今月の音遊人
今月の音遊人:五嶋龍さん「『音遊人』と聞いて、子どもの頃に教えてもらったギリシャ神話のことを思い出します」
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ピアノの自動演奏の仕組みは、奏者が鍵盤を押す代わりに、電磁石で鍵盤を下から突き上げてハンマーを動かすというもの。仕組み自体はシンプルですが、鍵盤の下とハンマーの根本などに取り付けた光センサーで、1秒間に4,000回(上位機種のPROタイプの場合)という細かさで鍵盤とハンマーの動きを調整し再現するのはヤマハ独自の技術です。
「他社の自動演奏ピアノは、完成したピアノにユニットで後付けされることが多いですが、ヤマハの場合はピアノの製造工程で88ある鍵盤とハンマーの一つ一つに光センサーを取り付けるため、演奏の精密な記録が可能となります」(相原さん)
記録した演奏を再生するときは、鍵盤の下の光センサー(キーセンサー)が計測した鍵盤を押しはじめてから離すまでの一連の動きの情報をもとに、電磁石にどのくらいの電流を流すかをコントロールし、鍵盤を動かします。
「今回からシリーズ上位のプロモデルに限り、ハンマーの動きをハンマーセンサーで計測し、電磁石に流す電流をより緻密にコントロールする新技術『ハンマーセンサーフィードバック』を採用しました。ハンマーの動きが複雑になる弱いタッチでの連打も、これまで以上に高精度に再現できるようになりました」(相原さん)
さらに「ディスクラビア エンスパイア」では、それまで同梱のリモコンで操作していたのを、ユーザーの手持ちのスマートフォン(スマホ)やタブレットを使って操作できる仕様を採用しています。
「スマホ/タブレットに無料アプリ『ENSPIRE Controller』(iOS/Android)をダウンロードすれば、各自が自分のスマホやタブレットを使ってピアノ本体の操作することができます。取扱説明書がなくても、視覚と直感で操作できる画面デザインなので、世代を問わずどなたでも便利に使っていただけると思います」(相原さん)
高精度の記録・再生技術だけでなく、ユーザーがより便利に使える工夫を施した「ディスクラビア エンスパイア」。
Take3では、デザインや製品の新しい使い方について見ていきましょう。
Take1:自宅で一流アーティストのライブが楽しめる自動演奏ピアノ「ディスクラビア エンスパイア」
Take2:限りなく高い精度で鍵盤とハンマーの動きを計測するヤマハ独自の自動演奏ピアノの技術
Take3:ピアノのエレガントなフォルムを大切にしたデザイン
多彩な自動演奏コンテンツでリスニングの楽しみを広げる自動演奏機能付きアコースティックピアノ
文/ 武田京子
photo/ 坂本ようこ
tagged: ピアノ, 楽器探訪, ディスクラビア エンスパイア
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