Web音遊人(みゅーじん)

小曽根真インタビュー

いたずらのない人生なんて面白くない!/小曽根真インタビュー

フュージョンシーンのトップドラマー、デイヴ・ウェックルが結成した「デイヴ・ウェックル・アコースティック・バンド」が、2014年のアメリカツアー、2015年春のヨーロッパツアーを大成功に収め、いよいよ2015年9月、日本ツアーに踏み出す。
エレクトリックサウンドで知られるデイヴ・ウェックルにとっては初めてのアコースティック・バンド。結成のきっかけはマイク・スターン(ギター)のバンドでの即興プレイだったという。ピアノ、そしてオルガンでこのバンドに参加している小曽根真はこう語る。
「デイヴと僕、それにベースのトム・ケネディがマイク・スターンのサイドメンとしてライブに参加していたときに、毎回、マイクが『Do something!』って、僕たち3人に自由に弾かせてくれる時間があったんです。完全即興にもかかわらずあまりに音楽的で、『え?即興だったの』というくらいに曲ができていってしまう。それで、これをバンドでやりたいとデイヴからオファーがあったんです」

さらにデイヴのバンドのレギュラーメンバーであるサクソフォンのゲイリー・ミークも参加。2014年にアメリカツアーを行い、アルバム『オブ・ザ・セイム・マインド』を制作。日本でも2015年7月にリリースされた。
「デイヴと一緒にやることで、ラテンやファンクといった西海岸よりのリズムが入ってくる。僕もハモンドオルガンを弾いて、そのリズムを楽しんでいます。皆さん、小曽根真に対してファンキーというイメージはないと思うんですけど(笑)、実は僕の中にはしっかりある。ファンクを叩ける彼とだから、リズムの会話が楽しめるんですね」

小曽根真インタビュー

即興性を重視したバンドが紡ぎ出す一期一会の演奏は、観客を魅了するとともに、メンバーにも刺激を与え続けている。
「ライブではアルバムの曲をやるにしても、譜面通りには弾かない。基本は変わらないけれど、ソロの弾き方が毎回違うわけです。例えば、1小節余分に弾いたりとか、ちょっとしたいたずらをすることも。僕がニヤッと笑うと、彼らもわかるんですね。そのアプローチをメンバーそれぞれが瞬時に受け取り、プレイで返す。そんなふうに音楽で会話できるのがライブの醍醐味なんです」
日本ツアーは、「デイヴ・ウェックル&小曽根真featuringトム・ケネディ&ゲイリー・ミーク」と称して、クラブとホールの両方でライブが行われる。
「クラブではミュージシャン同士の息づかいを感じてほしいですね。ホールでは、凝った照明など、ショーとしても楽しんでいただけると思います」

“ファンキー”をまとった小曽根真が、どんな音のいたずらをしかけて行くのか。未知の音の旅を彼らと一緒に楽しんでほしい。

■デイヴ・ウェックル&小曽根真 featuring トム・ケネディ&ゲイリー・ミーク Japan Tour in 2015

●三鷹市公会堂(東京・三鷹市)
9月17日(木)開場18:30/開演19:00
公演の詳細はこちら
●Billboard Live OSAKA(大阪)
9月18日(金)【1st】開場17:30/開演18:30【2nd】開場20:30/開演21:30
9月19日(土)【1st】開場15:30/開演16:30【2nd】開場18:30/開演19:30
公演の詳細はこちら
●北國新聞赤羽ホール/KANAZAWA JAZZ STREET 2015(金沢)
9月21日(月・祝)開場19:00/開演19:30
公演の詳細はこちら
●NAGOYA Blue Note(名古屋)
9月22日(火・祝)【1st】開場16:00/開演17:00【2nd】開場19:00/開演20:00
公演の詳細はこちら
●Blue Note TOKYO(東京)
9月23日(水・祝)【1st】開場16:00/開演17:00【2nd】開場19:00/開演20:00
9月24日(木)【1st】開場17:30/開演19:00【2nd】開場20:45/開演21:30
公演の詳細はこちら
≪JCB SPECIAL LIVE in Blue Note TOKYO vol.10≫
●Blue Note Tokyo(東京)
9月25日(金)【1st】開場17:30/開演19:00【2nd】開場20:45/開演21:30
公演の詳細はこちら

