われら音遊人:好きな音楽を通じて人のためになることをしたい

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練馬だいこんず
われら音遊人
われら音遊人:好きな音楽を通じて人のためになることをしたい

「練馬だいこんず」が奏でるフォークソングは、優しく心に響くオリジナル曲。それは、じんわりあたたい人生の応援歌にも聞こえる。

バンド結成のきっかけは、高校の同窓会。銀行員の大澤康二さん(写真右)、広告デザイナーの熊谷建彦さん(写真左)、音楽療法セラピストの沼山陽子さん(写真中)。卒業後はまったく違う道を歩んでいた3人の同級生は、38年のときを経て同じ思いを抱いていた。「50代半ばになって、それまでは自分のことで精一杯だったけれど、そろそろほかの人のためになることをしたいね、ということで意気投合したんです」とリーダーの大澤さん。社会貢献の手段として3人が選んだのが、大好きな音楽だった。「練馬高校出身だから練馬。練馬といえば大根!」と命名された「練馬だいこんず」の結成は2007年。学生時代までは大澤さんはギター、熊谷さんはギターやピアノ、沼山さんはピアノとそれぞれ別々に音楽に親しんでいたが、社会人になってから本格的な演奏とは遠ざかっていたため、まず一年間、練習に励んだ。そして2008年から月一度のペースで、老人ホームやデイサービスなどの施設訪問をスタート。「自分たちの唯一無二の世界観を伝えていけたら」と熊谷さんが作詞し、そこに沼山さんがメロディをのせる。
「施設訪問での演奏は二部制にしているのですが、前半は私たちの演奏を聴いていただく。後半は、誰もが知っている曲を一緒に歌って楽しんでいただく。で、僕らも一緒に楽しんじゃう」と大澤さん。「だから〝慰問〞ではなく〝訪問〞と私たちは呼んでいます」と沼山さん。こうした活動のほか、ライブや八ヶ岳での収穫祭イベントなどにも出演している。

練馬だいこんず

三線、カホン、ウィンドチャイムなども用意して、曲によってこれらの楽器も使う。
ミキサーやスピーカーなどの機材は「買った後で奥さんに怒られました」と笑う大澤さんの私物。

かけがえのない時間を共有してきた高校時代の同級生だけあって「練馬だいこんず」の結束は固い。「お互いがリスペクトしあうことが重要。相手のすばらしいところをちゃんと見て、そこに敬意を表するということを僕らは無意識にやっているんですよね」(熊谷さん)。そして、彼らの仲間である〝ファミリー〞たちも、その活動を支えている。「練習場は、同級生のお姉さんが持っているスペースを借りているし、ホームページをつくってくれるのも同級生。ほかにも、施設を訪問するときに機材を運んでもらったり、写真を撮ってくれたり」(沼山さん)。「練馬だいこんず」のモットーは〈We love family and friends And you.〉。「家族、友だちだけじゃなく、その向こうにいるあなたたちも愛しています」という気持ちを込めて、三人の活動はこれからも続く。

■バンド紹介

●バンド名
練馬だいこんず
●結成時期
2007年10月
●モットー
We love family and friends and you.(私たちは家族を、友人を、そしてあなたたちを愛しています)
●練習頻度
月1~2回
●平均年齢
62歳
●メンバー
大澤康二さんをリーダーに、熊谷建彦さん、沼山陽子さんの3人で構成。大澤さんと熊谷さんはギター&ボーカル、沼山さんはキーボード&ボーカルを担当。オリジナル曲の作詞は熊谷さん、作曲は沼山さん。
●活動内容
月1回のペースで訪問する老人ホームやデイサービスなどでの演奏のほか、ライブ活動も行っている。八ヶ岳・原村の収穫祭にも毎年出演。レパートリーはフォークソングのオリジナル曲が中心。
●Webサイト
練馬だいこんずのホームページ

文/ 福田素子
photo/ 佐藤佳穂