今月の音遊人
今月の音遊人:反田恭平さん「半音進行が使われている曲にハマります」
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世界中から選抜された若き才能たちと一流演奏家がオーケストラを結成。札幌の夏の風物詩、パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)が3年ぶりに本来の姿で復活!
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2022.5.18
30年以上にわたり、毎年札幌に夏の訪れを告げてきた音楽祭、パシフィック・ミュージック・フェスティバル(以下、PMF)。
2020年はコロナの影響で初めての中止を余儀なくされ、2021年はオンライン×ライブのハイブリットという新たな形で実施された。2022年は再び世界中から音楽家たちが札幌に集結し、3年ぶりに本来の姿で開催。2022年7月16日(土)から8月2日(火)までの18日間にわたり、さまざまなプログラムが繰り広げられる。
PMFは1990年、『ウエストサイド・ストーリー』の作曲者として知られる世界的指揮者・作曲家レナード・バーンスタインが、ロンドン交響楽団とともに札幌で創設した国際音楽教育祭。これまで世界 77カ国・地域に、のべ3600人以上の優秀な音楽家を輩出してきた。
厳しいオーディションで選抜された若手音楽家たちがアカデミー生となり、約1か月間、音楽という共通言語で切磋琢磨し、国際交流する教育プログラム「PMFアカデミー」が行われる。そして彼らを指導する一流の教授陣、アーティストとともにPMFオーケストラを結成。札幌コンサートホールKitaraや札幌芸術の森・野外ステージなど札幌を中心とした道内のさまざまな会場で公演を行う。
Kitaraで行われる「オープニング・コンサート」を飾るのは、偉大な指揮者クルト・マズアを父に持つケン=デイヴィッド・マズア。注目のサラブレットが振るメンデルスゾーンの『交響曲 第5番「宗教改革」』は期待大だ。今勢いに乗る日本人ソリスト、金川真弓(バイオリン)、上野通明(チェロ)、北村朋幹(ピアノ)も登場し、ベートーヴェンの『バイオリン、チェロとピアノのための三重協奏曲 ハ長調 作品56』を披露。若き才能に注目が集まる。
北海道唯一のプロオーケストラ札幌交響楽団による「PMFホストシティ・オーケストラ演奏会」はマズア指揮のもと、元ウィーン・フィルのコンサートマスターのライナー・キュッヒルがゲストコンサートマスターとして出演。PMFならではの貴重な共演だ。
後半に開催される「ピクニックコンサート」や「PMF GALAコンサート」、最終日の東京公演には、首席指揮者のラハフ・シャニが登場。巨匠ズービン・メータが42年間務めたイスラエル・フィル音楽監督の任を引き継いだ新進気鋭は、どんな音を引き出してくれるのか。ソリストに迎えるのは、ジャズはもとより、クラシック界でも活躍するトップピアニスト小曽根真。プロコフィエフ『ピアノ協奏曲第 3 番』で、2022年のPMFを大いに沸かせてくれることだろう。
趣が異なる会場で鑑賞できるのもPMFの魅力だ。自然に囲まれた野外ステージで、夏の札幌ならではの愉しみをのんびり享受するもよし。世界有数の響きを誇るホールで、音楽との一体感に酔いしれるのも贅沢だ。
オーケストラ公演だけでなく、多彩なアンサンブル公演も。札幌に集まる教授陣は、ウィーンフィルやベルリン・フィルをはじめとする世界の名門オーケストラで活躍する音楽家たち。PMFウィーン、ベルリン、アメリカの各教授陣によるアンサンブルの演奏会も毎回人気だ。
また、アカデミー生たちが室内楽練習の成果を披露する公演は、これから世界に羽ばたく才能にいち早く出会える絶好の場。さらに、子どもたちがPMFオーケストラと共演する「PMF リンクアップ・コンサート」や音楽講座「PMFクラシック LABO♪」など教育プログラムも充実している。若い世代などにKitaraで行われるPMFオーケストラ、札幌交響楽団のリハーサルの指導風景を無料で公開する「オープンリハーサル」も貴重な機会だ。
さまざまな会場で多彩な音楽に包まれる、至福の夏が待っている!
開催期間:2022年7月16日(土)~8月2日(火)
会場:札幌コンサートホールKitara、札幌芸術の森、苫小牧、江別、函館、奈井江、東京
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文/ 福田素子
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tagged: パシフィック・ミュージック・フェスティバル、PMF、レナード・バーンスタイン、小曽根真
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