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音楽の最新トレンドとテクノロジーを渋谷から発信、「Yamaha Sound Crossing Shibuya」
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2024.11.28
tagged: 渋谷, Yamaha Sound Crossing Shibuya
再開発が進む渋谷の桜丘町に完成した大型複合施設「Shibuya Sakura Stage(渋谷サクラステージ)」。「めぐり歩いて楽しいまち」をコンセプトに開発が進められたこの施設内に、ヤマハの新たなブランド発信拠点「Yamaha Sound Crossing Shibuya(ヤマハサウンドクロッシング渋谷。以下、YSC渋谷)」が誕生した。
一般ユーザー向けのブランド体験施設「LAB」と、アーティストリレーションや研究開発を行うサテライト施設「LOUNGE」(一般非公開)のふたつで構成され、音楽トレンドの創出やイノベーションを推進する。
1974年、ヤマハは桜丘町にスタジオ「エピキュラス」を開設。中島みゆき、長渕剛、CHAGE and ASKA、チェッカーズら多数のアーティストのレコーディングやミニコンサートなどを行い、音楽のトレンドを生み出してきた。1994年には「エレクトーンシティ渋谷」と改名し、エレクトーンの聖地、さらにボーカロイドの開発拠点になったが、2018年、桜丘地区の再開発にともなって施設は場所を移した。そして今回、ヤマハが6年ぶりにこの地に帰ってくることになった。
首都圏におけるヤマハの体験型施設は、ここが3拠点目となる。「ヤマハ銀座店」は高い専門性と上質なブランド体験を提供し、2024年6月にオープンした「ヤマハミュージック 横浜みなとみらい」は楽器経験の有無にかかわらず、誰もが音楽との出会いや発見を楽しめる施設だ。
そして「YSC渋谷」は、テクノロジーにフィーチャーした音楽の現在と未来を発信する“ちょっと尖った”拠点。新しい音楽を生み出し、表現・発信することに関心を持つ人々をコアターゲットとし、先進性や最新トレンドを取り込み発信していく。
コンセプトは“Sound Crossing”。渋谷のスクランブル交差点のように、音と音、技術と技術、人と人、さまざまな要素が交じり合って境界を超え、「偶発的なイノベーションが起こる、音・音楽を通したつながりが生まれる場所」を目指す。
SAKURAサイド3階の「LAB」は、「EXPERIENCE」「STUDIO」「STAGE」「CAFE」の4つのエリアで構成されている。
「EXPERIENCE」には、バンドやステージパフォーマンス向けの最新楽器や音響機器、配信機器がずらり。ギター、電子ドラム、シンセサイザー、ハイブリッドピアノ、サイレントTMシリーズ、さらにボーカロイドやオーディオインターフェイス、ミキサーなど展示数は約50種類におよぶ。楽器・音楽制作に精通したスタッフが常駐し、気軽に相談に応じてくれるので、ミュージシャンやミュージシャンを目指す若者たちのクリエイティビティをサポートしてもらえる。
「STUDIO」は映像と音響のコンテンツ、プロトタイプ公開のスペース。デジタル技術を用いてライブを真空パックのように保存し再現する「Real Sound Viewing」が体験でき、今後はヤマハの最新テクノロジーを駆使した配信などを行う予定だ。
「STAGE」は、楽器や音響機器などを完備したライブやイベントを開催するスペース。
隣接する「CAFE」では、スペシャルティコーヒー専門店「Scrop COFFEE ROASTERS」が監修したオリジナルコーヒーや、創業100年を誇る静岡県掛川市の佐々木製茶の深蒸し茶を使用した抹茶ラテやほうじ茶ラテ、YSC渋谷限定のクラフトビールや葡萄ミルクティーINゼリーなどを提供する。
一方、SAKURAタワー8階の「LOUNGE」は一般非公開だが、ミュージシャンやアーティスト、クリエイターらを招いてリレーションを深めながら先進技術や商品企画開発などを行い、ともに新しい音楽を創造していく研究開発の施設となっている。
天井に配した音叉マークがゲストを迎えるラウンジは、ここを訪れる人たちが出会い、新しい何かを生み出すきっかけになる場所。
「音楽や楽器の過去・現在・未来を感じて創造のヒントにしていただけるように」と、坂本龍一さんとヤマハが企画し、特注生産された「Opera Piano」や、スティーヴ・ガッドのシグネチャーモデルのドラムなど名品と評される歴代の製品や最新の製品・技術を展示している。
また、ステージキーボードとシンセサイザー、ドラム、ギターなど楽器別のスタジオが設けられ、ギターのスタジオには工房も併設。修理や調整のみならず、アーティストの特注モデルの製作などカスタム工房の機能も備える。
さらに、コントロールルームとしての機能を持ちつつ、レコーディングもできるスタジオも。業界標準にもなっているヤマハのオーディオネットワーク「Dante」でフロアのすべてのスタジオをつなぎ、この場で収録からミックス、CD化までできる設備が整っている。
ヤマハはこれまでも、アーティストリレーションの専門部隊を有し、アーティストの楽器や機材をサポートするとともに、そのフィードバックを商品開発に活かしたり、試作の評価を得たりしてきた。「LOUNGE」の誕生で、さらにその関係が強化されることになる。また、浜松、横浜に続く3つ目の研究開発の拠点となることで、地域特性を活かした協業など挑戦的な取り組みも行うという。
新たな文化が次々と生まれる渋谷で、音楽シーンをけん引し、創造性を後押しするYSC渋谷。若者世代はもちろん、バンドミュージックやオリジナリティあふれる表現、最新トレンドに興味がある人にとっては、刺激的で魅力的な場所になるはずだ。今後のイベントについても、注目していきたい。
東京都渋谷区桜丘町3-4 渋谷サクラステージ
SAKURAサイド3階(LAB)
営業時間:月・水~金:12:00〜20:00、土日祝:11:00〜20:00
定休日:火曜
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文/ 福田素子
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