今月の音遊人
今月の音遊人:姿月あさとさん「自分が救われたり癒やされたりするのは、やはり音楽の力だと思います」
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ピアニストたちと過ごすスペシャルイベントを開催、サプライズ演奏も!
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2016.2.16
tagged: インタビュー, 上原彩子, FC会員, 三浦友理枝, Pianist Lounge., 鈴木弘尚, 吉永哲道, ヴェラ・ゴルノスタエヴァ, 上田弘子, ヤマハマスタークラス
国内外で活躍するピアニストの「今」をご紹介するヤマハウェブサイト「Pianist Lounge.」。その取材現場をご覧いただけるという、ヤマハフィーリングクラブ(FC)会員限定のイベントが、2015年12月27日にヤマハ銀座コンサートサロンで開催されました。
今回のイベントは、2015年1月に亡くなったヴェラ・ゴルノスタエヴァ先生を追悼するメモリアルコンサート(2016年4月26日にヤマハホールで開催予定)に先駆けて行われたもので、ヤマハマスタークラスで日本を代表するピアニストを数多く指導されたヴェラ先生の想い出を語り合っていただきました。
出演の上原彩子さん、鈴木弘尚さん、三浦友理枝さん、吉永哲道さんは、いずれもヴェラ先生の門下生。レッスンの思い出、印象に残る先生の言葉、今につながる先生の教えなど、興味深い話題をテーマにインタビューが進められました。
10~12歳でヤマハマスタークラスに入り、ヴェラ先生にレッスンを受けたという皆さん。レッスンはとても厳しかったそうですが、いろいろなエピソードからは、一人の音楽家として生徒に接し、芸術と向き合う姿勢を伝えようとするヴェラ先生の指導者としての信念が浮き彫りになりました。
「最初のレッスンで『革命』のエチュード(ショパン)を弾いたのですが、『今のあなたにはこの曲は弾けません。なぜなら、これはこういう曲だからです』とおっしゃって、目の前で演奏してくださいました。いつも言葉を超えた何かを伝えようとされるご指導は、自分にとっての原点でもあります」(吉永さん)
また、「3時間で2小節しか進まなかった日もありました」という上原さんのお話に「思い当たる」というように頷く3人。会場からは少しどよめきも起こりました。先生が時間をかけて伝えようとしていたのは「響く音」。生徒たちは、先生の弾く音を聴き身体に染み込ませたのだそうです。
「教える側になってみて、先生ならここはどう教えるだろうと思うようになりました。そんな時は、また先生の音を聴きたいと思いますね……」(鈴木さん)
「自分の殻を破りなさいと何百万回も言われました」と会場を笑わせた三浦さんも「留学などの経験を経て、自分で音楽をつくっていくということがやっとわかってきました」と振り返りました。
インタビューの後は撮影シーンも公開。ふだん見ることができない光景に参加者の皆さんはもちろん、いつも取材される側のピアニストたちも興味津々のようでした。
参加者からの質問コーナーでは、ピアニストと直接会話ができるということもあり、質問される方も少し緊張の面持ちでしたが、ピアニストの皆さんのあたたかいアドバイスや人柄にふれ、気持ちもほぐれ満足された様子でした。
また、公開インタビュー後に行われた4人によるサプライズ演奏では、ふだんのコンサートでは体験できない間近での鑑賞ができ、4月のメモリアルコンサートへの期待も大きくふくらみました。
参加された方からは、「ヴェラ先生の指導の一端に触れることができ、同じ指導者としてとても勉強になりました」「ステージでの演奏姿とは違う、ピアニストの生の声が聴けていい機会になりました」と大きな手応えが。また、公開インタビューという形には「いつも読んでいるページが、このようにして作られているとわかって、さらに興味がわきました」という声も多く寄せられました。
最後に、ピアニストたちとの記念撮影も行われ、和やかな雰囲気のなか、ヴェラ先生を偲ぶイベントは幕を閉じました。「ピアノを弾くことがさらに楽しくなりました」と語られた参加者の笑顔が印象に残る1日でした。
日時:2016年4月26日(火)19:00開演(18:30開場)
場所:ヤマハホール(東京都中央区銀座7-9-14 ヤマハ銀座ビル7F)
料金:一般4,000円(税込)/学生2,000円(税込)
出演:上原彩子/鈴木弘尚/馬場みさき/三浦友理枝/吉永哲道(五十音順)
当日のインタビューは、Pianist Lounge.サイトでご覧ください。
文/ 芹澤一美
photo/ 宮地たか子
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