Web音遊人(みゅーじん)

MODX+

フラッグシップの遺伝子を受け継ぎながら可搬性にも優れたシンセサイザーがさらに機能を強化!「MODX+」登場

ヤマハのフラッグシップシンセサイザーMONTAGEのテクノロジーをベースにした高品位なサウンドと操作性を継承しつつ、優れた可搬性も両立した「MODX」シリーズから新モデル「MODX+」が登場した。
プロのキーボーディストの即戦力にもなるようなクオリティを備えつつ、多彩な音色も搭載されているので、最初の1台として選んでも長く使えそうだ。

MONTAGEのテクノロジーを継承する強力なサウンドエンジンを搭載

高音質かつ軽量なシンセサイザーとして人気を集めてきた「MODX」シリーズ。2018年に発売を開始して以来、時代の変化に合わせてOSのアップデートを重ねてきた。
「MODX+」はそれらのアップデートをあらかじめインストール、さらに性能や表現力を高めた後継モデルだ。ラインナップは、61鍵盤モデルの「MODX6+」(キーボードタッチ)、76鍵盤の「MODX7+」(キーボードタッチ)、88鍵盤の「MODX8+」(ピアノタッチ)の3モデル。活用シーンや演奏スタイルに合わせて選ぶことができる。

MODX+

「MODX6+」
鍵盤数61鍵、幅937mm、高さ134mm、奥行き331mm、質量6.6kg

MODX+

「MODX7+」
鍵盤数76鍵、幅1,144mm、高さ134mm、奥行き331mm、質量7.4kg

MODX+

「MODX8+」
鍵盤数88鍵、幅1,333mm、高さ160mm、奥行き404mm、質量13.8kg
各モデルのスペック詳細はこちら >

「MODX+」の注目すべき特長のひとつは、妥協を許さないサウンドだ。
ピアノをはじめとした生楽器からシンセサウンドまで、原音の高い再現性を得意とするAWM2音源と、滑らかでダイナミックな音変化を得意とし、EDMサウンドからクラシックな80年代サウンドまで、幅広い表現ができるFM-X音源の2種類を組み合わせたハイブリッド音源システムを搭載。また、今回のモデルではFM-X音源の同時発音数が従来の64音から128音と倍増し、AWM2音源と合わせて同時発音数256音という強力なスペックを実現した。これにより、さらに演奏時の音切れを気にすることなく、美しくパワフルなサウンドを響かせることが可能になった。

豊富な音色と多彩な機能。クリエイティブの共有も簡単に

プリセット音色もあらゆる音楽ジャンル、スタイルに対応すべく、200種類以上増えて2,227種類に。外部の音色ライブラリーデータを読み込むための内蔵メモリーが、従来の1GBから1.75GBへと拡張したのも進化した点だ。
さらに、Webアプリ「FM Converter」を使用すれば、80年代のシンセサイザー「DXシリーズ」の音色をコンバートすることも可能。当時のFM音源の音を、現代の機種に備わっているコントローラーやエフェクターを使って現代版の新しいFMサウンドとして蘇らせてみるのも楽しいだろう。
よく使う音色をオリジナルのライブセットとして簡単に登録、呼び出しができる機能も搭載されているので、演奏する曲の進行にあわせて音色を登録しておけばライブのときにも便利。

MODX+

ライブセットに登録した音色は、タッチスクリーンでの操作はもちろん、対応のフットペダルを使えば足元でも切り替えができる。

また、ミュージシャンのためのソーシャル・サウンド・シェアリング・コミュニティ「Soundmondo」を使えば、世界中の「MODX+」「MONTAGE」「MODX」ユーザーと音色の共有もできる。

