今月の音遊人
今月の音遊人:上原ひろみさん「初めてスイングを聴いたときは、音と一緒に心も躍るような感覚でした」
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YSV104の本体の重量は、アコースティックバイオリンとほぼ同じ490グラム。ネック、駒、あご当てなどの位置のバランスも同じです。そして今回の開発にあたってとくにこだわったのが、実際に弾く人にとっての良い音をつくることでした。
ひとくちに良い音と言っても、“聴く人にとっての良い音”と“演奏する人にとっての良い音”というものがあり、それは必ずしも同じとは限りません。
「『違和感の解消』というのがキーワードになりました。楽器を持った時の違和感、演奏する時の違和感、そして聴こえる音の違和感。アコースティックバイオリンを目標にして、それらの違和感をできる限りなくし、弾く人が自然に感じられるようにすること。そこが重要でした」(宮﨑さん)
バイオリンを弾くときは左耳が楽器に近く、右耳より左耳のほうが音が大きく聴こえます。YSV104では左のイヤホンから出る音を少し大きくして、弾いている人が自然に感じられるように工夫されています。
“弾く人にとっての良い音”をつくるために今回いちばん苦労したというのが、アコースティックバイオリンの自然な胴鳴りをいかに再現するかでした。そのために、ヤマハバイオリンの最上位機種の音を解析して繰り返しシミュレーションが行われました。
「計器で測定するとちゃんと良い音になっているはずなのに、耳で聴くとどこか違和感がある。何かが違う、と感じるんです。でも、その違いが何なのか、なぜ違いが起きるのかが最初はわからず、試行錯誤しました」(宮﨑さん)
こうして完成したYSV104は、試奏したプロのバイオリニストが驚くほど、アコースティックバイオリンの自然な音色、響きを再現することができたのです。
Take3では、YSV104の機能とデザインのこだわりについて紹介します。
Take1:アコースティックの豊かで自然な音色に極限まで迫る、サイレントバイオリン™「YSV104」
Take2:弾く人にとっての理想の音を徹底的に追究したサイレントバイオリン™
Take3:進化する機能と、守り続けるデザイン
音が共鳴する部分のないソリッドタイプのボディでありながら、独自の『SRT POWEREDシステム』で胴鳴り感を再現。自らの音に向き合う、すべての演奏者に寄り添います。
詳細はこちら
文/ 前田祥丈
photo/ 坂本ようこ
tagged: 楽器探訪, サイレントバイオリン, YSV104, SRTパワードシステム
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