今月の音遊人
今月の音遊人:平原綾香さん「未来のことを考えず、純粋に音楽を奏でる人こそ、真の音楽家だと思います」
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マウンテンバイク、BMX、ファットバイク、クロスバイク…。さまざまなタイプのスポーツバイク(自転車)とグッズを取り揃える、札幌市の「サムズバイク」。自転車愛好家なら何時間でも居続けたくなるこのお店は、閉店後、別の顔に変わる。店主の松浦修さん(ベース担当)、ギター&ボーカル担当の河口正成さん、ドラム担当の佐々木和徳さんによるスリーピースバンド「JAMOO」の練習場となるのだ。
「真夏は近所の家が窓を開けるので、その時期はスタジオを使いますけど」と松浦さん。
バンドの結成は2008年。ほかのミュージシャンを通じて知り合った河口さんと佐々木さんが、「何かやろう」と河口さんの知人だった松浦さんに声をかけた。「1、2回くらいの遊びのつもり」でまずは練習してみたところ、意外と音楽的にお互い通じるものがあり、本格的に活動を開始。当初はブルースロックのジョン・メイヤー・トリオをコピーしていたが、河口さんが以前から曲を作っていたこともあり、すぐにオリジナル曲中心にシフトしていった。JAMOOとしてのオリジナル曲は、もう25~30曲になるという。
「曲のアイデアを出すのは僕で、アレンジや構成は三人で相談しながら。曲作りの場面では、KAZOO(佐々木さん)がいちばんうるさいですね」(河口さん)
「二人とも年上なんで、敬語を使えば多少うるさいことを言っても聞いてくれるんですよ(笑)」(佐々木さん)
「でもそれが必ず正解だから、結果的にいいものができる」(松浦さん)
メンバーは、仕事も休みの日もバラバラ。三人ともほかでも音楽活動をしているので、常に忙しい。でも、音楽への情熱が仕事のエネルギーになっているようだ。
「仕事は誰よりもきっちりとやってます。そうすると身体は疲れても精神的には疲れないから、仕事の後の練習も苦にならない」というのは、運送会社でドライバーとして働く河口さん。「音楽をやっているときがいちばん充実している」という松浦さんは、「夏はお店の繁忙期なので忙しすぎて大変なときもあるけれど、冬におもいっきり楽しむために頑張ってますよ」と笑う。
今後は三人それぞれが曲を作り、バンドとしてのオリジナリティをもっと追求していきたいのだという。彼らの全力疾走は、まだまだ止まりそうにない。
文/ 月原荘子
photo/ 佐藤佳穂
tagged: アマチュアミュージシャン, われら音遊人, JAMOO
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