今月の音遊人
今月の音遊人:AIさん「本当につらいときも、最終的に救ってくれるのはいつも音楽でした」
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外観で変わったのは、フラッグシップモデルの顔ともいえるベルの彫刻デザイン。ユリの花のモチーフが採用され、より装飾的なデザインにすることで華やかさを演出するほか、ステージでライトが当たったときに立体的に見える効果も考えています。
「ベルに彫刻を施すときはスプレーでマーキング(下描き)しますが、専門の職人が手彫りするため、一本一本のニュアンスが微妙に異なり、それが楽器の個性となっています」(佐々木さん)
さらに特筆すべきこととして、楽器と同じくらい音色に影響するマウスピース(カスタムマウスピース)も、数十年ぶりに全面的な見直しが行われたことがあげられます。
「カスタムサクソフォンとの相性を考え、設計を一から見直しました。内径(内部の形)も一新し、よりくわえやすく、アンブシュア(吹くときの口の形)をコントロールしやすくなったのに加えて、しっかり息を吹き込むと音が遠くに飛ぶものに仕上がったと思います」(佐々木さん)
サクソフォンの魅力は、美しく澄んだ音色だけでなく、暗くしわがれた音色まで鳴らせる表現の幅広さ。フラッグシップモデル「YAS-875」と「YAS-875EX」はクラシック・吹奏楽向けのモデルですが、はっきり線引きされているわけではないため、ジャンルを問わず使ってほしいと佐々木さんはいいます。
「『YAS-875』と『YAS-875EX』の性能は同じですが、細かい部分が異なっており、別の個性を持った楽器に仕上がっています。実際に吹いてみて、自分の感性、好みに合うほうを見極めていただきたいです」(佐々木さん)
同じ方向性でありながら、異なる持ち味の2つのカスタムモデル。クラシック、吹奏楽の奏者はもちろん、ジャズ、ポップス系の奏者の人も、ぜひ店頭で吹き比べてみては?
Take1:人気のカスタムサクソフォンが13年ぶりにモデルチェンジ
Take2:演奏に集中できるストレスフリーのキイメカニズム
Take3:ベルの彫刻デザインとマウスピースも一新
文/ 武田京子
photo/ 村上一光
tagged: 楽器探訪, アルトサクソフォン, カスタムサクソフォン, YAS-875, YAS-875EX
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