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ヤマハ製品の修理はどこでどんなふうに行われている?窓口となる「サービスセンター」を直撃!
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2021.3.16
tagged: 修理, カスタマーサポート通信, サービスセンター, 西日本サービスセンター, 東日本サービスセンター
楽器やオーディオ製品などを長く、安心して使うために欠かせない修理。でも、どこで誰がやっているの?そんな疑問を抱いたことがある方は、少なくないかもしれません。
ヤマハのカスタマーサポート部には、修理の受け皿となる「サービスセンター」が東京と大阪にあります。そこでは、どんなことが行われているのでしょうか。大阪にある「西日本サービスセンター」の前田昌文さんと匹田惇也さんに伺いました。
ヤマハ製品の修理の相談や依頼をしたい。そんなときは、最寄りのヤマハ特約店や製品を購入した販売店に相談するのが一般的。ヤマハ特約店では、店に所属する技術者が修理を実施しています。
さらに、もうひとつの受け皿となるのがサービスセンター。北海道から東海地域までを担当する「東日本サービスセンター」と北陸から沖縄までを担当する「西日本サービスセンター」のふたつがあり、それぞれ東京と大阪に拠点があります。
サービスセンターで取り扱う製品は電子楽器と音響製品。電子ピアノやエレクトーン、エレキギターなどから、ホームシアターやプロオーディオ製品まで幅広い製品の修理を受け付けています。
「人生とともに歩んできた楽器はお客様にとってはとくに思い入れが強く、そこが一般的な家電とは違うところですよね。ですから、お客様を失望させないよう何とかして直したい。たとえばお子さんが小さいときに購入した楽器を今度は孫に使わせたいので修理してほしいというご依頼もあります」と前田さん。
修理の窓口となるのは、東西サービスセンター内の「修理相談センター」。ナビダイヤルを設け、一般のユーザーや修理対応が困難な販売店などに対して電話による修理の受け付けや見積もりなどを行っています。また、ファックスやメール、一部の製品ではWebでサイトでも問い合わせや修理の申し込みを受けています。
こうした修理は、2つのパターンに分けられます。ひとつは技術者がお客様のご自宅や指定の場所に出向いて修理する「出張修理」。もうひとつはお客様や販売店がサービスセンターに直接持ち込んだり、送付したりした製品を修理する「預かり修理」で、それぞれに対象製品があります。
年間の修理件数は数万件。その半数以上を占める「預かり修理」では、センター内の「預かりフロント」のスタッフが修理工程を管理。修理品が届いたら、お客様に受け取りの連絡をするほか、ウェブからお客様自身が修理の進捗状況を確認できるサービスも提供し、適切な期間内で修理品が完了するよう常に気を配っています。
とはいえ、そもそも楽器や製品に不具合が起こったり壊れたりしたら、誰もが不安になるはず。
「購入するときとは違って、喜んでご連絡してくるお客様はいらっしゃいませんよね。お客様ときちんとお話をして、その不安な気持ちをどうやったらプラスにできるかを考える。知識や技術は当然ですが、それだけではなくコミュニケーション能力や人間力が重要になってきます」(前田さん)
“モノ”はもちろん、“ココロ”も含めたアフターサービスに努めているのです。
東西サービスセンター内には技術者が常駐し、主に「預かり修理」を担当しています。
「出張修理の場合は、迅速・確実に修理を行うため、全国に配置されている修理法人や技術者に修理を依頼します」(前田さん)
また、こうした技術者へのバックアップもサービスセンターの重要な業務。ベテランがそろう技術者ですが、それでも難度が高いケースではサービスセンターのスタッフが技術相談・アドバイスを行っています。
「技術者では対応が難しい場合は、私たちが出張修理に直接出向いたり、技術者に同行したりすることもあります。結婚式の会場で演奏する予定だったオルガンが、前日に突然壊れてしまったので何とかならないかというご相談を受けたこともありました。無事修理ができ、予定通り結婚式が開催されたことをたいへん喜んでいただけました」
電子鍵盤楽器の修理を主に担当する匹田さんは、そう話します。
さらに、匹田さんにはもうひとつ重要な役割が。東西サービスセンターでは、同じカスタマー部門の「技術サポートセンター」とともに、多くのユーザーが修理を依頼するヤマハの特約楽器店に所属する特約店技術者を支える役割も担っています。
匹田さんは、電子鍵盤楽器の技術者を対象とした研修会に講師として参加し、特約店技術者の知識とスキルアップに貢献。困ったときに特約店技術者をフォローする「電話技術相談」の電話応対も行っています。
「お客様のヤマハに対する期待値が高いことは、常日ごろ感じています。それにどこまで応えられるかは自分の力量が問われるところであり、もっと勉強しなければという向上心につながっていますね。資料を読み漁ったり、自分が担当した案件だけでなく他の人が受けた相談にもすべて目を通したりして、自分の経験値以上の情報を日々インプットしています」(匹田さん)
サービスセンターは修理の窓口として直接、さらに技術者の技術指導や支援をすることで間接的に、アフターサービスの向上に努めています。