今月の音遊人
今月の音遊人:古澤巌さん「ジャンルを問わず、父が聴かせてくれた音楽が今僕の血肉になっています」
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アコースティックギターを始めたいけれど、どれを選んだらいいのかわからない。新しい1本を手に入れたいけれど、種類が多すぎて迷ってしまう。そんな方々のために、目的別に選ぶおすすめのシリーズや製品について、ヤマハミュージックジャパンの山口拓也さんに聞きました。
1974年にフラッグシップモデルとして登場したLシリーズは、ヤマハが培ってきたギター作りの伝統と技術を集結させたシリーズです。その特徴は、とにかく音域のバランスがいいこと。伸びのある高音から迫力ある低音まで、すべての音域にまとまりがあり、優しく弾いてもニュアンスがつけられます。インストから弾き語りまで幅広いジャンルで使えるので、「これを選んでおけば間違いない!」というギターです。
Lシリーズには3つのボディシェイプが用意されています。いちばん大きなLLシェイプは低音のボリュームが特徴で、「とにかく大きな低音がほしい!」という方はこれを選ぶとよいでしょう。ミディアムジャンボシェイプのLJシェイプはフィンガーピッキングなど、小気味よい演奏をしたいという方に向いています。スモールサイズのLSシェイプは抱えやすくて演奏に負担がかかりにくく、小柄な方や、あるいは長時間弾きたいという方におすすめです。
Lシリーズ
FGはヤマハ初の国産フォークギターとして1966年に誕生した、ヤマハのアコースティックギターの原点ともいえるシリーズです。FGはトラッドウェスタンタイプの大きなボディで豊かな音量を、FSは小ぶりでくびれのあるコンパクトボディで、より弾きやすさを追求しています。
温かみのある中低音が前に出てくるように設計されたFG/FSシリーズのサウンドは歌を乗せやすいので、シンガーソングライターや、弾きながら歌いたいという方におすすめです。
FG/FSシリーズは、このページでご紹介するギターの中で、唯一ピックアップを搭載していない製品です。そのままアンプに繋ぐことはできませんが、その分価格が抑えられているので、「まだ人前で演奏するかどうかはわからないけれど、弾き語りの練習をしたい!」という方にも選んでいただきたいです。
FG/FSシリーズ
600 mmという短いスケールで、小ぶりで取り回しのよいCSFシリーズは、すでにギターを持っていて、ある程度経験している方におすすめです。小さいので家の中でもスペースを取らず、弾きたいときにパッと手に取れる気軽さが魅力。音量は大きすぎず、フィンガーピッキングやストロークといった弾き方に左右されることなく、どんなジャンルでもバランスがよく、扱いやすいギターです。
「普段はフルボディのギターを弾いているけれど、練習の時には小さいギターもあるといいな」という方や、「小さくても本格指向のギターがほしい」という方は、ぜひ試してみてください。ピックアップを搭載しているので、パーティーなどで演奏するのにも向いています。
CSFシリーズ
「彩りのある新生活を、楽器とともに始めませんか?」というコンセプトのもと開発されたSTORIAは、見た目にもこだわりたい人のためのギターだと言えるでしょう。前出のFSに近い小ぶりなボディと、LシリーズやFG/FSシリーズよりも若干短めに設定されたスケール長、そして握りやすいネックなど、演奏性を追求しました。もちろんサウンドにも妥協は一切していません。
加えて、シャンパンゴールド系のカラーを用いたパーツや、ボディ内部にも塗装を施すなど、居住空間にマッチするデザインも重視しているのが特徴です。「楽器店大賞2022」において、ギター/ベース部門の大賞を受賞しました。
STORIA
アンプやエフェクターを使わずにリバーブやコーラスをかけたサウンドを出すことができるトランスアコースティックギター。一見すると「上級者向けなのかな?」と思ってしまいがちなのですが、実は、最初の1本としてこれを選ぶのもアリなんです。
アコースティックギターは、弦をしっかり押さえないときれいな音は鳴ってくれません。そのため、初心者は練習するときについ力んでしまいがちなのですが、そこにリバーブをかけてあげると、その効果で脱力し、弾きやすく感じることができます。練習を続けたくなるギターだといえるでしょう。また、コーラスをかければサウンドに味付けができて楽しみ方の幅も広がります。これからギターを始める方は、アンプやエフェクターを持っていないことが多いと思うので、ぜひ最初の1本の選択肢に「トランスアコースティックギター」も加えてみてください。ヤマハのアコースティックギターの、ほぼすべてのボディシェイプが揃っているのもポイントです。
トランスアコースティックギター
サイレントギターは一般的なアコースティックギターの10~20%という音量なので、住宅事情で周りを気にせず弾きたいという方におすすめです。
アームレストやフレームは、アコースティックギターに持ち替えても違和感がないように設計されており、車内やホテルの部屋など、ツアー中の練習用にサイレントギターを選ぶプロのギタリストもたくさんいらっしゃいます。
静粛性のみならずコンパクトで持ち運びやすいという利点もありますし、イヤホンを使用すれば、高級ギターのサウンドや、リバーブやコーラスといったエフェクトを楽しめるのもポイントです。
サイレントギター
協力:ヤマハミュージックジャパン
LM営業部 山口拓也さん
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文/ 山﨑隆一
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tagged: アコースティックギター, 楽器のあれこれQ&A
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