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今月の音遊人:葉加瀬太郎さん「音楽は自分にとって《究極のひまつぶし》。それは、この世の中でいちばん面白いことだから」
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【プレゼント】“ウィーンの至宝”といわれるベーゼンドルファー・ピアノで、夢の世界へいざなう/レ・フレール『Disney on Quatre-Mains』
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2019.11.15
世代を超えて歌い継がれ、世界中のアーティストたちがカバーしてきたディズニー作品。その名曲を斎藤守也と斎藤圭土の兄弟によるピアノデュオ「レ・フレール」が熱演したアルバムがリリースされた。タイトルは『Disney on Quatre-Mains(ディズニー・オン・キャトルマン)』。「キャトルマン」とは、フランス語で「4本の手」の意。ご存知の通りレ・フレールは、1台のピアノの鍵盤を4本の手で華麗に繰る独特のプレイスタイルで、2本の手では成し得ない可能性と音楽性を追求してきた。
本作でも兄弟ならではのあうんの呼吸でその真骨頂を発揮しているが、もうひとりの相棒といってもいいのが、今回のレコーディングにも使われたベーゼンドルファーのフラッグシップモデル290“インペリアル”だ。
これまですべてのレコーディングを290“インペリアル”で行い、コンサートでも可能な限り使用するというレ・フレール。出合いのきっかけは、圭土が師匠として私淑するブギ・ウギ・ピアニストであるアクセル・ツヴィンゲンベルガーがベーゼンドルファーのピアノを愛用していたことだった。圭土は、当時をこう振り返る。
「彼が所有するピアノを弾かせてもらったんです。初めて弾いたときにはすごく感動しました。音の響きというか、倍音のようなものが聴こえてきたことを今でも覚えています。そのご縁があり、デビューのときもベーゼンドルファーさんにお世話になりました」
さらに、演奏を重ねていくうち、ますますその魅力に惹かれていったともいう。
彼らが使用する290“インペリアル”は、最低音を9鍵拡張し、完全8オクターブの音域を持つのが特徴だ。
「インペリアルはコンサート向けですし、97鍵ありますしね。本当に繊細な音からダイナミックな音まで表現できるんです。音の幅がものすごくありますね」(圭土)
「ベーゼンドルファーのカラーとレ・フレールの曲調は相性がいいと勝手に思っていて。僕らの演奏に応えてくれるんですよね」。守也がそう感じているベーゼンドルファーのピアノは、かのフランツ・リストの激しい演奏に対応できた唯一のピアノとしても知られる。
「4手でフォルティッシモで演奏したりすると、ピアノによっては“出されたことがない音だ!”と、びっくりしているように感じるんですよね。表現が難しいですが、音が失速するというか、ギアがもう1つ欲しくなるような……でもベーゼンドルファーはそれを感じることがない」(守也)
さらに同じ290“インペリアル”でもそれぞれ個性があり、それに合わせて弾き方やアレンジを変えたりもする。そうした個々のピアノとの対話は、毎回の楽しみでもあると顔をほころばせる。
その290“インペリアル”とレ・フレールが奏でるディズニーとの合作は、最高の音楽性とエンターテインメント性を備えた作品に仕上がった。
ディズニー作品に強い思い入れをもった世界中のファンたちのイメージを壊すことなく、いかにレ・フレールらしさを表現するか……。
「ディズニーの楽曲は難しさもありましたが、僕らとは相性がいいなと感じることもありました。想像の段階でレ・フレールとしての演奏が聴こえてくる楽曲がいくつかあったので、そういったものを中心に選曲し、アレンジを考えていきました」(守也)
「ミッキーマウスのスクリーンデビューが1928年11月18日。その50年後の1978年の11月18日が僕の誕生日なんです。それはさておき、1928年は僕が得意としているブギ・ウギがアメリカで生まれた年でもあるんですね」
