Web音遊人(みゅーじん)

ざぶとんず

われら音遊人:本家ディアマンテスが認めた 力強く、心躍るサウンド!

アルベルト城間さんとの夢のコラボライブが実現

沖縄のディアマンテス、ジプシー・キングスなど、陽気なラテンポップを得意とする「ざぶとんず」。「老若男女問わず、聴く人を笑顔にさせるサウンド」をモットーに、29年前の結成当初からディアマンテスをコピーし続けていたところ、昨年12月、なんと本家本元ディアマンテスのアルベルト城間さん(ボーカル、ギター、パーカッション)との共演チャンスが巡ってきたという。
きっかけは、NHKの「全国バンド自慢2009」の決勝大会にさかのぼる。全国からコンテスト形式で選出された12バンドのひとつに選ばれた「ざぶとんず」。歌ったのはディアマンテスの代表曲であり、自分たちの十八番でもある『勝利のうた』。
「このときの放映動画をたまたまディアマンテスの古くからのファンの方がご覧になり、私たちのライブにもマメに足を運んでくださるようになりまして。その方を通じて『ざぶとんず』の活動がディアマンテスのお耳に入り、気に入っていただいたというのが大まかな経緯です」と語るのは永柄龍一さん(ベース)。
「驚いたのは、私たちが出場した『オヤジバンド選手権』(2019年)の決勝大会をアルベルトさんご自身が観てくださったことです。ステージを降りたらアルベルトさんがいらっしゃって、『やあ!』と。それがまさかの共演だなんて……」と、蒲池薫さん(キーボード)が続ける。
コラボライブは東京・六本木のライブハウスで行われ、当日は「ざぶとんず」ライブ、アルベルト城間さん親子によるアコースティックライブ、コラボステージの3部構成。ディアマンテスの元メンバーも加わった第三部のセッションライブが盛り上がったのは間違いないが、小山晃広さん(ボーカル、ギター、リーダー)によれば、「ライブ終演後、ディアマンテスの事務所が私たちを『公認コピーバンド』と呼んでくださり、今は堂々とSNSでも名乗っています!」とのこと。永柄さんの「演奏する身としては、自分のベースで城間さんが歌っていることに感動しました!」の言葉が印象的だった。

ざぶとんず

上段左から:河野章博さん、蒲池薫さん、小山晃広さん、下段左から:永柄龍一さん、秋山健志さん、岡村秀一さん。この日は7月のライブに向けたリハーサル。一曲目からテンションMAX、とびきり陽気でハッピーな演奏が繰り広げられ、スタジオが熱気に包まれた。

来年で結成30周年“ゆるい”から続く

メンバーは男性5人がサラリーマン。会社の独身寮で知り合い、20代後半でバンドを結成。その後も年齢を重ねながら“ゆる~いおやじバンド”として活動を続けていたという。ところが19年前、エレクトーン講師を務める蒲池さんの加入により状況が一変。河野章博さん(コーラス、マジック)いわく、「急にビシッとした(笑)」。
「たとえば、練習時に自分たちの音を録音して聴き直すということもしていませんでした。でも、やってみればあそこがまずい、ここがまずいと問題点がわかる。そこを気を付けるだけでも、音楽のベースが安定してきたと思います」
「キーボードはホーンセクションの音もカバーできるから、彼女のおかげで音色が一気に広がって、ラテンらしい音の響きが出せるようになったのも大きいですね」と、小山さんも感慨深げ。さらに、岡村秀一さん(ギター)もひと言。「エレクトーン講師なので、ドラムやベースについても詳しく、音程も厳しい。みんな先生の指導を受けています(笑)」
そのかいあって、音楽的に一段階レベルアップ。勝負曲をじっくり磨き込んでいくスタイルで、数々のオーディションを勝ち抜いてきた。
それでも“ゆるさ”を貫いてきたからこそ、30年近くも活動が継続できていると小山さん。
「僕らはアマチュア、あくまで趣味なので、活動がプレッシャーにならないことを大切にしてきました。『この日、一緒にライブしませんか?』と誘われても、誰かひとりでも都合が悪ければお断りしますし、仕事を休んで出演するといった無理もしません。仕事と家庭を大事にしながら、できることを全力でやる。これが長く続ける秘訣かなと思います」
最後に、来年に迫る結成30周年に向けた展望を聞いた。
「『ざぶとんず』は単独ライブの経験がなく、いつも友達バンドからの誘いでライブ出演してきましたが、満を持して自分たちで企画するのもいいですね」と言うのは秋山健志さん(ドラム)。その言葉を受けての小山さん。「今度は私たちがディアマンテスの本拠地、沖縄へ行ってアルベルトさんと共演したいですね。
ハードルは高いかもしれませんが、いつかこの夢を実現したいです!」

ざぶとんず

ライブでは「大人から子どもまで楽しんでもらうこと」を大切にしながら、全力全開のパフォーマンスを披露。

ざぶとんずのQ&A

Q.バンド名の由来は?

バンドの始まりは会社関係の余興です。先輩に「手伝ってくれ」と言われ、当初は一回のライブで終わる予定でした。
顔合わせの飲み会で、『笑点』の大喜利のごとく、誰かが面白いことを言うたび「ざぶとん一枚!」の掛け声が飛んできたのが楽しく、ノリでつけた名前です。

Q.メンバー内にマジシャンが!?

「私はもともと合唱出身で、得意な楽器がありません。そこで、プロ級の方に習ったことがあるマジックでお客さんに楽しんでいただこうと、曲の合間の“マジックコーナー”を担当することに。最近、鳩らしきものが出せるようになりました!」(マジシャンこーの)

バンド紹介

●バンド名:ざぶとんず
●結成時期:1996年
●活動内容:ライブハウス出演のほか、オーディションありのコンテストや大型イベントなどに出演。東京ディズニーリゾートの「ミュージック・フェスティバル・プログラム(現ドリーマーズ・オン・ステージ)」「横田基地フレンドシップ・フェスティバル」「全国バンド自慢」ほか出場多数。
●練習頻度:ライブ出演やオーディションに合わせて選曲、練習するスタイル
●年齢構成:56歳
●メンバー:小山晃広(ジョンウィンストンこやま:ボーカル、ギター、リーダー)、岡村秀一(エースおかむら:ギター)、河野章博(マジシャンこーの:コーラス、マジック)、永柄龍一(チョッパーながえ:ベース)、秋山健志(バーテンダーあきやま:ドラム)、蒲池薫(ティーチャーかまち:キーボード)

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