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聴き手を瞬時に別世界へと誘う「シンフォニックバレンタインコンサート~シネマ・ファンタジー~」/川井郁子インタビュー
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2019.1.23
ジャンルを超えて幅広い音楽活動を展開する川井郁子。唯一無二の表現力とその美貌から、「バイオリンの女神」とも「情熱のバイオリニスト」とも称えられる。
自らの音楽表現を精力的に創造してきた川井が、2019年2月11日に大阪のザ・シンフォニーホールで行う公演が「シンフォニックバレンタインコンサート~シネマ・ファンタジー~」。「私自身、楽しんで弾きたい内容」と語るコンサートは、クラシックとはまた違った魅力が詰まったものになりそうだ。
実は、川井は映画フリーク。高校時代にはお小遣いはすべて映画代に消え、映画監督になれたらいいと思っていたほどだという。
「映画音楽も大好きです。聴くだけで作品のシーンが浮かんだり、別世界に直接結びついたりしますよね。そして、その映画を観たときの自分に戻れる。人それぞれのスイッチをこれほど刺激する、すばらしいものはないと思っています」
作曲家としても才能を発揮する川井は、多くの映画音楽も作曲。その制作にかける思いは熱い。
「映画を観る方はそれほど意識して聴いていらっしゃらないと思うのですが、音楽が人の心を動かして映画は進んでいくんですよね。だから、映画音楽の制作はものすごく責任もある一方、やりがいもあります。これからも取り組みたい分野です」
聴き手としてもつくり手としても映画音楽に惹かれる川井が、今回のコンサートでは弾き手としてその魅力を表現する。
「弾きたい曲は数知れず。悩みに悩んで、何を弾くかというより何を諦めるかという感じです。まず、ザ・シンフォニーホールは生の音がすばらしいので、弦楽器やピアノの音が生きる曲を選びました。また、ヒロインがステキな映画、イタリア映画、怖い映画など異なるカテゴリーで構成しました」
予定演目は『シンドラーのリスト』『慕情』『ウエストサイド・ストーリー』『サウンド・オブ・ミュージック』『ロミオとジュリエット』『ひまわり』など。バラエティーに富んだ名曲ぞろいだ。
「一番多く弾いている映画音楽は、ヘンリー・マンシーニの『ひまわり』だと思います。大恩人である宮川泰先生と一緒にコンサートをやらせていただくようになったとき、先生が最初に選んでくださった映画音楽がこの曲でした。それから、宮川先生がつくられた『宇宙戦艦ヤマト』は私自身も聴いてワクワクする曲なので、楽しんで弾きたいですね。バイオリンという楽器がいろいろな顔を持っているということを感じていただけるラインナップですので、普段クラシックに馴染みのない方もぜひいらしていただけたらと思います」
今回の公演は、ピアノ、ハープ、バイオリンほか計12人が出演する。ハーピストは、川井のアルバムに毎回参加している朝川朋之。
「朝川さんは引き出しが多い方なので、私が想像していた世界とまた違うものを持ってきてくださるんです。今回もまた、刺激を受けられるのが楽しみです。ストリングスも大阪の若手の方ばかりで、音に対して積極的だし、アンサンブル力が本当にすごいんですよ」
映画のワンシーンに入り込んだり、“あのころ”の自分にキュンとしたり。深く美しい響きが、時空間を超えた自由な旅へと誘ってくれそうだ。
日時:2019年2月11日(月・祝)14:00開演(13:00開場)
会場:ザ・シンフォニーホール(大阪府大阪市北区大淀南2-3-3)
料金:S席5,400円、A席4,320円(全席指定) ※未就学児入場不可
お問い合わせ:ザ・シンフォニー チケットセンター
TEL:06-6453-2333
文/ 福田素子
photo/ 宮地たか子
tagged: クラシック, オペラ, コンサート, 秋川雅史
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