Web音遊人(みゅーじん)

YH-WL500

演奏の心地よさがアップ!超低遅延を実現した楽器用ステレオワイヤレスヘッドホン「YH-WL500」

音質やバッテリーの駆動時間などを理由に有線のヘッドホンを使っていた人も、技術向上にともないそれらが改善され、いまやワイヤレスに乗り換えている。でもそれはリスニング用ヘッドホンの話。楽器用でワイヤレス対応しているヘッドホンは、圧倒的に少ないのが現状だ。そんなプレーヤーの希望に応えるべく開発されたのが、ヤマハの楽器用ステレオワイヤレスヘッドホンYH-WL500だ。

独自の無線接続方式の採用で通信速度の遅延を解消

ヘッドホンのコードに演奏の邪魔をされたくないという声も多いはずなのに、なぜ楽器用のワイヤレスヘッドホンが少ないのか。ヤマハミュージックジャパンの酒井憲太さんによれば、多くのワイヤレスヘッドホンで採用されているBluetoothの“遅延”が要因だそうだ。
「電波にオーディオ信号をのせると、どうしても遅延が生まれてしまいます。特にBluetoothの場合だと、楽器で鳴らした音を耳で感知するまでの時間が最大で200ms、つまり約0.2秒の遅延が発生します。一般的にプロ演奏家の許容範囲は0.01秒と言われているので、0.2秒の遅れは楽器演奏においては致命的なんです」(酒井さん)
そこで、オーディオとワイヤレス技術に定評のあるLine 6とコラボし、Bluetoothよりも通信速度の速い独自の無線接続方式を採用。0.004秒という超低遅延を実現させたのだ。「Line 6は、ワイヤレス技術で業界の先頭を走ってきた会社です。その技術を活用することによって、ステレオでも安定した送信が実現できました。ミュージシャンによるモニタリングでも高評価をいただけましたし、なかでもドラマーの方には、テンポ200以上で16ビートを叩いても遅延を感じないという感想をいただきました。その方は、ライブ現場の返し(モニタースピーカー)の代わりに使いたいともおっしゃっていましたね」(酒井さん)
プロがライブ現場で使用したいと思えたのは、コードの煩わしさから解放されることがイメージできたからだろう。演奏中にコードが手足に引っかからないのはもちろん、立ち上がったり移動したりする際にヘッドホンを外す動作も必要なくなる。まさに演奏に集中できるヘッドホンなのだ。

YH-WL500

楽器用にチューニングされた音質で演奏の心地よさもアップ

通信速度の高速化でワイヤレスならではの自由な機動性を確保したYH-WL500だが、ほかにも注目したいポイントがある。それは楽器演奏に適した音質にチューニングされていることだ。
「レコーディングやライブ現場で使用するモニター用ヘッドホンは、高音域から低音域まで幅広い音が聴こえるように作られています。それに対してリスニング用のヘッドホンは、特定の音楽ジャンルや特定の楽器が聴きやすいように、それぞれの周波数に寄せたチューニングが製品ごとに施されていますが、YH-WL500は、耳障りな周波数帯はカットしながらも、特定のクセを出さないようにしています。またセミオープンバック型なので音がこもらず、長時間演奏しても聴き疲れしにくいのも特徴のひとつだと思います」(酒井さん)
セミオープンバック型は構造上音漏れするが、アンプで音を出すことに比べれば音量を抑えられるので、自宅で練習するのに向いている。それに周囲の音が聞こえるので、数人で練習する際にもヘッドホンをしたまま会話ができて便利だ。

YH-WL500

シンプルな操作性、多彩な使用環境への対応で音楽ライフを向上

また、Bluetoothも搭載しているので、Bluetooth対応の再生機器と接続すれば、音楽を聴きながら楽器を弾くことができ、耳コピにもうってつけだ。酒井さんによると「ギタリストは耳コピする人が多い」そうなので、演奏の楽しさ、演奏家の技術向上にも役立つヘッドホンといえるだろう。

3時間のフル充電で9時間の連続使用が可能。楽器の練習はもちろん、時間のかかる楽曲制作や編集作業にも利用できる。
また、充電器兼用のトランスミッターをヘッドホン端子のある楽器やアンプにつなぐと、音がヘッドホンに送信される。一対多接続機能が搭載されているので、大勢で音声を共有したいバンド練習や音楽教室でも活用できるだろう。YH-WL500はコードのわずらわしさから解放してくれるだけでなく、よりフレキシブルでハイクオリティな体験をさせてくれる、魅力的なワイヤレスヘッドホンなのだ。

YH-WL500

充電器兼用のトランスミッター


Yamaha | YH-WL500 Wireless Headphones

■楽器用ステレオワイヤレスヘッドホン「YH-WL500」

コードのわずらわしさから解放してくれる楽器用ステレオワイヤレスヘッドホン。Bluetooth機能付きで楽曲とのセッションも可能。
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