圭土とディズニーにはそんな縁もあるそうだが、いずれにしても双方のマッチングの妙は楽曲を聴けば誰もが納得するところ。ワクワクさせてくれること、唯一無二の世界観を持っていること、国籍を超えた老若男女が楽しめること……。ディズニーとレ・フレールの共通点は多く、相乗効果でその魅力を高め合う。
収録されているのは『ディズニーランド🄬・メドレー』、『フレンド・ライク・ミー』『プリンセス・メドレー』など全13曲。
すべてディズニーのファンタジックな世界とレ・フレールの存在感に満ちており、それぞれ2曲ずつのソロも収録されている。
守也は『ハロウィーン・タウンへようこそ』を大胆にアレンジし、これまでほとんどピアノではフルバージョンでカバーされることがなかった『ノートルダムの鐘』については、逆に映画音楽そのままに美しく奏でた。圭土はブギ・ウギの技術を取り入れたアレンジで、『プリンス・アリ』『君のようになりたい』に魔法をかける。
アルバムおよびその一部を披露したコンサートでは、期待を裏切らない、いや予想以上の音楽にファンは熱狂した。
「僕らは、オリジナル曲をメインにやっていますが、オリジナルなら何を言われても堂々と演奏できます。でも、カバーとなると、演奏力だけの勝負になります。そういった意味で、今回みなさんに喜んでいただけたのは連弾ピアニストとして嬉しいです」(守也)
新たな世界を見せてくれたレ・フレールは、今後どのような進化を遂げていくのだろう。
「僕は今、ピアノをどう鳴らせるかに興味があり、根本的なものを追求している感じです」(圭土)。
「10年以上もベーゼンドルファーを弾かせてもらい、演奏者にこれだけ応えてくれるピアノなのだ、と向き合うたびに感じています。内部奏法とかもおもしろいけれど、やっぱり自分たちの技術をもっと磨いて表現したいという気持ちが強くなってきますよね」(守也)
相棒のベーゼンドルファーとともに、ますます研ぎ澄まされていくレ・フレールに期待大だ。
レ・フレールのお二人のサイン入りクリアファイルを抽選で10名様にプレゼントします。
ご希望の方は、下記「応募はこちら」ボタンからご応募ください。
応募締切:2019年12月3日(火)23:59
当選発表:賞品の発送をもって代えさせていただきますので、あらかじめご了承ください。
応募はこちら
『Disney on Quatre-Mains』
発売元:ユニバーサルミュージック合同会社
発売日:2019年9月18日
価格:3,300円(税込)
詳細はこちら
●レ・フレール ノエル・ド・キャトルマン~マジカル・クリスマス~
・2019年12月4日(水)19:00 開演(18:15 開場)/2019年12月5日(木)14:00 開演(13:15 開場)
キリスト品川教会 グローリア・チャペル (東京都品川区北品川4-7-40)
・2019年12月8日(日)17:00 開演(16:15 開場)
長野市芸術館 メインホール(長野県長野市大字鶴賀緑町)
・2019年12月21日(土)16:00 開演(15:00 開場)
八ヶ岳高原音楽堂(長野県南佐久郡南牧村大字海の口)
・2019年12月25日(水)18:30 開演(18:00 開場)
ひの煉瓦ホール(東京都日野市神明1-12-1)
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●新歌舞伎座開場60周年記念レ・フレール キャトル座
2019年12月22日(日)16:00 開演(15:15開場)
新歌舞伎座(大阪市天王寺区上本町6‐5‐13)
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●レ・フレール Magical Piano
2020年4月18日(土)17:00 開演(17:15開場)
鎌倉芸術館 大ホール(神奈川県鎌倉市大船6-1-2)
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国内最大の展示台数と主要なラインアップを揃えたピアノ工房併設のベーゼンドルファー専門ショップ
詳細はこちら
文/ 福田素子
photo/ 坂本ようこ
tagged: ピアノ, インタビュー, ベーゼンドルファー, レ・フレール
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