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アコースティックの豊かで自然な音色に極限まで迫る、サイレントバイオリン™「YSV104」
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2017.7.10
tagged: 楽器探訪, サイレントバイオリン, YSV104, SRTパワードシステム
高い静謐性とアコースティックバイオリンに近い演奏感を同時に実現する「サイレントバイオリン™」。このサイレントバイオリンの最新モデル「YSV104」が2017年5月に発売されました。
ヤマハが最初のサイレントバイオリンを発表したのは1997年のこと。サイレントバイオリンの登場は、「家で大きな音が出せない」「練習の音を人に聴かれたくない」といった悩みを持つ人々に歓迎されましたが、音質の面ではまだ改善の余地がありました。
「開発当初から、アコースティックバイオリンがもっている豊かな音色や響きを再現することを目標としてきました。ただ、当時の技術でそれを実現するためには、大きなパソコンくらいの処理能力がある機器がないと難しかったのです」と語るのは、開発チームの田村晋也さん。
その後の技術の進歩と研究の積み重ねにより、アコースティックバイオリンに限りなく近い音を実現したのがYSV104なのです。
演奏時に周囲に聞こえる音量を抑えながら、イヤホンから自然なバイオリンの音色を楽しめる。駒の中にセットされたピックアップが音を捉え、接続ケーブルを通じてコントロールボックスに送る。コントロールボックスのスイッチ操作で、はっきりとした音色で短めのリバーブ「ROOM」、柔らかい音色で長めのリバーブ「HALL」が選べる。
今回、YSV104の音を格段に向上させたのが、SRTパワードシステムの採用です。SRTパワードシステムとは、実際に演奏された弦の音が、本来のバイオリンならどんなふうに胴に共鳴して響くのかをシミュレーションして再現する技術です。
「SRTパワードシステムによって、弾いた時の音が時間とともに変化していくさまをリアルタイムで演算して、アコースティックバイオリンの胴が鳴っているような響きをつくり、イヤホンで耳に届けています。僕らはこれを胴共鳴シミュレーションと言っています」と語るのは、YSV104の設計を手がけた宮﨑交司さん。
最新デジタル技術によってアコースティックバイオリンの響きを忠実に再現するYSV104は、まさに新時代のサイレントバイオリンと言えるでしょう。
(写真左)サイレントバイオリン™の開発を手がけてきた田村晋也さん。(写真右)YSV104の設計を担当した宮﨑交司さん。
ではどのようにしてYSV104の音がつくられていったのか、Take2で詳しく見てみましょう。
Take1:アコースティックの豊かで自然な音色に極限まで迫る、サイレントバイオリン™「YSV104」
Take2:弾く人にとっての理想の音を徹底的に追究したサイレントバイオリン™
Take3:進化する機能と、守り続けるデザイン
音が共鳴する部分のないソリッドタイプのボディでありながら、独自の『SRT POWEREDシステム』で胴鳴り感を再現。自らの音に向き合う、すべての演奏者に寄り添います。
詳細はこちら
文/ 前田祥丈
photo/ 坂本ようこ
tagged: 楽器探訪, サイレントバイオリン, YSV104, SRTパワードシステム
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