今月の音遊人
今月の音遊人:村松崇継さん「音・音楽は親友、そしてピアノは人生をともに歩む相棒なのかもしれません」
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楽器のなかでも特に難しいとされるグランドピアノの録音。家庭用機器を使って自己流で録音することはできるが、ペダルや音色の微妙なニュアンスまではつかみにくく、かといってプロのエンジニアに依頼すると高いお金がかかってしまう。
そんな奏者のジレンマを解消してくれるのが、グランドピアノの演奏を高音質でセルフレコーディングできる“即レコPiano”。2014年6月17 日よりサービスがスタートした“即レコPiano”をピアニストの池村京子さんがいち早く体験。その様子が動画撮影されるとのことで、同サービスが導入されているラフィネ横浜ピアノスタジオで見学させてもらった。
“即レコPiano”は、響板の下に置かれた2本のマイク(バウンダリーマイク)と、室内に置かれたステレオマイク(エアマイク)の計4チャンネルで録音を行う。さらに特長のひとつとして、マイクのバランスやリバーブ(残響)を自由に変えられるため、池村さんは設定を何パターンか変えて録音し、それぞれの音を比較してみることにした。
「マイクバランスによって音の聴こえ方が全然違いますね。バウンダリーマイクのほうに寄せるほど音が明瞭になり、エアマイクのほうに寄せるほど音が柔らかくなるので、楽曲の持ち味によって設定を変えるといい練習になりそうです。また環境によってピアノの響きは大きく変わりますから、リバーブの調整でさまざまな場を想定できるのは嬉しいですね」と池村さん。
発表会や演奏会が近づいてきたら、当日の音環境に近い状態で本番の雰囲気をつかんでおくと、演奏の仕上がりの精度が上がりそうだ。
“即レコPiano”の開発に携わったヤマハの井上 潤さんが教えてくれた。
「ちょうどいいと思ったマイクバランス、リバーブの設定はメンバーズカードに保存ができますので、同じスタジオであれば、それを使ってすぐに演奏に入ることができます。また、マイクは奏者の視界に入りにくいところに設置されていますから、リラックスして普段どおりの演奏ができるのもポイントです」
さらに“即レコPiano”は、音源をクラウドに保存して先生と生徒で共有できたり、感想をボイスメッセージに残してコメントをやり取りできたりと、レッスンにも幅広く活用することができる。
「“即レコPiano”は録音後すぐに再生できるのでとても便利ですね(*1)。例えば生徒さんが苦手なフレーズごとに細かく切って録音・再生し、その部分を中心に指導をしたり。また、生徒さんによってはレッスンで緊張して本領が発揮できないこともあるため、スタジオで自分の納得のいく演奏を録音して送ってもらい、それに私がコメントするという新たなレッスン法も生まれそうです」(池村さん)
(*1)録音しながらデータがサーバーへアップロードされるため、演奏が終わってすぐに再生でき、待ち時間のストレスがありません。
演奏の振り返りはもちろん、コンクール用の音源を作成したり、納得のいく演奏を先生や家族に送って聴いてもらったりとさまざまに活用できる“即レコPiano”。まずはこちらで“即レコPiano”を導入しているスタジオを検索し、体験してみてはいかがだろう。(*2)
(*2)マイクの種類、設置場所はスタジオの環境によって異なることがあります。
即レコ使えるMAP(即レコ24・即レコAirも検索できます)
月額22,000円(税別)基本コース 2年プラン価格
※インターネット接続料金やプロバイダ利用料金は含まれません
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