今月の音遊人
今月の音遊人:由紀さおりさん「言葉の裏側にある思いを表現したい」
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江戸から続く文化を残しつつ、新しい街づくりが進められている日本橋。海外からも注目を集める、今もっとも東京らしい街のひとつだろう。
日本橋の街の歴史は、江戸の歴史とともに幕を開けた。現在20代目になる日本橋は、徳川家康が江戸幕府を開いた慶長8年(1603年)に架けられたものだ。五街道の起点として、水上輸送の要所として街は大いににぎわい、問屋が軒を連ねた。
日本橋は経済と商業の中心だっただけでなく、江戸の文化をリードしてきたカルチャーの街でもある。江戸歌舞伎の発祥は、現在の日本橋京橋界隈。市川團十郎をはじめとするスーパースターが生まれ、日本橋はさらなるにぎわいを見せた。今、日本橋の散策を楽しむ人が多いのは、往時の活気が感じられる場所や文化が随所に息づいているからだろう。
「築地市場」の前身となる魚河岸があったのは、日本橋の北河岸だ。「日本銀行本店」がある場所は、金貨鋳造所の「金座」があった場所。呉服問屋が集まっていた日本橋で延宝元年(1673年)に創業した呉服店「越後谷」は、のちに「日本橋三越本店」となった。
誰もが知る海苔・銘茶の「山本山」や鰹節の「にんべん」、「千疋屋総本店」、甘納豆の元祖「榮太樓總本鋪」なども江戸の日本橋で創業している。ほかにも、日本料理やうなぎ店、刃物専門店や和紙店、日本唯一の楊枝専門店など日本屈指の老舗がこの地で創業。今なお、創業100年を超える店が数多くあり、伝統の食や技を伝えている。
一方で、江戸文化にとどまらない魅力にもあふれる。
「日本銀行本店」、「日本橋三越本店」、「三井本館」など、明治以降の西洋建築めぐりも日本橋ならでは。目新しい散策を楽しむなら、日本橋川や隅田川をめぐるクルージングへ。日本橋架設100年を迎えた2011年、日本橋船着場が完成し、多くの人が水上散策を満喫している。
話題のレストランやショップが集まる最先端の商業施設やシネマコンプレックス、そして街に点在する世界中のグルメ。上質な流行に親しみやすさが加わった、日本橋の新しい顔も魅力的だ。さらに、かつて衣料や食品、薬品などの問屋街としてにぎわっていたエリアには、昭和に建てられた倉庫や雑居ビル、空家をリノベーションしたショップやカフェ、レストラン、ギャラリーが生まれている。
新しいスポットが続々と誕生するこの街でいま注目されているのが、昨年「日本橋三越本店」本館7階にオープンした「Hajimarino cafe(はじまりのカフェ)」だ。はじめてのコトやモノと出合うことができるカフェで、アクティブなライフスタイルを応援している。2月18日(水)から3月3日(火)までは、ヤマハとのコラボレーションによる「はじまりの音楽祭」を開催。フルートやバイオリン、ギターなどの楽器演奏体験をしたり、最新のオーディオ機器を試聴したりできるほか、プロミュージシャンによるライブやワークショップなども楽しめる。
それぞれの時代に磨かれ、今、新たな波が生まれている日本橋。この街を訪れたなら、これまで知らなかった新しい景色に出合うかもしれない。
日時:2015年2月18日(水)~3月3日(火)
場所:日本橋三越本店 本館7階 はじまりのCafe GATE A
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文/ 福田素子
tagged: 日本橋, はじまりのカフェ, はじまりの音楽祭, 三越日本橋本店
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