今月の音遊人
今月の音遊人:由紀さおりさん「言葉の裏側にある思いを表現したい」
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ヤマハ独自のネットワークオーディオ機能が「MusicCast®」(ミュージックキャスト)」。MusicCast対応製品を無線ネットワーク(Wi-Fi)で接続すれば、パソコンやNAS(ハードディスク)、スマホやタブレットなどの音楽コンテンツなどをワイヤレスで再生できる。もちろん、SpotifyやApple Musicなど、インターネットを利用したストリーミングサービスを楽しむことも可能だ。
さらに、大きな特長は、MusicCastに対応している製品同士がつながる(リンクする)こと。専用アプリの一括操作で、ひとつのコンテンツを同じタイミングで家じゅうの各機器に配信することができる。外部入力の音声も配信できるので、たとえばサウンドバーで聴いているテレビの音をキッチンのスピーカーで聴きながら作業する、なんてこともOKだ。
ヤマハでは、2015年からサウンドバーやAVレシーバー、HiFiコンポ、ワイヤレスストリーミングスピーカーなど約30種類の対応製品をそろえてきた。2018年夏には、MusicCastに新機能を追加。それらを搭載したワイヤレスストリーミングスピーカー2モデルとサブウーファー、サウンドバー、薄型AVレシーバーそれぞれ1モデルが新登場する。
MusicCastの新しい特長は、主にふたつ。
ひとつめは、拡張性が向上したこと。複数の対応機器を同じ部屋で連携させ、ワイヤレスでマルチチャンネルシステムを構築することができるようになった。
まずは、MusicCast Surround(写真一番上)という新機能により、新モデルではサウンドバーやAVレシーバーとの組み合わせで、ワイヤレスストリーミングスピーカーをサラウンド(リア)スピーカーとして利用ですることが可能に。加えてサブウーファーもワイヤレスで接続できるので、設置性もぐんとアップ。サラウンドを手軽に楽しみたい人にうってつけだ。次に、MusicCast Stereo。ワイヤレスストリーミングスピーカーを2台使って、左右セパレートのステレオスピーカーとして楽しむことができる機能だ。これにワイヤレスのサブウーファーを接続すれば、2.1chのオーディオシステムに拡張が可能。
このふたつの機能を使った製品の組み合わせは多彩で、視聴スタイルや好みに合ったオーディオシステムの構築も自在。
特長のふたつめは、Amazon Alexaに対応したことだ。
Amazon Echo Dotに語りかけると、MusicCast対応製品をコントロールできる。この機能は2018年の新製品だけでなく、2015年以降のすべての製品に対応する。
ほかにもWi-Fiは従来の2.4GHzに加えて5GHzをサポートしたり、Bluetoothのバージョンが4.2にアップされたり、ハイレゾを強化したり。MusicCastでより便利に、質の高い音楽が楽しめるようになった。
さて、こうした新機能に対応する2018年モデルを紹介しよう。
まず、MusicCast対応のワイヤレスストリーミングスピーカーでは、8月に『MusicCast 50(モデル名:WX-051)』『MusicCast 20(モデル名:WX-021)」』の2モデルが登場。コンパクトでおしゃれなデザインでインテリア性は抜群だが、美しいだけではない実力派だ。
双方とも従来のワイヤレスストリーミングスピーカー同様、本機とスマホやタブレットなどのモバイル端末があれば、モバイル内の音楽コンテンツやストリーミングサービスを快適に楽しむことができる。もちろん、MusicCast対応機器との間で相互にコンテンツの受信・配信を行って、家じゅうの好きな場所で再生することも可能。専用アプリではなく、本体で操作できるお気に入りボタン機能も新たに追加された。
さらに、Wi-Fi環境なしでも音楽が再生できるBluetooth、Apple社のAirPlayにも対応。先ほど紹介したように、2台を使って左右独立のステレオスピーカーにしたり、AVレシーバーやサウンドバーと組み合わせてサラウンドスピーカーとして使うこともできる。
MusicCast 50は、直径3cmのツイーターと10cmのウーファーを左右に1基ずつ搭載する2ウェイ構成のステレオスピーカーで、35W+35Wアンプを採用。広いリビングルームでも驚くほどクリアで迫力のあるサウンドが満ちる。外部入力端子も装備していて、光デジタル音声入力端子とテレビをつなぎ、音声を楽しむことも可能。
