今月の音遊人
今月の音遊人:大塚 愛さん「私にとって音は生き物。すべての音が動いています」
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ここにしかない感動と触れ合いが体験できる、体も心も喜ぶコンサート「ドレミファダンスコンサート」
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2023.7.7
tagged: 音楽, ドレミファダンスコンサート, ダンス
一緒に歌って踊って盛り上げて、みんなでつくるコンサート。それが「ドレミファダンスコンサート」だ。実行委員長の飯田容子さんは、「コンサート名のドレミファは音楽、ダンスは踊り。古代から自然と人が喜ぶ“音”と“踊り”で、障がいがある人もない人もあらゆる人が楽しめて、体も心も喜ぶコンサートづくりをしています」と語る。
まず目を引くのは、出演者がバラエティ豊かなこと。さまざまなジャンルのダンスやバンド、バレエ、チアリーディング、和太鼓、吹奏楽、舞踊などなど、このコンサートでなければ一度に鑑賞できない多彩さ。障がい者の方々と一緒に楽しみたいという出演者たちが、このコンサートに向けた選曲や振り付け、演出を練りに練って臨む。
また、舞台と客席を段差で分けないフラットな会場づくりにも、「みんなで楽しむ」のコンセプトが現れている。音楽フェスさながらに、手拍子したり体を揺すったり、声を出したりしながら、思いのままに音楽とダンスを味わうことができる。
2012年のスタート以来、年2回の開催を続け、2023年7月17日(月・祝)に東京体育館メインアリーナで行われる10,000人規模のコンサートが第22回となるが、企画から運営、そして当日の会場設営やプログラム制作まで、すべてボランティアでまかなわれている。
「それができるのは、出演者や協賛いただく企業すべてと事前に面談して、私たちがこのコンサートに注ぐ思いを丁寧に伝え、開催の趣旨をご理解いただいたうえで参加してもらっているからです」
そう語るのはコンサートを主催するNPO法人AVAの松浦辰吉理事長。長年、公私ともに障がいのある人とその家族に深く関わり、さまざまな角度から、当事者たちの楽しみの場づくりに取り組んできた。その活動の集大成として立ち上げたのが、完全オリジナルの「ドレミファダンスコンサート」。関わる人々の純粋な思いだけが詰まったコンサートなのだ。
「わが子が踊ったり歌ったり、人と交流する姿を見て嬉しくなりました、とか、このコンサートで子どもの才能を初めて知りました、といったお手紙もたくさん寄せられます。聴こえない人には太鼓の振動で、寝たままの人には天井に風船を飾って見て楽しんでもらうなど、演出の細部にまでこだわって、すべての人が笑顔になれるプログラムを工夫しています」(飯田さん)
「音響や照明も、障がいのある人にとって過度な刺激にならないよう、すべて調整しています。もちろんそこにはプロの技術が必要ですが、そこもすべて、協賛企業が無償提供してくれています」(松浦さん)
2023年は新たに、主催するAVAのキャラクターも着ぐるみとなって登場するのだとか。こちらも提供企業を募ったところ、ぜひやらせてほしいと手を挙げた企業があり、依頼したという。今後、「ドレミファダンスコンサート」のマスコットとして人気者になるに違いない。
出演者にもお客さんにも、障がいのある人もいればない人もいて、混合メンバーで出演する団体もある。何かを基準に人を分けることをしない「ドレミファダンスコンサート」では、本当の意味でのバリアフリーや多様性が実現されている。だからこそ、想像を超える熱量やパワーがコンサートに集う人々を魅了するのだろう。
「フィナーレ(一番上の写真)では、ドレミファダンスコンサートのテーマソング『タカラモノ』を流し、みんなで歌って踊って盛り上がる中、上の席からカラフルな風船を下ろし、会場全体が華やかに彩られます」(飯田さん)
「出演団体もお客さんもスタッフも、会場全体で楽しむことを目指しているので、大人も知らず知らずのうちに童心に帰ってしまいます。コンサートで、多くの方にその体験をしていただけたらと思います」(松浦さん)
「初めて障がいのある人と触れ合った子どもが、ごく自然にサポートする姿を見て驚かれる親御さんもたくさんおられます。このコンサートを機に子どもが優しくなった、という声も聞かれますね」(飯田さん)
「人はもともと優しいんです。普段は世間のしがらみや何かで身を固めていますが、障がいのある人の優しさに触れたとたん、それらが吹き飛んで、もともと持っていた優しさが引き出されてくるのではないでしょうか」(松浦さん)
コンサート会場は、体の底からこみあげる喜びの感情や、ここでしか得られない感動に満たされるだろう。2023年の夏は、友だち同士で、家族で、そんな体験をしてほしい。
日程:2023年7月17日(月・祝)14:00開演(13:00開場)
会場:東京体育館メインアリーナ(東京・渋谷)
障がい者・同伴者:入場無料
一般入場:チャリティ
※障がい者・同伴者の入場は、申込用紙にご記入の上、FAXで申し込み、または、申込用紙の項目をメールでお送りください。
一般の方のチャリティ入場は、メールにてご連絡ください。
参加方法、入場方法はこちら
ドレミファダンスコンサートオフィシャルサイトはこちら
文/ 芹澤一美
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