今月の音遊人
今月の音遊人:仲道郁代さん「多様性こそが音楽の素晴らしさ、私自身もまだまだ変化していきます」
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リコーダーはきちんとしたお手入れさえすれば、とても長く愛用できる楽器です。
ただし、小学校などの教育でも使われる樹脂リコーダーと、大人の趣味層にも人気の木製リコーダーとでは少し扱いが異なります。
日々のお手入れや調整を伴うメンテナンス、多いトラブル例をご紹介します。
A.演奏後、まずは水分をしっかり拭き取ることが大切です。
ハンカチやガーゼなどの布をウインドウ(窓)の部分に優しく差し込むようにして入れ、強い息を吹き込みます。これで、頭部管の水滴を取り除くことができます。さらにそうじ棒にガーゼなどを巻きつけて、管の内側の水分もしっかり拭き取りましょう。ウインドウェイ(吹き口)に菌が付着するとカビの原因にもなりますので、演奏前には歯磨きやうがいをするなど口腔内を清潔に保つことも大切です。樹脂(プラスチック)製リコーダーの場合は汚れや臭い、音の鳴りが気になったときには中性洗剤で丸洗いすることも可能。ただし、熱湯煮沸は変形のおそれがあるためNGです。洗浄後に組み立てる際は、嵌合をスムーズに保つためのリコーダークリーム(グリース)を中部管のつなぎ目に塗るといいでしょう。
樹脂製リコーダーはこうした日々のお手入れをすることで長く使い続けることができますが、より繊細な木製リコーダーの場合は、加えて調整や修理を伴うメンテナンスも必要になってきます。メンテナンスの頻度は、演奏回数やリコーダーの個体によっても大きく変わります。低音や高音が出にくい、音程が微妙にズレてきた、ブレスコントロールがしにくいなど違和感を持った場合は調整してもらうのもいいかもしれません。また、ジョイント部分のコルクは劣化するので、基本的に消耗品と考えてください。コルクの消耗を防ぐためには、ジョイントを外すときには常に同じ方向に回すことを心がけるといいでしょう。
A.多いトラブルはカビ。高温多湿は避けて保管しましょう。
長い間使っていなかったリコーダーには、臭いやカビが発生することも!樹脂製リコーダーの場合は、前述のように丸洗いするといいでしょう。
木製リコーダーは、よりシビアに保管状態の影響を受けます。湿気が多い場所に保管していた場合、ほぼ確実にカビが発生。特に唾液が付着するブロックはカビが生じやすく、水分を含んで膨張することもあります。樹脂製リコーダーのように洗うことができないので、異常を感じたら調整に出すことをおすすめします。
また、逆に乾燥が激しい場所に長期間保存すると管体が割れてしまうことも。割れ方にもよりますが、技術者による修理は可能です。
A.外気温と室温の温度差に注意してください。
樹脂製リコーダーは、吹く前に手のひらなどで頭部管を人肌に温めましょう。冷えているリコーダーに温かい息を吹き込むと結露が起こって水滴が溜まりやすくなり、音が出にくくなってしまいます。
木製リコーダーの場合も同様に、演奏前に温めることが大切ですが、その理由は少し違います。急激な温度変化によって割れが生じることがあるためです。外から室内に入って演奏する際は、必ず室温に慣れさせてください。頭部管だけポケット等に入れて温めるといった方法も。さらに、10分間演奏したら少し休ませ、また演奏するといった具合に徐々に慣らしていくことも割れ防止には重要です。特に購入したばかりの新品リコーダーは、注意してください。
協力:ヤマハミュージックジャパン
管弦打営業部 加藤幸平さん 吉澤美枝さん
リコーダー製品ページ
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文/ 福田素子
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tagged: リコーダー, 楽器のあれこれQ&A
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