『MusicCast 20』は2ウェイモノラルスピーカー。新開発の大型パッシブラジエーターも2つ内蔵され、低音の量感を高めているのがポイントだ。サイズを超えた豊かなサウンドを実現し、音楽を愛する人の小さな、しかし頼もしいパートナーになってくれるはず。
続いては、10月中旬発売予定のサブウーファー『MusicCast SUB 100(モデル名:NS-NSW100)』。ヤマハのサブウーファーは独自の技術を採用し、サブウーファーといえばヤマハ――というほど高い評価を受けてきた。
その技術を継承しつつ、MusicCast機能を搭載、ワイヤレス化を実現したのがこちら。新モデルでは、ワイヤレスストリーミングスピーカーなどを接続した機器とのつながりもスムーズになった。ご存知の通り、サブウーファーは低音域の音を再生し始める周波数、いわばサブウーファーの役割分担を決める必要がある。従来はマニュアルで設定していたが、MusicCast対応製品とつなぐ場合、本機はそのクロスオーバーと周波数を自動で調整してくれるのだ。
サウンドバーは『MusicCast BAR 400(モデル名:YAS-408)』が10月から新たにラインナップに加わる。2017年モデルのサウンドバー『YAS-107』『YAS-207』は爆発的なヒットを見せたが、こちらはいわばその超高品質モデルだ。
アンプには先進技術を駆使したフルデジタルアンプ「DDFA」を採用。また、「映画」「音楽」「スポーツ」などコンテンツにあわせて選べるサウンドモードや、水平方向だけでなく、高さ方向の音場を創出してバーチャル3Dサラウンドを作り出す「DTS Virtual:X」など、機能は2017年モデルのまま搭載。新モデルでは、3Dサラウンドと各種サウンドモードのかけ合わせができるようになり、臨場感たっぷりのサウンドが堪能できる。
使い勝手にもこだわった。HDMI端子を装備しているので、対応テレビに接続すれば、テレビのリモコンをいつものように操作するだけで、意識せずともサウンドバーが勝手に制御されるのだ。
もちろん『MusicCast 50』『MusicCast 20』との連携もOK。『MusicCast BAR 400』をフロントの2.1chとして、『MusicCast 50』『MusicCast 20』を左右のリアスピーカーとして設置することで、ワイヤレスの5.1chサラウンド環境を構築できる。
最後にご紹介するのは、8月発売の5.1ch AVアンプ『RX-S602』。本体の高さ111mmという薄型で、テレビラックの中にも設置しやすいサイズだ。とはいえ、内部にはしっかりとヤマハのフルサイズAVアンプと同等の高音質設計が投入されている。
たとえば、ヤマハがホームシアター製品向けに独自に開発した視聴環境最適化システム「YPAO」。これは、視聴位置にマイクを置くだけで、室内の音響特性や接続するスピーカーの性能などに応じて自動的に音質補正を行ってくれるものだ。
ヤマハが誇る音場創生技術「シネマDSP〈3Dモード〉」も継承。映画や音楽、ゲームなどコンテンツに合わせて最適化した17種類の多彩なサラウンドプログラムを搭載している。ヘッドホンをジャックに差すと、17プログラムのすべてでスピーカーで聴いているのと同じ効果が得られるのも他社製品にはないポイント。また、スピーカーの追加なしで仮想のプレゼンススピーカーを空間に生成する「バーチャル・プレゼンススピーカー」機能も。
こちらも、たとえば『MusicCast 50』『MusicCast 20』をリアスピーカーに、『MusicCast SUB 100』をサブウーファーにして、ワイヤレスで接続することも可能だ。
さらに『MusicCast BAR 400』同様、HDMI端子を装備しているので、操作は接続したテレビのリモコンで簡単に。オーディオに詳しくなくても、家族みんなが手軽に楽しめるのが嬉しい。
一般家庭でのインターネット環境とともに普及しつつあるネットワークオーディオだが、難しいと思っている方も少なくないかもしれない。でも、対応機器さえそろえれば、誰でも簡単に始められるのがMusicCast。リビングルームにワイヤレスでサラウンド環境を構築したり、違う部屋に音を配信したり。音楽をもっと便利に、自由に楽しんでみてはいかがだろうか。