今月の音遊人
今月の音遊人:東儀秀樹さん 「“音で遊ぶ人”といえば僕のことでしょう。どのような楽器の演奏でも、楽しむことだけは忘れません」
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【チケットプレゼント】バレエと音楽の崇高な融合で美の極みを/トランス=シベリア芸術祭 in Japan 2019“パ・ド・ドゥ for Toes and Fingers”
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2019.5.14
tagged: トランス=シベリア芸術祭, バレエ
完全なる美、高貴な美というものは、ジャンルを問わず私たちの前に現れて人々を圧倒する。それがひとつではなく、複数の異なる美の形が同時に、コラボレーションによって芸術的な化学反応を起こすのだとしたら、その愉悦は頂点に達してしまうだろう。
卓越したバイオリニストとして少年時代より世界的な名声を得てきたワディム・レーピン、現代ロシアにおける最高峰のバレエダンサーとして世界中のファンを魅了し続けているスヴェトラーナ・ザハーロワ。公私共に素晴らしきパートナーである2人のステージは、まさにジャンルを超越した芸術の真価そのものだ。レーピンのバイオリンは旋律の上を華麗に舞い、ザハーロワのしなやかな動きは流れるような音楽を作り出す。共に最高峰のクオリティーを実現する芸術家ゆえ、対話と融合を図った際には奇跡的ともいえるような時間が生み出され、聴衆・観衆はそのオーラに撃たれてしまうのだ。
レーピンが故郷の街であるシベリア(ロシア連邦)のノヴォシビルスクで『トランス=シベリア芸術祭』を立ち上げたのは2014年のこと。ピアニストのエフゲニー・キーシンと共に10代の頃から世界的な音楽家として注目されてきたレーピンだが、40代となってその音楽は深く、豊かになった。自身が芸術監督となりスタートさせた『トランス=シベリア芸術祭』は、その幅広いコネクションを活かして多くの音楽家を招聘(しょうへい)し、上質なコンサートやステージを実現。日本では2016年から毎年開催され、ザハーロワはもちろんチェリストのミッシャ・マイスキーやバイオリニストの諏訪内晶子、恩師ザハール・ブロンや同門のバイオリニストである樫本大進など、多くの音楽家・芸術家たちが出演してきた。
2019年、日本では4回目となる同音楽祭が6月に開催される。今回のプログラムは日本でも2017年に上演され、満員の聴衆から喝采を浴びたという伝説的公演『パ・ド・ドゥ for Toes and Fingers』の再演だ。しかも新演目として、マウロ・ビゴンゼッティの振付による衝撃的なバレエ『カラヴァッジオ』も加わり(音楽は、17世紀イタリアのクラウディオ・モンテヴェルディ作品をベースに、ブルーノ・モレッティが再構成)、新しい世界を見せてくれるに違いない。
さらには、ミハイル・フォーキン振付による伝説的作品『瀕死の白鳥』(音楽は有名なサン=サーンスの『白鳥』)や、マウロ・ビゴンゼッティがヘンデルの音楽に振付を試みた演目、ロシア・バレエの魅力が詰まった『ライモンダ』からの場面(音楽はグラズノフ)など、バレエ・ファン垂涎のさまざまな演目も用意されている。音楽ファンには、レーピンが切れ味鋭いテクニックで聴かせる『ツィゴイネルワイゼン』や『序奏とロンド・カプリチオーソ』などで、感嘆のため息をついていただけるだろう。
出演するバレエダンサーや音楽家たちも超一流だ。ザハーロワがプリンシパルを務めるボリショイ劇場からは、やはりプリンシパルのミハイル・ロブーヒンをはじめ、デニス・サーヴィン、ジャコポ・ティッシ、ドミトリー・ザグレビンといった注目すべきダンサーたちが登場。演奏はこの芸術祭だけのために結成された弦楽合奏アンサンブルであり、国内外で活躍するバイオリニストの南紫音がリーダーを務める。加えて彼女は一曲だけ、イーゴリ・フロロフ作曲のバロックとジャズ・テイストをミックスさせた小品を、ソリストとしてレーピンと競演することも付記しておこう。
音楽とバレエ、双方のファンがその垣根を超え、新しい芸術に出会う場となる『トランス=シベリア芸術祭』。崇高な美を体験できるかけがえのない時間になるだろう。なお東京のほか、群馬県の前橋および大阪でも同様の公演が予定されている。
【大阪公演】
公演日時:2019年6月5日(水)19:00開演(18:00開場)
会場:ザ・シンフォニーホール(大阪府大阪市北区大淀南2-3-3)
お問い合わせ:TEL03-6453-2333(ザ・シンフォニーホール)
【東京公演】
公演日時:2019年6月8日(土)18:00開演(17:30開場)
会場:Bunkamura オーチャードホール(東京都渋谷区道玄坂2-24-1)
お問い合わせ:TEL03-3477-9999(Bunkamura)
【群馬公演】
公演日時:2019年6月9日(日)18:00開演
会場:昌賢学園まえばしホール/前橋市民文化会館(群馬県前橋市南町3-62-1)
お問い合わせ:TEL027-221-4321(昌賢学園まえばしホール)
『トランス=シベリア芸術祭 in Japan 2019“パ・ド・ドゥ for Toes and Fingers”』の劇場鑑賞券を抽選で、東京(S席:17,000円)、大阪(S席:10,800円)それぞれペア3組にプレゼントします。
ご希望の方は、下記「応募はこちら」ボタンからご応募ください。
応募締切:2019年5月22日(水)23:59
当選発表:チケットの発送をもって代えさせていただきますので、予めご了承ください。