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黒夢の偉業 “CORKSCREW”を掲げ、ファンと想いを繋げるZeppツアーが開催/清春インタビュー
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2025.6.30
tagged: Blu-ray, CORKSCREW A GO GO! SAINT MX XXXX XXXX, ツアー, 清春, 黒夢, CORKSCREW
※2025年7月17日更新:Blu-ray『CORKSCREW A GO GO! SAINT MX XXXX XXXX』の発売日を変更いたしました。
独創的なパフォーマンスとメッセージ性に富んだ楽曲で孤高の地位を築く清春。2024年にデビュー30周年を迎えた彼は、表現者として今なお進化を続け、注目を集めている。
清春ソロでの豊潤な音楽活動に加え、2025年2月9日の東京ガーデンシアター公演では、約10年ぶりに黒夢が復活。デビュー日にあたるこの日に「CORKSCREW A GO GO! SAINT MY FAKE STAR」と銘打たれたライブは、痛快無比の名演となった。
「『CORKSCREW』(1998年リリース)というアルバムは、黒夢が成し遂げた偉業のひとつなんです。ヴィジュアル系とひと括りにされるジャンルの同世代のアーティストの中では、男のファンの率が一番高い。リリース当時は“ああいうふうになりたい!”っていう、彼らの代弁者だったと思うんですよ。今、フェスとかでメインを張ってるようなバンドの子たちに言われるんです。“黒夢って、他と違いますよね?ストリートの感じありましたよね?”って。当時は“CORKSCREW”のツアーを130本くらいやって、崩壊(活動停止)しましたね」
黒夢が2014年に再始動したのは、深い交流があった音楽誌の編集者の追悼がきっかけだそうだ。
「あの時は、生まれ変わるというよりは、新しいことをするためにやりました。オリジナルアルバムも2枚出して、ラスト・ロング・ツアーと称して、細かく50本ぐらい回って。今回は、デビュー30周年を経たことだし、あの頃の反省点もいかして、自分たちのためにもう一度やってみようと思ったんです」
この7月からは、全10公演の「黒夢 Zepp Tour CORKSCREW 2025」が開催される。今、“CORKSCREW”を掲げて活動することにも、清春の生きざまがにじみ出ているかのようだ。
「2月にやった公演のライブハウス版で、内容もそんなに変わらないと思う」と彼は言うが、そんなシンプルな発言にこそ、今、黒夢が動いていることの感慨が表れている。
そんななか、10年ぶりの復活ライブ、東京ガーデンシアター公演の模様を収めたBlu-ray『CORKSCREW A GO GO! SAINT MX XXXX XXXX』が2025年9月3日にリリースされる。ファンの熱気が頂点に達した記念すべきライブ作品だ。
「永久保存盤ですよね。配信やダウンロードが主流の時代ですけど、好きなアーティストの盤を持ってないとファンとは言えないと思います。黒夢の復活に関して言うと、“復活”という感覚が僕にはなくて、“想いを繋げる”ってことだと思うんですよね。“生きてて良かった”みたいな。10年前はそこまでの考えには至らなかったんです。その前の2009年に武道館でライブした時はまだ茶番だなと思っていて、“黒夢なんて好きじゃない”とさえ言ってた(笑)」
そんな清春たちと同様に、ファンも年齢を重ねて成熟していく。
「あと4年で、僕は60歳。人時くんにも言えることだけど、やれるうちにやっておく。ファンの人たちも時間がないんです。僕らの主なファン層の40代中盤の人たちが10年後にロックに熱くなれるのかって考えると、なかなかね。肉体的にも一番激しい黒夢の“CORKSCREW”っていうのは、もうラストチャンスだなと思ってます」
黒夢としての旺盛な活動からも目が離せないが、清春ソロで紡ぐ音楽の充実ぶりも必見だ。3月から開催中のツアー〈清春 TOUR 2025 LOCAL APPLAUSE PART1〉では、昨年の60本に及ぶ全国ツアーで回りきれなかった地域を訪れ、至福の時を過ごしているという。
「もはや、コンセプトがどうとか、新曲がどうとかではなく、純粋に“行っておこう”っていうだけ。地方に行ったら、その地方の人に観に来てほしいんですけど、ツアーを全通しするような人も多いんです。逆説的に言うと、ファンの人をつれて、しばらく行ってない街に行く感じ。これが最後になるかなと思う会場もあるので、チラッとでも、歌ってる姿を観に来てくれたらうれしいですね」
清春のツアーでは、次回作に収録予定の未発表の新曲を演者や観客と共に創り上げていくさまも見どころだ。
「今は会場ごとに新曲を一曲増やしていって、セットリストの5、6曲が新曲なんですよ。あまり多くすると、初見の人が知らない曲ばかりになってシラけちゃうんですけどね。栗原健さん(サックス)や加藤エレナちゃん(ピアノ)を中心に、ほとんどその日にアレンジしています。ツアーメンバーの皆さんの技量はさすがですね」
名手たちとの即興性あふれる音楽的交流も見られるこのツアー、またも新たな物語が生まれそうだ。愛するファンたちと共に、清春の果てしない音楽の旅は続く。
7月19日(土)Zepp DiverCity(東京)
8月6日(水)KT Zepp Yokohama(神奈川)
8月9日(土)仙台PIT(宮城)
8月11日(月・祝)Zepp Sapporo(北海道)
8月16日(土)Zepp Osaka Bayside(大阪)
8月24日(日)Zepp Nagoya(愛知)
8月31日(日)Zepp Fukuoka(福岡)
9月6日(土)Zepp DiverCity(東京)※ファンクラブ限定
9月15日(月・祝)KT Zepp Yokohama(神奈川)
9月20日(土)Zepp Nagoya(愛知)
7月26日(土)LIVE ROXY SHIZUOKA(静岡)
7月27日(日)BOTTOM LINE(愛知)
2025年
8月17日(日)神戸 Harbor Studio(兵庫)
9月27日(土)CRAZYMAMA KINGDOM(岡山)
9月28日(日)X-pt.(高知)
10月4日(土)LIVE HOUSE GEILS(佐賀)
10月5日(日)DRUM Logos(福岡)
10月10日(金)千葉LOOK(千葉)
10月25日(土) 恵比寿ザ・ガーデンホール(東京)
11月2日(日) ダンスホール新世紀(東京)
11月15日(土)GOLDEN PIGS RED STAGE(新潟)
11月29日(土)KBSホール(京都)
12月19日(金) 名古屋市芸術創造センター(愛知)
12月20日(土) サンケイホールブリーゼ(大阪)
12月24日(水) グランドプリンスホテル高輪(東京)
12月29日(月)、30日(火) mito LIGHT HOUSE(茨城)
2026年
1月16日(金) Zepp Shinjuku(東京)
チケットの詳細は各オフィシャルサイト等でご確認ください。
黒夢オフィシャルサイト
清春オフィシャルサイト
発売元:ヤマハミュージックコミュニケーションズ
発売日:2025年9月3日
料金(税込):
初回限定盤 2Blu-ray(Disc.1,2)12,100円(税込)
通常盤 1Blu-ray(Disc.1)8,800円(税込)
詳細はこちら
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文/ 志村つくね
photo/ 森好弘
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