今月の音遊人
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吹奏楽からジャズ、オーケストラまで、主旋律を奏でることが多いクラリネット。人気の楽器であるものの種類の豊富さなどから、初心者にはハードルが高い楽器と思われていることも多いようです。そこで、クラリネットの選び方やお手入れの仕方など、初心者が知っておきたい基本を5つご紹介します。
A.幅広い音域で楽器の種類がそろうクラリネットですが、初めに手にすることが多いのはソプラノクラリネットという種類。扱いやすい樹脂製もありますが、木のぬくもりある音色が魅力のクラリネットですから、せっかくなので木製で始めてはいかがでしょうか。ヤマハのクラリネットには「CSシリーズ」と「SEシリーズ」があります。どちらを選んでいただいても癖がなく、初心者の方でも吹きやすいのが特徴です。まずは楽器店で実際に楽器を持ってみること。吹いてみることをおすすめします。
A.リードは一般的に葦という植物で作られています。そのため、リードの硬さを示す2/2.5/3といった番号が同じでも、メーカーによって硬さが異なったり、一枚一枚吹奏感にばらつきがあったりします。バラではなく一箱(5~10枚入り)で購入して、まずはしっかり無理なく音が出せるリードを選ぶことが大事ですね。樹脂製の「シンセティックリード」も選択肢のひとつです。お手入れができて衛生的に使えるのと、耐久性に優れているのがメリットです。
A.クラリネットは、バレル/上管/下管/ベルに4分割されます。ジョイント部にはコルクが巻いてあり、新品のうちは組み立てる際にきつく感じることがあります。また木製楽器は湿度・温度が上がると膨張する性質があり、吹いたあとに外しにくくなることがあります。コルク部分にはコルクグリス(潤滑剤)をしっかり抜ってから無理に力を入れることなく、特に上管と下管はキイとキイがぶつからないように組み立てるのがポイントです。
A.まずは、隙間ができないようにしっかりとトーンホールを押さえる。それができるようになることが第一歩です。そのうえで、音階の中でも難しい運指や苦手な部分だけを反復練習するのがコツ。運指を覚える近道はなく、地道な練習が必要ですが、仲間との演奏会など、楽しく吹くための目標を持つことも長く続ける秘けつです。
A.木製の楽器は、湿度・温度により膨張・収縮する性質を持っています。急激に変化すると、木の膨張に追いつかず管体が割れてしまうことがあります。特に新品は慣らし期間として、初めの一か月くらいは一日30 分程度で練習を終えるようにしてください。ただ気を付けていても、割れは生じることがあります。そんなときは、早めに修理を依頼するようお願いします。日常的には、練習後にスワブを通し、キイの隙間はクリーニングペーパーを使い、丁寧に水分を拭き取ることが大切。年に一回は専門家にメンテナンスしてもらいましょう。

協力:ヤマハミュージックジャパン
石田香苗さん
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文/ 芹澤一美
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tagged: クラリネット, 楽器のあれこれQ&A
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