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いきものがかり、MIYAVI、桜井和寿など日本を代表する豪華アーティストを日比谷公園から生配信!おうちで楽しもう「日比谷音楽祭2021」/亀田誠治インタビュー
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2021.5.17
東京・日比谷公園をフルに使って行われる音楽フェス「日比谷音楽祭」。2021年は5月29日(土)・30日(日)に、オンラインによる無観客生配信ライブというかたちで開催される。そのコンセプトに込めた想いやこだわりを、実行委員長を務めるベーシスト・音楽プロデューサーの亀田誠治に聞いた。
なんて豊かな音楽文化なんだろう──。今から5年前、2016年のニューヨーク・セントラルパーク。亀田誠治は、目の前で繰り広げられる光景に、打ち震えていた。ここには、自分が理想とする音楽と聴衆の関係がある。これをなんとか日本で実現できないだろうか、と考えるようになった。
「サマーステージという、セントラルパークやその周辺を舞台にした夏の音楽フェスティバルで、僕が居合わせたときは、ゴスペル界の大御所、メイビス・ステイプルから弦楽四重奏の楽団、キューバからやってきたラテン系のバンドなど、本当にジャンルレスなアーティストたちが出演していました。エルビス・コステロも出てましたね」
観客層の幅広さも、亀田の心を捉えた。
「若者たちはもちろん、おじいちゃんやおばあちゃん、ベビーカーを押したお母さん、ジョギングの途中にふらっと立ち寄った方まで。人種、言葉、世代もさまざまだけど、みんなが音楽を聴くためにそこに集まってきて思い思いの時間を過ごしている。ストリーミング大国アメリカでは、その中心都市のど真ん中で、こんなオープンな音楽の聴き方がされているんだ、と思って感動しました。しかも、公演のほとんどが無料。資金は企業からの協賛金と寄付でまかなわれているというから、さらに驚きました」
この10年ほど、亀田が憂いていたのは、世代を超えて音楽を楽しむことが難しい日本の状況だった。
「音楽の『孤聴化』と呼んでいるのですが、みんなスマホやヘッドホンで聴いていて、僕が音楽を好きになった頃のように、家族みんな、三世代で共有できるようなものがない。僕は幸運にも多くのヒット曲に関わっているけれど、それらも果たしてどこに届いているのかわからない。そんな閉塞感みたいなものを感じていました。それを打破できる可能性を、ニューヨークで感じたんですよね」
それからほどなくして、亀田のもとに「日比谷公園をまるまる使った音楽祭をプロデュースしませんか?」という話が舞い込んだ。日比谷公園といえば東京のど真ん中、ニューヨークにおけるセントラルパークのような存在。これは自分が体験したサマーステージの感動を日本のみんなで分かち合う絶好のチャンスだ!そう思ったら、引き受けない手はなかった。日比谷音楽祭の始まりである。
おばあちゃんが恋した音楽から、孫が夢中になっている音楽まで。世代を超えて、ジャンルを超えて、新たな発見と出会いにあふれたオープンな音楽イベント。ひとりでも多くの人に楽しんでもらうには、入場は無料にするべき。そこに大きくこだわった亀田は、自らが実行委員長となり、協賛金や助成金を得るために企画書を作り、スーツを着て企業や官庁を回ることに。その数はなんと200にものぼったという。
「僕が自分の言葉で日比谷音楽祭のコンセプトを説明した結果、大企業からベンチャーまで、さまざまな企業が『おもしろい!』と支援をしてくれました。また、文化庁で知識人の方々を前にプレゼンしたときはドキドキしましたね。僕は今まで大きなステージに幾度となく立ってきましたけど、そのどれよりも緊張しました」
運営資金を募るクラウドファンディングも立ち上げた。無料のイベントではあるけれど、参加者は支援することで、イベントを応援していることを実感できるのだ。2020年は新型コロナウイルスの影響で中止になってしまったが、仕事を失ったスタッフのためにクラウドファンディングを決行し、1,000万円を超える金額が集まった。「音楽業界のことを知っていただくためにも、やってよかったと思います」と亀田は当時を振り返る。
「本来だったら、開催を止めたものに対して寄付を続けるのはどうか、と言われかねない状況でしたが、エンターテインメントはアーティストだけでなく、さまざまなプロフェッショナルの支えがあって初めて成り立つものなんだ、と伝えるきっかけになりました。業界の中でも改めて絆を確かめ合う機会になりましたね」
2021年のクラウドファンディングは、Tシャツや手ぬぐいのような定番グッズから、オンラインでの参加を想定したヘッドホンや食べ物まで、実にさまざまなリターンが用意されている。亀田とオンラインで話すことができるMeet&Greetといった、ファンにとってはたまらないものもあるから要注目だ。
「リターンも含めて、フェスの内容についてはスタッフ同士で自由な議論を交わせるように心がけています。決して型にはめるようなことはせず、どうしたらよりよいフェスにできるのか、日々みんなで一緒に話し合っていますよ」
「みんな」「誰でも」といった言葉が、取材の中で何回出てきたことだろう。家族全員、誰でも楽しめるフェス、音楽業界のみんなが幸せになれるフェス、スタッフみんなで考えたアイデア、等々。亀田は、日比谷音楽祭を応援してくれる人すべてを笑顔にする決意でいる。そして今年の音楽祭は、無観客でのオンラインによる生配信ライブというかたちで開催が実現した。
「オンラインのみでの開催ですので、誰もが不安を感じることなく、おうちにいながらフェスを楽しむことができます。そして、コロナ禍のこんな時こそ日比谷音楽祭から発信される音楽の力で人々を元気にしたい!という気持ちでいっぱいです」
会場にはYAON(大音楽堂)、ONGAKUDO(小音楽堂)、KADAN(第二花壇)、HIROBA/KOTONOHA(東京ミッドタウン日比谷)※と全5つのステージがあるが、すべてのライブをリアルタイムで生配信するという。
「当日はコンサートだけでなくトークショー、ワークショップなども盛り込んだタイムテーブルを組んでいて、これらもオンラインでお届けします。おうちにいてもまるで日比谷公園でフェスに参加しているような、そんな気持ちになってもらえること間違いなしです」
出演アーティストは亀田のネットワークをフルに使い、日本の音楽界を代表する超豪華な顔ぶれが発表されているが、アッと驚くようなサプライズもあるかもしれない。
「出演するのは最高のアーティストたち。『日比谷音楽祭に参加してよかった!』と思えるセットリストを作っていますので、期待していてください。それでは、当日を楽しみにしていてください!」
※HIROBA/KOTONOHA(東京ミッドタウン日比谷)からの配信は収録のため、時間差でのお届けとなります。
日時:2021年5月29日(土)・30日(日)
会場:日比谷公園からオンライン生配信(U-NEXT)
出演:GLAY、桜井和寿、いきものがかり、Little Glee Monster ほか
視聴方法:ライブ配信は動画配信サービス「U-NEXT」で視聴できます。月額会員の方は追加料金なし。会員でない方は「31日間の無料トライアル」期間を使って無料で視聴可能。
※オンライン生配信の詳細についてはこちらをご覧ください。
※公演に関する最新情報はオフィシャルサイトでご確認ください。。
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