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【チケットプレゼント】音楽を糧にするとは?ピアノとは?ピアノコンクールに挑戦する4人の男女の生きざまを描く。コンクールの永遠の課題をもあぶりだす映画『蜜蜂と遠雷』

実写化困難といわれていた小説『蜜蜂と遠雷』が見事に映画化された。原作は、恩田陸が直木賞と本屋大賞をW受賞した同名の小説。新人の登竜門であるピアノコンクールを舞台に、松岡茉優、松坂桃李、森崎ウィン、鈴鹿央士の4人がコンテスタントに扮し、それぞれの悩みや課題と格闘しながら成長していく。

小説を読みストーリーを知る人たちにとって最大の関心は「おびただしい数のピアノ曲を、どのように扱ったか?」だろう。コンクールに出場する4人が3回の予選と本選で弾く曲だけでも51曲!
まず、石川慶監督のわかりやすく要所を捉えた脚本、4人の心象や思いを具現化したような選曲が素晴らしい。しかも、河村尚子、福間洸太朗、金子三勇士、藤田真央ら、気鋭のピアニストが役になりきって演奏していて、約2時間の上映があっという間に感じられた。

松岡演じる栄伝亜夜(えいでん・あや)はかつての天才少女ピアニスト。心の支えだった母を亡くしたショックでピアノが弾けなくなり、本番を放棄して7年も雲隠れ。再起をかけた二十歳の挑戦だが、母から教わったはずの「音楽の楽しさ」も自信も失ったままだ。別の意味で「崖っぷち」は、松坂演じる高島明石(たかしま・あかし)。音楽大学で演奏家を目指したものの、結婚して楽器店で働くパパになっている。応募年齢ギリギリでの挑戦、しかも日常的に追究する「生活者の音楽」は、コンクールの求める音楽とは基本的に相容れない。
亜夜の暗く重い心を揺さぶるのが、天真爛漫な風間塵(かざま・じん)と優勝候補のマサル・C・レヴィ・アナトール。
塵は養蜂家の父とともに大自然のなかを転々とする生活を送り、音の鳴らない木製鍵盤で稽古している。このコンクールの元審査員で名手だった亡き先生からもらったものだ。応募の際に「世界は音楽にあふれている、それを奏でる人を見つけなさい」と言われたそうだ。ピュアなオーラをまとったニューフェイスの鈴鹿は、塵そのもの。
一方、名門音楽院のエリートのマサルは、なんと亜夜の幼なじみだった。マサルは偶然の再会を喜び、亜夜の背中を必死で追いかけていた幼少期を懐かしむ。奇特な人間味を、森崎がさりげなく醸す。

そんな4人の演奏がたまらない。トラウマと闘う亜夜の恐怖心、復活を目指すエネルギーなどを余すことなく表現する河村尚子。かたや、福間洸太朗が奏でる明石のピアニズムには、親子の幸せを願う家庭料理のようなニュアンスが漂う。先ごろチャイコフスキー国際コンクールピアノ部門で2位入賞を果たした藤田真央のみずみずしく純度の高い音色は、音楽の本質を純粋に求める塵にピッタリだ。優等生ながら師匠の教えにそむく表現をして叱られたり、リハーサルで指揮者に冷たくされたりするマサルの心を推し量った、金子三勇士の演奏も興味深い。

4人が徐々に心を通わせていくシーンにも、印象深い演奏が。例えば、月明かりの夜に、亜夜と塵がピアノ工房で連弾するドビュッシーやベートーヴェンの『月光』。ジャズのスタンダード『It’s Only A Paper Moon』を用いたアレンジが心地いい。藤田真央や福間洸太朗が録音時に出した演奏アイデアも生かされていると聞く。また、本選の出演時間が迫るなか、練習室で表現に悩むマサルを見かねた亜夜が、2台ピアノのセカンドを買って出て、プロコフィエフの『ピアノ協奏曲第二番』を一緒に稽古するのも意味深い。コツをつかんで、マサルは本番に臨むが・・・・・・。
調律師に八つ当たりする出場者がいる一方で、審査員同士で神童発掘の意義を問いかけ合ったり、コンテスタントに要らぬ忠告をする審査員がいたり・・・・・・。シビアな現実に立ち向かう亜夜はトラウマから脱却できるのか?明石の今後は?

物語が進むにつれ「コンクールを制するのは誰か」ということよりも、「このコンクールを振り出しに、4人がどう歩んでいくのか」を知りたくなる奥深い作品だ。

■作品紹介

『蜜蜂と遠雷』
2019年10月4日(金)から全国東宝系にてロードショー
監督・脚本・編集:石川慶
出演:松岡茉優、松坂桃李、森崎ウィン、鈴鹿央士、ほか
原作:『蜜蜂と遠雷』恩田陸(幻冬舎文庫)

オフィシャルサイトはこちら

■鑑賞券プレゼント

映画『蜂蜜と遠雷』の劇場鑑賞券を抽選で10組20名様にプレゼントします。
鑑賞券は全国上映劇場でご利用いただけます。
ご希望の方は、下記「応募はこちら」ボタンからご応募ください。
応募締切:2019年9月26日(木)23:59
当選発表:チケットの発送をもって代えさせていただきますので、予めご了承ください。

応募はこちら

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