今月の音遊人
今月の音遊人:宮本笑里さん「あの一音目を聴いただけで、救われた気持ちになりました」
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「女3人寄ればかしましい」というが、その倍の6人ともなると、パワーは全開。「ファンキーマザーズ」はその名の通り全員が“母”の顔を持ちつつ、“はじける女子”を目指すバンドだ。
「バンドは不良と言われた時代、ましてや女子だけのバンドなんてなかった中学生のころから、女子バンドを組みたかった」というリーダーの河原さんが、長年の夢を実現すべくドラムを習い、2007年に結成。メンバーは、河原さんがエレクトーン講師をしていたころの教え子の母親や、そのママ友だちなどで、全員バンド経験ゼロだった。結成当時からのメンバーである平野さんは「サックスが吹けたらカッコいいんじゃない?って誘われて」、バンド結成を機にサクソフォンを始めた。「10年間コツコツ頑張れば、それなりになる。続けるって大事ですね」(平野さん)
ファンキーマザーズのレパートリーは、『あゝ無情』や『真夏の夜の夢』など、1970〜90年代前半の邦楽ポップスがメイン。青春時代の耳なじみのある曲で、お客さんと一緒に盛り上がりたいというのがねらいだ。一方で、オリジナル曲も演奏。今後は、サクソフォンを活かしたインストゥルメンタルや洋楽にもチャレンジしていきたいという。
練習は、フルメンバーでは月2回。仕事を持つメンバー以外は毎週集まっている。河原さんの自宅倉庫を改装したスタジオが練習場所だ。「ここなら楽器を置いていつでも集まれると思ったのも、バンドを始めたきっかけです」(河原さん)
平野さんと同じく結成当時からのメンバーの河辺さんは、「普段の生活にない刺激をもらえる場所。子どもの受験や親の介護など大変なこともあるけれど、ここに来れば相談もできるし、支えにもなっています」と、バンド活動を満喫している。
活動の信条として掲げるのは「家庭第一」。「家族があってこそのバンド活動」という気持ちは全員一致している。家庭の事情によるメンバーの入れ替えもあったが、みんなで支え合いながら活動を続けてきた。一昨年には河原さんの還暦を記念して東京でもライブを敢行。同じくドラマーの河原さんの息子さんもかけつけ、親子共演を果たした。そんな活動の様子を見て、「楽しそうだから」となじみのライブハウスのオーナーから周年記念のイベントに招待されている。
「あきらめずにいれば、いつだって楽器は始められるし、バンドもできます。私がバンドを組んだのは53歳のときですから。違う世代のバンドと共演できるくらい、ママバンドが増えてほしい」(河原さん)
目指せ、ファンキー“グランド”マザーズ!
●バンド名:ファンキーマザーズ
●結成時期:2007年
●モットー:家庭を第一に、はじけるバンド
●練習頻度:フルメンバーでは月2回。来られる人だけでの練習は週1回。
●平均年齢:52.3歳
●メンバー:河原末子/マリリン(ドラム、ベース)、平野八寿子/リンダ(サクソフォン、ボーカル)、森田知枝/メアリー(ボーカル、パーカッション)、岩島由紀/コニー(キーボード)、河辺清実/ステファニー(ギター)、一ノ瀬郁美/クロマティ(ベース)
●活動内容:年3~4回、名古屋市内のライブハウスに出演。そのほか、自主企画演奏や老人施設の慰問等で演奏。
文/ 佐藤雅子
photo/ 村川荘兵衛
tagged: アマチュアミュージシャン, われら音遊人, ファンキーマザーズ
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