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ヤマハの最新テクノロジーと出合い、現代ならではの演奏体験が楽しめる「Yamaha TECH CROSSING」開催(10月12日(日)まで)
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2025.9.26
ヤマハの多様な最新技術を体験できる企画展「Yamaha TECH CROSSING」がYamaha Sound Crossing Shibuya(ヤマハサウンドクロッシング渋谷)で2025年9月5日(金)より開催されている。エレキギター「Pacifica」と「REVSTAR」を軸にした先進的技術の体験展示をはじめ、現代ならではのユニークな演奏体験が存分に楽しめるコンテンツが用意されている。企画を担当したヤマハの野藤義一さんに、本展の特徴と楽しみ方を聞いた。
本展の中心となるのは、1990年に日本での第1弾モデルが発売されたエレキギター「Pacifica」だ。初代モデルから最新モデルまで主要な製品が勢ぞろいし、見るだけでなく、実際に手に取って弾くこともできる。
浜松のヤマハ本社、アメリカのギター事業子会社から持ち出した貴重な初期モデルや、1996年に販売が開始され今なお人気の高い「Pacifica USA2」、限定30本のみ製造された10周年記念モデルや、さらにマイク・スターンやコーネル・デュプリーらのアーティストモデルまで、通常は一堂に会することのない名器がずらりと並ぶ。ヤマハのエレキギターファンにとっては見逃せない機会になるだろう。
会期中には、「Pacifica」開発者らによるトーク&デモンストレーションも開催される(9月27日(土)14:00~、15:30~)
「YouTubeでも人気のギタリスト・國田大輔氏をゲストに迎え、初心者にもわかりやすく、かつ専門的な解説も交えながら展開する予定です。堅苦しくなりがちな従来の技術トークから一歩踏み出し、若い世代も楽しめるポップな雰囲気のイベントになると思いますので、期待してください」
もうひとつの主役は、2016年に誕生したエレキギター「REVSTAR」。英国のバイクカルチャーである「カフェレーサー」のイメージをデザインに取り入れたモデルだ。展示では初代から2022年の第2世代までを比較できるほか、軽量化やカーボンナノチューブを活用した振動特性改善といった科学的アプローチの進化をたどることもできる。
最初期のプロトタイプや開発段階で製作された試作モデルも公開され、形状や設計がどのように変遷したのかを間近に確認できるのも楽しみのひとつ。音の改良だけでなく、重量バランスやフィット感の研究成果も披露され、ギター開発におけるヤマハの探究心が伝わる内容だ。
「もともとアメリカのスタジオミュージシャンやセッションギタリストのために開発された『Pacifica』と、ポップなデザインでサウンドにもこだわった『REVSTAR』。双方のコンセプトや設計プロセスの違い、進化の過程も含めて、実際に触っていただき、弾いていただき、それぞれの歴史と技術を体感していただければと思います」

「Pacifica」と「REVSTAR」の歴代モデルが集結。設計プロセスがわかるカットモデルなども展示され、音づくりの背景や哲学にも触れられる。
本展の魅力は、なんといっても「触れて試せる」体験型展示にある。エレキギターのほかにも、指先だけで多彩なリズムが刻めるフィンガードラムを使い、ヤマハ独自の技術「Real Sound Viewing」を応用してアコースティックドラムが鳴らせる「SUPER FINGER DRUMPAD α版」や、デジタルサックス「YDS-150」を用いた「VTuber体験」などが楽しめる。
「『SUPER FINGER DRUMPAD α版」では、ドラム経験者でなくても、プロさながらの音でアコースティックドラムの演奏体験ができます。またデジタルサックスによるVTuber体験では、モーションセンサーにより演奏と映像が連動し、細かい運指の動きまでアバターが忠実に再現。誰でもバーチャルミュージシャンになれる仕組みです。このふたつは今回が初公開となる技術です」
さらに、サックス演奏系VTuber朔栖(さくす)まよ氏によるトーク&ライブも開催予定(9月28日(日)14:00~、17:00~)。音楽とデジタルの融合をリアルに体感できる内容となっている。

フィンガードラムでアコースティックドラムの生演奏ができる「SUPER FINGER DRUMPAD α版」。

デジタルサックスを吹くだけで気軽に「VTuber体験」が味わえる。
また、ヤマハシンセサイザー「MONTAGE M」用のハードウェアプログラマー「PG-ANX」と「PG-FMX」の展示も行われ、FM-X、AN-Xのパラメーターをフィジカルに直接コントロールするという貴重な体験もできる。さらに、ヤマハの新規事業開発から生まれたサービス「カバーダ」(現在テスト検証中)も紹介。これは“歌ってみた”(自身の歌唱を録音・撮影し、カバー曲を制作すること)に活用できる伴奏音源を提供するもので、本展では『アメイジング・グレイス』のデモ版が試聴可能。音楽活動の新しい形を示す試みとして注目を集めそうだ。

ハードウェアプログラマー「PG-ANX」と「PG-FMX」。
「ご来場いただいたお客様には、一日中、心ゆくまで音楽に没入していただければと思います。わからないことがあれば、スタッフに遠慮なく質問してください。またアンケートに答えていただくと、『Pacifica』をモチーフにした限定ステッカーもプレゼントいたします」
ヤマハのさまざまな最新技術を体験し、未来の音・音楽を想像する。音楽とテクノロジーのさらなる可能性を感じさせる本展に、ぜひ足を運んでみてほしい。
開催日時:2025年9月5日(金)~10月12日(日)
会場:Yamaha Sound Crossing Shibuya
東京都渋谷区桜丘町3番4号 渋谷サクラステージ SAKURAサイド 3階
JR「渋谷」駅・新南改札から徒歩2分
料金:無料
定員:無し ※混雑時は各種体験整理券・入場整理券を配布する場合があります
予約:不要(一部要予約)
詳細はこちら
文/ みやじまなおみ
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tagged: Yamaha Sound Crossing Shibuya, Yamaha TECH CROSSING
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