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親子で参加!“アートで話そう”をテーマにしたオーケストラコンサート&ワークショップ/第16回 子どもたちと芸術家の出あう街
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2019.12.11
tagged: 子どもたちと芸術家の出あう街, こどもと楽しむMusicナビ, 新日本フィルハーモニー交響楽団
小学生も幼稚園児も赤ちゃんも、みんなで出かけて、さまざまなアートを体験できる場があったらいいと思いませんか?池袋の東京芸術劇場で毎年開催されている『子どもたちと芸術家の出あう街』は、そんなお母さん、お父さんの願いを叶えてくれるイベント。「オーケストラ演奏会」をはじめ、「芸術体験ワークショップ」や0歳から入れる「はじめての音楽会体験」など、盛りだくさんのプログラムでアートな一日を過ごすことができます。
このイベントのユニークな特徴は、東京都内の4つのオーケストラが1年ごとに交代で登場するところ。2020年2月11日(火・祝)に開催される『第16回 子どもたちと芸術家の出あう街』は、新日本フィルハーモニー交響楽団が企画・制作・出演するとのことで、同団のスタッフにお話をうかがいました。
「今回は“アートで話そう”というテーマのもとに開催されます。2020年は東京オリンピックが開催される年で、世界中からいろいろな国の方々がいらっしゃいますが、国や言葉の違いを超えて、アートでひとつになれる、コミュニケーションが取れるということを伝えたいと思い、このテーマにしました」(企画・制作/石丸佳代子さん、以下同)
オーケストラ演奏会は、怒りんぼうの人形“プンプン”が登場するストーリー仕立てになっていて、ダンサーの三輪亜希子さんがこの人形の役を踊るとのこと。
「いつもひとりぼっちで、自分の気持ちを誰もわかってくれないとプンプン怒っている人形が、ある日たまたまコンサートホールに迷い込んでしまいます。そこでいろいろな音楽が聴こえてきて、指揮者の原田慶太楼さんが“こんな音楽もあるよ、こんなのはどう?”といろいろな楽器や演奏を紹介していきます。最初のうちは“そんなんじゃないよ!”と怒ってばかりいたプンプンですが、だんだんと音楽に心の扉を開かれていって、“あれ、なんか面白いかも”と興味を示しはじめるというお話が導入になっています」
まさに、アートを通して心を通い合わせるストーリー。前半は「音楽でつむぐ、ものがたりの世界」と題して、バレエやオペラなどからストーリーや情景が思い浮かべやすい曲を、後半は「音楽にのって、ワクワク気分が踊りだす!」と題して、さまざまな民族の踊りにちなんだ曲や日本ならではの曲がプログラムされています。
「原田さん、三輪さん、そして司会の田添菜穂子さん、お三方とも新日本フィルとはこれまで何度も共演しているので息もぴったりです。原田さんの“はじけっぷり”にもご注目ください(笑)」
4歳以上の子どもたちがオーケストラ演奏会を聴いている間、0~3歳の子どもたちは「はじめての音楽会体験」で室内楽の生演奏に触れることができます。
「0歳から入れる演奏会は定員が少なく、チケット代が500円ということもあって例年大変人気で、すぐに完売してしまう状況でしたので、今回から初の試みとして2回開催することになりました。約40分と赤ちゃんにとっては長めの時間ですが、30分だとお母さんやお父さんにはちょっと物足りないのかなと思って。ご両親と赤ちゃん向けに、演出に凝るというよりは、本物の音楽をきちんと届けたいという思いで企画しています」
こうした演奏会のほか、音楽だけでなく造形や身体表現、伝統文化などを体験できる多種多様なワークショップがこのイベントの魅力。今回は新たに「パペット作り」と「カリグラフィー」のワークショップが加わりました。
「パペット作りは、身近な材料を使って誰も見たことのない生き物を作るというもので、“ひぽぽたあむ”という人形劇団が指導にあたってくださいます。基本は親子参加で、親も1体、子どもも1体のパペットを作ります。普段は子どもに“ああしなさい、こうしなさい”と指示ばかりしている親自身が工作に夢中になることで、親の目から離れ、子どもの自由な発想が生まれるのだそうです。カリグラフィーは“西洋の書道”とも言われますが、特殊なペンを使って文字を書くだけでなく、ここではオリジナルのメッセージカードを作っていただきます。同じ部屋で日本の書道のワークショップも行っているので、ぜひ見比べながら参加していただければと思います」
毎回恒例の楽器体験(バイオリン、フルート、クラリネット、トランペットという4つの楽器を体験することができる)や、新日本フィルの楽団員と一緒に音楽づくりに挑戦するワークショップも人気です。
「ワークショップはほとんどが事前予約制ですが、当日ふらりと来ても楽しんでいただけるよう、ミニライブやフェイスペインティングも予定しています。楽団員もスタッフもあちこち走り回って大変な一日ですが、子どもたちの様子を見ていると、ああ、やってよかったなと思いますね。楽しいところでは、わぁーっと騒ぎつつ、集中して聴くときはすーっと引き込まれたり、弦がピッツィカートになった途端に赤ちゃんがそちらを向いて注目したり、とてもイキイキと反応してくれます」
『子どもたちと芸術家の出あう街』は東京芸術劇場だけでなく、都内各地の文化施設や学校などに出向いてアウトリーチも行っているとのこと。ぜひチェックしてみてください!
日時:2020年2月11日(火・祝)10:00~17:00
会場:東京芸術劇場(東京都豊島区西池1-8-1)
●新日本フィルハーモニー交響楽団によるオーケストラ演奏会
時間:15:00開演(14:00開場)
会場:東京芸術劇場 コンサートホール
料金: S席 大人4,000円、子ども2,000円/A席 大人3,000円、子ども1,500円/B席 大人2,000円、子ども1,000円
※子どもは4歳から高校生まで
※いずれも全席指定、税込
※3歳以下のお子様はご入場いただけません。託児サービス、もしくは「はじめての音楽会体験」をご利用ください)
●はじめての音楽会体験
時間:(1)14:00開演(13:30開場)/(2)15:30開演(15:00開場)
会場:東京芸術劇場 シンフォニースペース
料金:一人500円(自由席)
対象:0~3歳の親子連れ
●芸術体験ワークショップ
バレエ・楽器体験・雅楽・書道など、アートで心つながるさまざまなワークショップを開催
※事前申込が必要です