今月の音遊人
今月の音遊人:山田和樹さん「エルヴィス・プレスリーのクリスマスソングから『8割の美学』というものを学びました」
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少女マンガ誌『マーガレット』の人気作品を実写ドラマ化した「悪魔とラブソング」。Huluで全8話一挙独占配信中!
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2021.7.9
tagged: ピアノ, 悪魔とラブソング, Hulu, 歌, 浅川梨奈, 飯島寛騎, 奥野壮, 小野花梨, 山之内すず, 吉田志織
誰にも媚びず、言葉を飾ることなく常に本音を話してしまうがゆえ、周囲から孤立する可愛マリア。唯一歌うことで自分を元気づけ、感情を表現してきた。そんな彼女が転校してきたことにより、一見平和に見えていたクラスメイトの日常がかき乱されていく。そんななか、クラスで合唱コンクールに挑むことになるのだが──。
“悪魔”と呼ばれた転校生マリアのまっすぐな言葉と歌が、同級生たちの偽りだらけの日々をぶち壊す異色の音楽青春ラブストーリー。そして、美しい劇中曲もこの作品の大きな魅力となっている。
美しい歌声をもつ主人公、可愛マリアを演じるのは浅川梨奈。高名な指揮者を父に持ち、ピアノの才能に恵まれながらも挫折し、コンプレックスを抱えるクラスメイト、目黒伸役は飯島寛騎が務める。
「音楽、歌、ピアノがこの作品における大きなポイントであり、見どころだと思います。音楽のクオリティも合わせて見ごたえあると思います」と浅川。
彼女が歌う『アメイジング・グレイス』は、マリアと登場人物たちをつないでいく重要な要素だ。マリアの声は本作のキーのひとつであり、その響きは強く印象に残る。
小学生時代に4~5年間トランペットを演奏し、今も定期的に練習しているという浅川。だが、意外にも歌は苦手だったという。
「歌に対して恐怖心のようなものがあったのですが、この作品を演じるにあたって初めてクラシック音楽の歌い方を学びました。いろいろ考えながらやっていくなかで、苦手意識がどんどん探究心や楽しさに変わっていって。歌が楽しくなったし、クラシック音楽への興味も出てきました」
一方、無口で感情を表に出さない目黒にとっても、ピアノは自らを表現する重要なアイテムだ。
「目黒が今いるポジション、環境、感じるものを大事にして演奏しました。歌もピアノもそうですけれど、伝え方によって曲はまったく変わってきますよね。それが音楽の表現の楽しい、面白い、素敵なところです。感情をぶつけるのか、何も考えられなくなって無感情になるのか。そうした音楽の芝居も楽しんでいただければと思います」
そう話す飯島は、実はピアノ未経験者。ギター経験はあり、「弾き方を覚えたら、そこからは自分の好きなまま表現できるから、感性を育てることには確実につながっているんじゃないかなと思って。ギターは暇なときに弾いて、自分に酔っています(笑)」というが、わずか2か月でピアノの『アメイジング・グレイス』を弾けるようになり、まわりを驚かせたとか。
また、大きな見どころとふたりが声をそろえるのが合唱コンクールのシーン。
「みんなが一丸となって練習して合唱コンクールの撮影に向かっていたので、本当の合唱コンクールに参加した気持ちになりました」(浅川)
「僕はみんなの表情を見ながら伴奏していたのですが、目が輝いていたんですよ。いい顔をするなって。全員がひとつに集中してものをつくるというのは、とんでもなく熱くて素敵なことだと思いました。そこもぜひ見てほしいですね」(飯島)
ほかにも、シューベルト作・リスト編曲の『アヴェ・マリア』やショパン『バラード』、シューマン『子供の情景 鬼ごっこ』、ドビュッシー『アラベスク』などなど、魅惑的な劇中曲が盛りだくさん。ピアノ演奏の指導は、武蔵野音楽大学大学院ヴィルトゥオーゾコース修了後、イモラ国際ピアノアカデミーでイタリア最高位のディプロマを取得し、多彩な演奏活動を繰り広げるピアニスト、野上剛がサポートした。
また、ヤマハミュージックリテイリングの教室「ユニスタイル鎌取」(千葉市)での撮影シーンが6~8話に収録されており、ドラマのなかでヤマハのピアノも数々登場するので、こちらも要チェック。
目まぐるしい展開を見せるこの物語は、果たしてどんなクライマックスを迎えるのか。感情を揺さぶられる音楽とともにぜひ楽しんでほしい。
原作:桃森ミヨシ 「悪魔とラブソング 新装再編版」(集英社愛蔵版コミックス刊)
脚本:吉田恵里香(第1話~2話)、おかざきさとこ(第3話~6話)、蛭田直美(第7話~8話)
監督:横尾初喜
出演:浅川梨奈,、飯島寛騎、奥野壮、小野花梨、山之内すず/吉田志織
オフィシャルサイト
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