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今月の音遊人:曽根麻央さん 「音楽は、目に見えないからこそ、立体的なのだと思います」
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3年ぶりのリアル開催!ジャズとブルースの深淵に迫る濃厚な4日間「Seiko Summer Jazz Camp 2022」
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2022.4.14
tagged: ジャズ, レッスン, Seiko Summer Jazz Camp
2022年8月21日(日)ヤマハ銀座スタジオで、Seiko Summer Jazz Campの講師陣と馬場智章さんがライブを開催!
アメリカからシーンの最前線で活躍するミュージシャンを講師として招き、日本の若きジャズ・ミュージシャンを集中して指導する。「Seiko Summer Jazz Camp」が、3年ぶりに帰ってくる。
「Seiko Summer Jazz Camp」は2016年にスタートし、毎夏ジャズの真髄に触れる4日間のキャンプを行ってきたが、2020年と2021年は新型コロナウイルスの影響により、リアルでの開催ができなくなってしまった。
「ミュージシャンとしてのみならず、指導者としても実績のある講師陣が、ジャズの演奏技術や理論を『直接』教えてくれるというのが、本キャンプの大きな特徴だったのですが、それができなかったのは辛かったですね」
こう語るのは事務局長を務める佐々智樹さん。自らがアメリカに住んでいたときに出会い、心を揺さぶられた「サマーキャンプ」の概念を日本に持ち込んだのが「Seiko Summer Jazz Camp」である。リアル開催ができないからといって、おいそれと引き下がるわけにはいかない。2020年からの2年間は、動画による講義やオンラインレッスンを行い、その火を絶やさずに乗り越えてきた。講師たちが来日できないのは痛手ではあったが、彼らに動画を作ってもらうことで、新たな発見も多かったという。
「講義の動画は期間限定でYouTubeに公開して、誰でも視聴できるようにしました。すると、意外にも自分のパートではない楽器の講義を観て参考になったという声が多かったですね。当然、私もすべての動画を観たのですが、基本的なことだけど誰も教えてくれないような、まさに音楽の真髄を講師それぞれのやり方でユニークに示唆してくれる内容に仕上がっていたのが印象的でした。これらの動画は今後アーカイブとして残していけたらと思っています」
2022年8月、3年ぶりにリアルで開催できることになった「Seiko Summer Jazz Camp」。そのテーマは「“Smile When You Play Blues!”/ブルースで笑顔を咲かせよう!~苦しみ・悲しみを乗り越えて~」に決まった。その昔、アフリカからアメリカに連れてこられた黒人たちの境遇に端を発するブルースは、ジャズにおいても、その根底に横たわる重要な音楽である。
「このテーマは、講師リーダーであるトロンボーンのマイケル・ディーズと相談して決めました。ブルースが生まれた背景には、黒人が奴隷だった時代の哀しい物語があります。そして『ブルーな気持ち』という意味合いもある。私たちはこの2年間、新型コロナウイルスに翻弄され、まさにブルーな気持ちで過ごしてきました。キャンプに参加する世代には進学や就職など、進路について悩んできた人もいると思います。けれど、笑顔で乗り越えていこうよ、という気持ちをテーマに掲げました」
ブルースという音楽はジャズのみならず、ロックをはじめとするポピュラー音楽のすべてにその影響があるといっても過言ではないほど深くて大きな存在である。講師陣も並々ならぬモチベーションでキャンプに臨むだろう。
「ブルースはジャズの土台にある音楽ですし、その深い世界を講師がどのように教えてくれるのか、私自身もとても楽しみにしています。キャンプでは、楽器ごとの講義が中心になりますが、全員が出席する全体講義も設けています。詳しいカリキュラム内容については現在各講師と詰めているところですが、今年はブルースについてみんなで考える講座ができるかもしれません」
2022年の参加オーディション(ビデオ選考)はすでに始まっており、問い合わせも多く寄せられているという。「この2年間、リアルな開催をずっと待っていてくれたという生徒さんもいらっしゃるんですよ」と、佐々さんも開催を待ちきれないといった様子だ。参加資格は25歳まで。今年からはプロ・アマチュア問わず広く門戸を広げることにした。
「選考では課題曲から数曲を選んで、その演奏動画を撮って提出していただくのですが、例えばボーカル講師のシェネル・ジョンズは『必ず16小節のスキャットを入れること』とリクエストするなど、その時点から早くも各講師のこだわりが見え隠れしておもしろいですよ。キャンプ中も講師たちは一日の終わりにミーティングを開いて、生徒たちの情報をシェアすることで翌日のメニュー作りに役立てたりと、熱量高く指導にあたっています」
キャンプ最終日は、全員が参加するガラ・コンサートが開催されるが、今回はそのほかにも多くのイベントを企画しているという。
「開催前の前夜祭をはじめ、講師たちや特別顧問を務めていただいている守屋順子さんによるライブなども企画できたらと考えています。決まり次第、公式サイトでお知らせしますので、楽しみにしていてくださいね。もちろん開催時の感染症対策も、専門家や会場との連携をとり、万全の態勢で進めています」
また、卒業生たちが登場するライブを「Seiko Summer Jazz Camp Graduates Live in Tokyo」と称し、東京・高田馬場にある「Cafe Cotton Club 高田馬場」で2021年から定期的に開催している。毎回3ステージ行い、最終ステージはジャムセッションというのが恒例だ。
「こうしたイベントを開催することで、過去の生徒さんたちの成長を感じることができるのがうれしいですね。もちろん一般の方もご来場いただけますし、楽器をお持ちいただければ、セッションの飛び入りも大歓迎です。こちらもぜひ、日程等を公式サイトでチェックしてみてください」
4日間にわたりジャズの演奏技術、理論、楽しみ方などを学ぶことが出来るSeiko Summer Jazz Camp。
応募の詳細は公式サイトからご覧ください。
開催期日:2022年8月15日(月)から8月18日(木)
応募締切:2022年5月6日(金)午前10時まで
Seiko Summer Jazz Camp 公式サイト
日時:2022年8月21日(日)16:00開演(15:30開場)
会場:ヤマハ銀座スタジオ(東京都中央区銀座7-9-14 地下2F)
料金:4,500円(税込)
出演:ベニー・べナックⅢ (Tp)/ディエゴ・リベラ (Ts)/マーシャル・ギルクス (Tb) /クインシー・デイビス(Dr)/ロドニー・ウィテカー (B)/大林武司 (P)/ヨタム・シルバースタイン(G)/シェネル・ジョンズ(Vo)/馬場智章(Ts)
Web:チケットぴあ
店頭:ヤマハ銀座店インフォメーション
※お電話でのご予約は承ることができません。あらかじめご了承ください。
東京都中央区銀座7-9-14
定休日:毎週火曜日
営業時間:11:00~18:30
※2022年7月21日(木)販売開始
文/ 山﨑隆一
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