今月の音遊人
今月の音遊人:寺井尚子さん「ジャズ人生の扉を開いてくれたのはモダン・ジャズの名盤、ビル・エバンスの『ワルツ・フォー・デビイ』」
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独創的な音楽×映像で魅せる 音楽の無限の可能性「ピアノ・ガイズ」
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2014.12.11
tagged: ピアニスト, ピアノ・ガイズ, ThePianoGuys, チェリスト, 映像クリエイター, 音楽プロデューサー, ポップ・ミーツ・クラシカル
プロアマ問わず、音楽家にとって重要な表現&プロモーションツールとなっているソーシャル・ネットワーキング・サービス。ピアノ・ガイズもYoutubeへの動画投稿から人気に火が付き、なかでも五人のメンバー(当時)がヤマハのグランドピアノを取り囲み、計五十本の指で奏でるワン・ダイレクション『What Makes You Beautiful 』は話題をさらった。
彼らの動画が他と一線を画するのは、崖の上や動く電車の上、はたまた万里の長城で楽器を演奏するという度胆を抜かれる状況設定と、ピアノの弦を爪弾いたり、チェロをギターやパーカッションとして用いる独創的なプレイスタイル。加えて、ポップスとクラシックの絶妙なマッシュアップ&アレンジも大きな特徴となっている。「僕は七歳からクラシックの勉強をはじめたんだけど、ひとつのことに集中するのが難しい子どもだったんだ。それで複数の楽器を同時に弾いたりするうちに、多彩な奏法を駆使する今のプレイスタイルが出来上がったというわけさ」と語るのは、チェリストのスティーヴン・シャープ・ネルソン。「僕とスティーヴンはピアノ・ガイズを結成するずっと前から、二十年間一緒に演奏してきたんだ。本当の兄弟以上に息の合った僕らの演奏は、ピアノ・ガイズの重要な要素のひとつだと思うよ」とピアニストのジョン・シュミットは言う。
ちなみに現在、ピアノ・ガイズのメンバーは四人で、プレイヤーのほかに映像クリエイターのポール・アンダーソンと、音楽プロデューサーのアル・ファン・デル・ビークがいる。グループ結成のきっかけを作ったのはポールで、ジョンとスティーヴンの演奏に惚れ込み、当時彼が経営していたピアノ販売店を宣伝する動画に出てほしいと依頼したのがはじまりだ。「彼らの個性的な演奏を見て、突拍子もない状況で弾かせたらきっと面白いだろうという発想が生まれたんだ。動画作りが成功する確証はなかったけど、リスクを恐れずアイデアを形にすることで道が開けたんだ」(ポール)
リーダーはおらず、皆でアイデアを出し合いながら自分たちの世界観を作り上げていくというピアノ・ガイズ。「音楽に喜びを見いだし、その喜びをまわりの人たちと分かち合ってほしいな」とスティーヴンが言うように、音楽の楽しさが〝いい仲間〞によって何倍にもふくらむことは間違いない。
2011年にアメリカのユタ州で結成。通常のバンド形式ではなく、ピアニスト、チェリスト、映像クリエイター、音楽プロデューサーという異色のメンバーで構成。演奏、レコーディングを自ら手掛け、YouTubeなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を活用して話題を巻き起こした新世代型のクリエイター集団。グループ名は、メンバーのポール・アンダーソンがユタ州で経営していたピアノ店「The Piano Guys」に由来する。
ピアノ・ガイズ公式サイトはこちら
『ポップ・ミーツ・クラシカル』
発売元:ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
発売日:2014年9月10日
価格:2,315円(税抜)
2,778円(税抜)※初回生産限定盤(CD+DVD)