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【優待チケット】ほとばしる情熱がぶつかり合う音楽を求めて/飯森範親vs. 金子三勇士インタビュー
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2018.12.5
ヤマハホールの人気コンサートシリーズ「飯森範親と辿る芸術」での共演が実現した飯森範親さん(指揮者)と金子三勇士さん(ピアニスト)。音楽への熱い思いを抱くお二人の話題は、共通する意外な趣味についても発展。対談もヒートアップしました。
金子:飯森さんとの初共演はショスタコーヴィチのピアノ協奏曲でした。一瞬の表情やタクトからさまざまな音楽的なニュアンスが読み取れて、言葉ではなく、空気感で演奏することができました。
飯森:作品に対する思いがお互いとても強いですね。相手に強い思いがないと、こちらも強いものを出せません。共演者同士の音楽への思いがぶつかり合うことで、ある時は相手に寄り添い、他の部分では相手が寄せるというやりとりが生まれます。それを本番で“ぶっつけ”で出せないと音楽は面白くなりません。金子さんはそれができる数少ないソリストの一人だと思います。ピアニストと指揮者では立場も音楽作りのプロセスも違いますが、目的は同じ方向を向いていると思います。
金子:作品や作曲家に対する熱のようなもので演奏がしだいにヒートアップしていくんです。僕は基本的にコンサートとは「ハイリスク、ハイリターン」なもの、と思っています。特にラフマニノフやショスタコーヴィチなどはリスクを取らなければ面白くないですし、聴き手にとってもスリルがありませんから。
飯森:金子さんに『ハンガリー狂詩曲』を弾いてもらった時も凄かったですね。本番はリハーサルの何十倍、何百倍も爆発して、控えるところはぐっと控えて……と、いい意味でのギャップが新鮮でした。金子さんは「血で弾いている」と思いましたよ。
金子:僕はハンガリーの血を引いていますので、ハンガリーの国民性もあると思います。普段は淡々と控えめにしていて、お祭りなど何か特別な時には一気に爆発する。その気質は日本人とも良く似ていると言われています。
飯森:そのお祭りのように、音楽も時にはボーダーを振り切るみたいな部分がないと面白くありません。本番でリハーサルとまったく変わらない演奏をするなら、それは音楽家ではないと思います。オーケストラも「本番は何をやるかわからない」という演奏を繰り返していると、集中力も高まりますし柔軟性が出てきます。
金子:「今日はどういう演奏になるのだろう」というライブ感は、今の時代、なおさら求められていると思います。なんでもダウンロードできてしまう今だからこそ、予測できない本番の醍醐味が生のコンサートの魅力になると思います。演奏する側も聴く側も、デジタルではできない表現の楽しさを発見していかないと、ライブの価値には出会えないのではないでしょうか。
飯森:本当にそう思います。若者の将来を真剣に考えるのなら、音楽大学の先生にはぜひ学生をコンサートに連れて行ってほしい。同じピアノ科の学生でも、ピアノだけで音楽を考えている人かオーケストラの音を意識している人かは演奏を聴いてすぐわかります。僕が大学の先生なら必ずコンサートに連れて行きますね。
少し話は変わりますが、広い視野を持つという点で、金子さんは何か趣味はありますか?僕は家具をデザインしたりカリグラフィー(欧文文字を美しく書く技術)を描いたりするのが趣味なのですが。
金子:実は僕、4年前から池坊の先生について生け花を習っています。
飯森:えっ!生け花ですか?実は僕もフラワーアレンジメントを習っているんです。お互いにお花をやっていたとは驚きですね。
金子:ある時、仕事で家元にお会いする機会があって、生け花の世界の奥深さを知り、教室に通うようになりました。ピアノを弾いていると2次元の意識になりがちですが、生け花には奥行きが必要ですので、それがピアノにも役立っているように思います。
飯森:なるほど、それは面白い感覚ですね。僕も意識してみようかな。金子さんとの今後の共演も楽しみです。
金子:はい、僕も楽しみにしています。
日時:2019年3月13日(水)13:00開演
場所:ヤマハホール(東京都中央区銀座7-9-14 ヤマハ銀座ビル7F)
料金:4,000円(税込)
曲目:W.A.モーツァルト/ピアノ・ソナタ 第11番 イ長調 『トルコ行進曲付き』 K.331
F.シューベルト/楽興の時 Op.94, D780 より 第3番 ヘ短調
L.v.ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ 第8番 ハ短調 『悲愴』 Op.13
F.リスト/パガニーニ大練習曲 より 第3番 嬰ト短調 『ラ・カンパネラ』 ほか
本公演の優待チケット(優待価格3,500円)を20名様分ご用意しました。ご希望の方は、下記「応募はこちら」ボタンからご応募ください。
※ご応募の際は、ヤマハミュージックメンバーズの会員登録(登録無料)が必要です。
応募締切:2018年12月14日 (金) 23:59
文/ 芹澤一美
photo/ 後藤泰宏
tagged: 銀座, ヤマハホール, 飯森範親, 金子三勇士
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