「音楽形式」を知ると、深く音楽を理解できる!より説得力のある演奏ができる!

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吹奏楽のための音楽形式がわかる本
「音楽形式」を知ると、深く音楽を理解できる!より説得力のある演奏ができる!

文章に起承転結の形式があるように、音楽にもさまざまな形式がある。一見、難しそうに思える音楽形式が、西洋音楽史や作曲家のエピソードなどを交えた解説によって楽しく理解できる『吹奏楽のための音楽形式がわかる本』が出版された。一般の吹奏楽ファンや中高生にぜひ手にしていただきたい必読書だ。

著者は、自身も吹奏楽経験者で、中学時代からの憧れであったフランスのギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団に作品を世界初演(2013年)された数少ない邦人作曲家、八木澤教司。「音楽形式」について知ることで「建築と同じように、作曲家がどのように作品を作っているのかに興味を持ってもらえたら」と語る。執筆するうえで心がけたのは「わかりやすさ」。どの章からでも読め、「なるほど」と共感できる親しみやすさが特徴だ。「たとえば、『ソナタ形式とはこういうもの』と枠にはめた解説ではなく、作品や作曲家のちょっとしたエピソードや、ソナタ形式が生まれた時代背景、演奏するうえで知っておくべきことなどにも触れ、やわらかいタッチでまとめています。この本を手にした方が、いま演奏している曲にはどんな背景があるのか、と興味を持つ糸口になればと思います」音楽形式の知識を深めると、演奏は変わるのだろうか?
「音楽へのアプローチが変わると思います。たとえば同じ主題(テーマ)が2回出てくるとき、2回目はちょっと変えてみよう、というアプローチができたら、そこに個性が生まれますね。どう変えるのかを考えるには、ヨーロッパの文化や歴史、作品の背景を知ることが必要です。単に楽譜を追うだけではない、音楽の世界が広がると、より自信を持って説得力のある演奏ができ、聴き手にも大きな感動を与えられると思います」

本書のもうひとつの特徴は、多くの譜例が掲載されていること。モーツァルト、ベートーヴェンといったクラシックの代表作や外国民謡、唱歌やピアノ曲など、幅広いジャンルから選んでいる。「選曲については、あえて吹奏楽曲には限らずに、歴史的に知っておくべき名作を入れました。吹奏楽をやっている人たちが親しみをもって見られるよう、皆さんが見慣れている管楽アンサンブルに編曲しました。ぜひ演奏してみてください」

譜面台に本を置いて、仲間同士で演奏してみるのも楽しいだろう。吹奏楽をやっている人はもちろん、指導者、バンドトレーナーを目指す人たちにも、必ず役立つ心強い1冊だ。

■作品紹介

『吹奏楽のための音楽形式がわかる本』
著者:八木澤教司
発売元:ヤマハミュージックメディア
発売日:2015年4月23日発売
価格:2,200円(税抜)
詳細、ご購入はヤマハミュージックメディアの本書のページをご覧ください。

 

八木澤教司(やぎさわ・さとし)

文/ 芹澤一美
photo/ 柏弘一郎