Web音遊人(みゅーじん)

REVSTAR

いまの時代に鳴るギターを目指し、音もデザインも進化したエレキギターREVSTAR

バイクをカスタムするように、「自分だけの一本」を

2016年に発売され、イギリス発祥のバイクカルチャー「カフェレーサー」をコンセプトにしたデザインで注目を集めたヤマハのエレキギターREVSTARが、6年振りにフルモデルチェンジ。今回も、その洗練されたデザインに目を奪われる。
そもそもREVSTARがカフェレーサーをデザインに取り入れたのは、「自分だけの一本」という気持ちでギターを手にしてほしかったからだと、初代REVSTARから携わっているマーケティング担当の松本明久さんが明かしてくれた。
「オートバイといえばアメリカンバイクをイメージすることが多いですが、1960年代のイギリスで、カスタマイズして自分だけのバイクを作り上げるバイクカルチャー『カフェレーサー』が流行りました。それがギターにおける『自分だけの一本』というイメージと重なったので、このデザインコンセプトに行き着いたんです」(松本さん)

ユーザーからも高い評価を得ていたREVSTARのデザインだが、商品企画を担当する太田裕介さんによれば、最新のREVSTARは初代の感性を残しつつ、カフェレーサーのバイクの構造的特徴である“平行のライン”をより意識したものになっているのだそうだ。
「カフェレーサーのバイクには、一直線に並ぶタンクとシートが地面と平行なラインを形成するという特徴があるのですが、REVSTARではそれを“縦のライン”で表現しています。今回のフルモデルチェンジではそのラインをより強調するよう、初代よりも濃いストライプを入れたり、逆にうっすらと透かしのように入れたり、あるいはオリジナルなテールピースを付けるなどしています。なかでもサンセットバーストというカラーリングは、右から左へと色が変わっていくデザインなのですが、この方向のグラデーションは他社でもやってなく、2022年3月に市場に出したところ高い評価をいただきました。ちなみに初代ではストライプのデザインはエントリーモデルにはなかったのですが、今回はすべてのモデルで縦のラインがなにかしらの形で入っています」(太田さん)

REVSTAR

(写真左)ボディ中央のストライプが印象的なRSP20 SWB(スイフトブルー)。(写真中)縦方向のグラデーションという、今までになかったユニークな表現を取り入れたRSS02T SSB(サンセットバースト)。(写真右)タンクとシートが一直線に並ぶ、カフェレーサータイプのバイク。

音の進化をデザインでも表現

“縦のライン”にこだわる理由、それは今回のフルモデルチェンジがデザインはもちろん、サウンド面でも最新の音楽シーンに合わせた進化を果たしているからだ。
「昨今の音楽シーンはベースなどの低音がしっかり鳴るサウンドが主流で、それに対してギターはスッキリとクリアで抜けのある音が求められていると感じていました。最新のREVSTARでは音の部分もクリアで抜けがよくなり、また演奏性の部分でも取り回ししやすくなるなど、スピード感やキレのよさが感じられるものに進化しています。今回のデザインには鋭角的な要素がありますが、そういった音の進化を外観で表現したいというデザイナーの意図があったからなんです」(太田さん)
ユーザーからも要望があったという「いまの時代に寄り添うサウンド」を実現するため、今回新たに採用されたのが「チェンバー構造」。ヤマハが誇る膨大なデータと技術が惜しみなくつぎ込まれていると、開発を担当した山中伊顯これあきさんは語ってくれた。
「今回のフルモデルチェンジでは、楽器の本質であるギターそのものの“鳴り”と、演奏に没頭できる演奏性、この2つの両立を突き詰めるため、ヤマハ独自の音響解析を用いて本体構造を根本的に見直し、ギターのボディ内部の一部をくりぬいたチェンバー構造を採用しました。くりぬく形状や位置、深さなど、一つ一つが緻密に計算された構造になっています。また“鳴り”だけでなく軽量化にも寄与しており、身体への負荷を軽減しています」(山中さん)

REVSTAR

本体内部の「チェンバー構造」。くりぬきのパターンの設計、3Dシミュレーション、試作品での試し弾きなど、いくつ もの工程を経て新たなREVSTARの音が誕生した。

REVSTAR

(写真左)ギター戦略企画グループの太田裕介さん。国内営業を経てエレキギターなどの企画・開発に長く携わり、2019年にはギターアンプTHR-IIの企画も担当。(写真中)ギター開発部ギター開発グループの山中伊顯さん。生産技術部門を経て2001年からエレキギターの開発を担当。海外のギター工場駐在も経験している。(写真右)ギターマーケティング&セールスグループの松本明久さん。複数の部署を経て2008年以降はギター部門を主に担当。初代REVSTARのマーケティングにも携わっている。

自分だけのアーティスティックな表現を

ほかにもネックやボディの剛性の向上、それにともなう音質向上を目的としたカーボンファイバー素材使用の新工法や、好みのサウンドが作れることを可能にしたスイッチ群のバージョンアップなど、さまざまな進化を遂げているREVSTAR。プロフェッショナルシリーズ、スタンダードシリーズ、エレメントシリーズの3シリーズ7モデル、23品番という豊富なラインナップが用意されているので、きっと“自分だけの一台”を見つけることができるだろう。

REVSTAR

プロフェッショナルシリーズとスタンダードシリーズでは、音の位相をわずかにずらしたフェイズサウンドも得られる5ポジションセレクターを搭載。初代REVSTARでは3ポジションだったが、多様な音楽や演奏スタイルに対応できるよう新規開発された。

「宣材写真の撮影時、アーティストの方々に好みのギターを自由に選んでいただいたんです。僕らはプロフェッショナルシリーズだけ選ばれたらどうしようと思っていたのですが、意外とばらけて、それぞれが好きな色、ご自身が表現できる音が出せるものを選ばれていました。ですので、実際にお客さまも、そういう選び方をされるのではないかと思いました。リーズナブルなエレメントシリーズでも必要十分な機能が備わっていますので、自分だけのアーティスティックな表現を追求していただけると思います」(松本さん)

多彩な音楽があふれる今の時代だからこそ、自分だけの音や個性を出したいと思う人は多いだろう。そんなプレイヤーたちの思いに、新しくなったREVSTARはきっと応えてくれるはずだ。


Yamaha | Revstar Series Electric Guitars – Introduction

エレキギター「REVSTAR」

新開発の回路システムとチェンバー構造を採用。カフェレーサースタイルのバイクにインスピレーションを受けた、REVSTARの新モデル。
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