今月の音遊人
今月の音遊人:山田和樹さん「エルヴィス・プレスリーのクリスマスソングから『8割の美学』というものを学びました」
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「ヤマハミュージック神戸店」が元町から三宮に移転、2016年6月18日に新装オープンした。
新店舗は、神戸随一のターミナル駅・三宮駅から徒歩数分という抜群のロケーション。メインロードであるフラワーロードに新しい景観をつくり出した新店舗は、オープンから多くの人でにぎわっている。
2016年6月6日に幕を下ろした旧店舗は、元町で95年の歴史を紡いできた。ピアノやオルガンの販売拠点として、東京・銀座に次いでヤマハが神戸出張所を開設したのは1921年(大正10年)のこと。太平洋戦争で焼失したが、1970年(昭和45年)には旧店舗である神戸店が設けられた。
同店は、ヤマハが主催してきた数々の音楽コンテストの舞台でもある。新しい才能を発掘する場として音楽業界からも注目されていたコンテストには、歌手の平松愛理さんも出場している。
また、神戸店の音楽教室からは、チャイコフスキー国際コンクールピアノ部門で女性として世界で初めて優勝した上原彩子さんが世界へと羽ばたいた。
多くの音楽家を輩出しただけでなく、音楽文化の拠点として地域に愛され、音楽産業を支えてきた長い歴史が神戸店にはある。
そうした歴史を踏襲しつつも、新たなスタートを切った新店舗は、地上7階建ビルの1~5階。大きなウインドウやふんだんに使われたLED、さらに淡い茶色を基調とした内装が相まって、明るく開放的な雰囲気が斬新だ。
従来の楽器店にはなかった画期的なチャレンジは、店内の随所に見られる。そのひとつが、大幅にラインナップを増やした管打楽器売場。従来、ガラスのケースに入れて展示することが多かった管楽器を台の上にスタンドを立てて展示した。このオープンディスプレイによって、気軽に管楽器を手に取れるようになったのはもちろんのこと、訪れるだけでわくわくするような華やかでスタイリッシュな空間が誕生。試奏室も2部屋用意し、楽器に触れてじっくり選んでもらうスタイルにこだわる。
管楽器売場と同じく1階にある弦楽器・ギター売場では、バイオリン初心者向けの価格帯が充実、ギターも低価格帯から高級品まで圧巻の在庫量を誇る。大きなウインドウを通して、道行く人がこれらの展示を眺めることができるのも、楽器店としては先進的な試みだ。
電子キーボードから中古ピアノ、高級グランドピアノまで西日本最大級の鍵盤楽器の展示を誇る2階の鍵盤楽器売り場も大きな特徴。これまで別々のフロアに展示していたアコースティックピアノと電子ピアノを同じフロアに集結し、比較・検討がしやすくなった。そして今回、グランドピアノの選定室(写真下右上)も新たに設けられた。
隣接する楽譜売り場は、国内版、輸入版の楽譜から音楽雑誌まで約22,000点を取り揃え、目当ての商品が探しやすいようレイアウトされている。
また、2,500人という全国屈指の生徒数を誇る音楽教室には、神戸の港をイメージしたブルーの内装が施されている。
定期的に企画やフェアを行う予定だというから、何度訪れても新しい発見がありそうだ。より便利で魅力を増した「ヤマハミュージック神戸店」にぜひ足を運んでみてはいかがだろう。2016年7月31日まではグランドオープンフェアも開催されている。
所在地:兵庫県神戸市中央区加納町4丁目10-26
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