ほかにも異なるFM音色をモーフィングすることで、これまでないFMのサウンド表現を可能にするスマートモーフ、革新的かつ高品位なエフェクト処理、EDMサウンドをつくるのに欠かせないサイドチェーンなど多彩な機能も充実している。ヤマハの歴代シンセサイザーとの互換性もあり、「MONTAGE」「MODX」シリーズはもちろん、「MOTIF」や「MOXF」のユーザーファイルやライブラリーファイルを読み込むことが可能だ。

MODX+

スマートモーフは、タッチスクリーン上に表示されるモーフィングマップの色の付いたエリアでFM音源の中間音色を表現している。このマップを自由に指でなぞったり(写真左)、設定した2点間をスーパーノブ移動したりすることで(写真右)、FM音色をモーフィングすることができる。

ハード面では、アナログシンセやマイクなどの外部機器を接続できるA/Dインプットにも注目したい。接続したマイクはボコーダーに使用できるだけでなく、パソコンやiOSデバイスと接続すれば、演奏と一緒に音声も配信することができる。弾き語りやMCにも活躍しそうだ。

個性的なパフォーマンスを実現するコントロール機能

ふたつ目の特徴は、演奏者のクリエイティビティを刺激するコントロール機能にある。
サウンドを変化させる複数のパラメーターの動きをひとつのノブ操作だけでコントロールできる「スーパーノブ」や、膨大なパラメーターをひとつひとつシーケンスに沿って制御し、音色を変化させることができる「モーションシーケンス」、本体に接続した生楽器などの音源に追従して音色のエフェクトパラメーターを同期させる「エンベロープフォロワー」。これら3つの要素で構成される「モーションコントロール」を駆使することで未知なる音の創造が可能に。ライブでは音の変化をリアルタイムにコントロールすることで、さらに躍動感あふれるパフォーマンスが実現できるだろう。
また、演奏のニュアンスを作るために欠かせないピッチベンドとモジュレーションホイールには、新たにMONTAGE同様のラバーコーティングが施された。滑らかな触り心地と質感が、プレイヤーのモチベーションを上げてくれること間違いなしだ。

MODX+

サウンドにあわせて変化する光の動きが美しい「スーパーノブ」(写真左)、演奏中のモチベーションも上がる触り心地のピッチベンドとモジュレーションホイール(写真右)。いずれもMONTAGEを想起させるデザインだ。

軽量・コンパクトで持ち運べるマイ楽器

そして「MODX+」の大きな特徴は、何といっても可搬性に優れた軽量ボディだ。
本体質量は「MODX6+」が6.6kg、「MODX7+」が7.4kg、「MODX8+」でも13.8kg。別売りで「MODX6+」と「MODX7+」には背負えるバックパックタイプのソフトケースを、「MODX8+」にはグリップとキャスター付きソフトケースを用意している。
「MODX6+」はコインロッカーにも入るサイズなので、出勤前にロッカーに預け、仕事帰りにスタジオへ。ライフスタイルに合わせたそんな使い方もできそうだ。
日々の練習からライブまで、日常的に楽器を持ち運ぶキーボーディストのやりたい事をサポートする。「MODX+」はそんなマイ楽器になるだろう。

MODX+

堅牢性を重視した専用のソフトケース。「MODX6+」と「MODX7+」はバックパックタイプ(写真左)、「MODX8+」はキャリングタイプ(写真右)

自分の意のままに音をつくり出すことは、シンセサイザーの醍醐味。一方、難しいというイメージを持つ人も多いかもしれない。しかし、「MODX+」は実際に触れてみると初めて触っても戸惑うことなく操作でき、機能を使うことができる印象。触れるほどに創造力を刺激してくれて、その先にあるパフォーマンスを叶えるための多彩な“引き出し”を備えているのは大きな魅力だ。

 


Yamaha | MODX+ Overview

■MODX+

フラッグシップシンセサイザーMONTAGEのテクノロジーを継承する音源、コントローラーを搭載。即戦力となるユーザビリティを備えながら、持ち運びも想定したコンパクト&ライトウェイト仕様のシンセサイザー。
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