■アルバム情報

『オブ・ザ・セイム・マインド』
デイヴ・ウェックル・アコースティック・バンド feat. 小曽根真、トム・ケネディ、ゲイリー・ミーク
発売元:ユニバーサルミュージック
発売日:2015年7月22日
価格: 2,600円(税抜)
詳細はこちら

 

特集

神保彰

今月の音遊人

今月の音遊人:神保彰さん「音楽によって、人生に大きな広がりを獲得できたと思います」

11843views

音楽ライターの眼

ショパンのマズルカは、ピアニストにとって特別な意味をもつ魅力的な作品

15654views

【楽器探訪 Another Take】ベルの彫刻デザインとマウスピースも一新

楽器探訪 Anothertake

ベルの彫刻デザインとマウスピースも一新

8450views

サクソフォンの選び方と扱い方について

楽器のあれこれQ&A

これからはじめる方必見!サクソフォンの選び方と扱い方について

36177views

おとなの楽器練習記

【動画公開中】ギタリスト木村大とピアニスト榊原大がトランペットに挑戦!

6586views

誰でも自由に叩けて、皆と一緒に楽しめるのがドラムサークルの良さ/ドラムサークルファシリテーターの仕事(後編)

オトノ仕事人

リズムに乗せ人々を笑顔に導く/ドラムサークルファシリテーターの仕事(後編)

6369views

久留米シティプラザ - Web音遊人

ホール自慢を聞きましょう

世界的なマエストロが音響を絶賛!久留米の新たな文化発信施設/久留米シティプラザ ザ・グランドホール

17422views

こどもと楽しむMusicナビ

“アートなイキモノ”に触れるオーケストラ・コンサート&ワークショップ/子どもたちと芸術家の出あう街

6284views

武蔵野音楽大学楽器博物館

楽器博物館探訪

専門家の解説と楽器の音色が楽しめるガイドツアー

7803views

われら音遊人:Kakky(カッキー)

われら音遊人

われら音遊人:オカリナの豊かな表現力で聴いている人たちを笑顔に!

7488views

『チュニジアの夜』は相当に難しいが、次回のレッスンが待ち遠しい 山口正介

パイドパイパー・ダイアリー

『チュニジアの夜』は相当に難しいが、次回のレッスンが待ち遠しい

5042views

太平洋に浮かぶ楽園で、小笠原古謡に恋をする Web音遊人

音楽めぐり紀行

太平洋に浮かぶ楽園で、小笠原古謡に恋をする

8776views

おとなの楽器練習記

おとなの楽器練習記:注目の若手サクソフォン奏者 住谷美帆がバイオリンに挑戦!

7895views

民音音楽博物館

楽器博物館探訪

歴史的価値の高い鍵盤楽器が並ぶ「民音音楽博物館」

22353views

音楽ライターの眼

日本のジャズ・ピアノ界を代表する3人のクラシック観についての私感

6278views

JTBロイヤルロード銀座

オトノ仕事人

日本では出逢えない海外の音楽体験ツアーを楽しんでいただく/海外への音楽旅行の企画の仕事

6251views

われら音遊人:バンド経験ゼロの主婦が集合 家庭を守り、ステージではじける!

われら音遊人

われら音遊人:バンド経験ゼロの主婦が集合 家庭を守り、ステージではじける!

7815views

【楽器探訪 Another Take】人気のカスタムサクソフォンが13年ぶりにモデルチェンジ

楽器探訪 Anothertake

人気のカスタムサクソフォンが13年ぶりにモデルチェンジ

10599views

荘銀タクト鶴岡

ホール自慢を聞きましょう

ステージと客席の一体感と、自然で明快な音が味わえるホール/荘銀タクト鶴岡(鶴岡市文化会館)

9934views

パイドパイパー・ダイアリー

パイドパイパー・ダイアリー

贅沢な、サクソフォン初期設定講習会

5047views

楽器のあれこれQ&A

ウクレレを始めてみたい!初心者が知りたいあれこれ5つ

3722views

こどもと楽しむMusicナビ

1DAYフェスであなたもオルガン博士に/サントリーホールでオルガンZANMAI!

2372views

太平洋に浮かぶ楽園で、小笠原古謡に恋をする Web音遊人

音楽めぐり紀行

太平洋に浮かぶ楽園で、小笠原古謡に恋をする

8776views