Web音遊人(みゅーじん)

矢野顕子

今月の音遊人:矢野顕子さん 「わたしにとって音は遊びであり、仕事であり、趣味でもあるんです」

自在にピアノを操りながら、オリジナリティあふれる世界を描くアーティストとして海外でも高く評価されているシンガーソングライターの矢野顕子さん。その音楽に対する想いを伺いました。

Q1.これまでの人生の中で一番多く聴いた曲は何ですか?

おそらくアソシエイションというアメリカのバンドの『チェリッシュ』という曲です。1966年の曲だから、たぶんわたしは小学校の4年生とかの時。そのくらいの年代で、しかも当時は青森に住んでいたから、入ってくる音楽のソースというのはすごく狭められたものしかなかったんです。
だから『チェリッシュ』はラジオで聴いていいと思ったのか、それとも医者をしていた父の患者さんにレコード屋さんだった方がいらして、そこで聴かせてもらったのが最初だったか……、そのどっちかだと思います。
当時は、とにかく聴ける限りの洋楽の曲をラジオでずっと聴いていたのですが、ビーチボーイズがすごく有名で、コーラスがかっこいいと言われていたんです。アソシエイションもコーラスグループですけど、わたしは、こっちの方がすごく好きというか、好みに合っていたんです。
ビーチボーイズはいかにもカリフォルニアという陽気な感じで、中には変わったコード進行の曲もあるけれど、『サーフィンUSA』とかヒット曲はコード進行もわりとシンプルというかな。それに対してアソシエイションのコーラスはより複雑な感じで、それがすごく自分としては気に入っていました。
大人になってから聴かない時期もあったけれども、レコードはいつもちゃんとすぐそばにありましたし、新しいアルバムが出れば必ず買っていましたね。今でもたまに聴くんですよ。クルマの中とかで聴いて、その当時の気持ちに戻ったりと。楽しんでいます。

Q2.矢野さんにとって「音」や「音楽」とは?

えーと、いちばん好きなことで得意なことです。
他に言いようがないですね。

Q3.「音で遊ぶ人」と聞いてどんな人を想像しますか?

“音で遊ぶ”ということは、音を使ってただ面白おかしいことをするということではないし、自分だけが楽しいことをするというわけでもないと思います。そうではなくて、もっともっと大きな広がりを音でつくる。という感じじゃないでしょうか。ですから、“音で遊ぶ”ということは、音を使って人と人が楽しく生きてく、ということなんじゃないかなと思います。 
なので、パッと思い浮かぶのは矢野顕子です。
わたしにとって音は遊びであり、仕事であり、趣味でもあるんです。
音楽はいちばん楽しくできることで、しかもそれでお金ももらえるなんて。こんないいことがあっていいのだろうかとも思います。だけど、わたしに関してはいいだろうと思っています。だって、音楽以外にはなにも出来ないし。それに自分のつくったもので、いくらかの人々に幸せな気持ちになってもらうことができているとも思えますから。

矢野顕子〔やの・あきこ〕
1976年、アルバム『JAPANESE GIRL』でソロデビュー。以来、YMOとの共演や様々なセッション、レコーディングに参加するなど、活動は多岐に渡る。2015年、Seiho、tofubeatsなどのトラックメーカーを迎えアルバム『Welcome to Jupiter』をリリース。2020年、宇宙飛行士の野口聡一氏との対談による書籍「宇宙に行くことは地球を知ること」を光文社新書から発売。2023年3月、野口聡一宇宙飛行士が2020年に国際宇宙ステーションでの長期滞在中に書いた詞に曲をつけた、全14曲のピアノ弾き語りアルバム『君に会いたいんだ、とても』を、矢野顕子・野口聡一名義にて発売。
オフィシャルサイト

facebook

twitter

特集

川井郁子さん

今月の音遊人

今月の音遊人:川井郁子さん「私にとっての“いい音楽”とは、別世界へ気持ちを運んでくれる翼です」

11141views

ジャズとデュオの新たな関係性を考える

音楽ライターの眼

ジャズとデュオの新たな関係性を考えるvol.12

3737views

練習用のバイオリンとして進化する機能と、守り続けるデザイン

楽器探訪 Anothertake

進化する機能と、守り続けるデザイン

5515views

トロンボーン

楽器のあれこれQ&A

初心者なら知っておきたい、トロンボーンの種類や選び方のポイント

14231views

おとなの楽器練習記

おとなの楽器練習記:注目のピアノデュオ鍵盤男子の二人がチェロに挑戦!

8919views

松石陽介さん

オトノ仕事人

「音楽の輪・人の和」を大切にして、子どもたちを健やかに育てる/地域バンドをまとめる仕事

719views

アクトシティ浜松 中ホール

ホール自慢を聞きましょう

生活の中に音楽がある町、浜松市民の音楽拠点となる音楽ホール/アクトシティ浜松 中ホール

15579views

ズーラシアン・フィル・ハーモニー

こどもと楽しむMusicナビ

スーパープレイヤーの動物たちが繰り広げるステージに親子で夢中!/ズーラシアンブラス

15113views

小泉文夫記念資料室

楽器博物館探訪

世界の民族楽器を触って鳴らせる「小泉文夫記念資料室」

24539views

if~

われら音遊人

われら音遊人:まだまだ現在進行形!多くの人に曲を届けたい

1630views

パイドパイパー・ダイアリー Web音遊人

パイドパイパー・ダイアリー

楽器は人前で演奏してこそ、上達していくものなのだろう

9034views

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブにサルサ!キューバ音楽に会いに行く旅 - Web音遊人

音楽めぐり紀行

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブにサルサ!キューバ音楽に会いに行く旅

26736views

今、注目の若き才能 ピアニスト實川風が ドラム体験レッスン!

おとなの楽器練習記

【動画公開中】今、注目の若き才能 ピアニスト實川風が ドラム体験レッスン!

9183views

ギター文化館

楽器博物館探訪

19世紀スペインの至宝級ギターを所蔵する「ギター文化館」

15668views

音楽ライターの眼

AIジャズの嚆矢は20年前の東京ザヴィヌルバッハだったんじゃなかろうか?

3725views

オトノ仕事人

アーティストの個性を生かす演出で、音楽の魅力を視聴者に伝える/テレビの音楽番組をプロデュースする仕事

9136views

上海ブラスバンド日本支部

われら音遊人

われら音遊人:上海で生まれた縁が続く大家族のようなブラスバンド

3008views

楽器探訪 - ステージア「ELC-02」

楽器探訪 Anothertake

持ち運び可能なエレクトーン「ELC-02」、自由な発想でカジュアルに遊ぶ

32764views

水戸市民会館

ホール自慢を聞きましょう

茨城県最大の2,000席を有するホールを備えた、人と文化の交流拠点が誕生/水戸市民会館 グロービスホール(大ホール)

7911views

パイドパイパー・ダイアリー Web音遊人

パイドパイパー・ダイアリー

楽器は人前で演奏してこそ、上達していくものなのだろう

9034views

楽器のあれこれQ&A

いまさら聞けない!?エレクトーン初心者が知っておきたいこと

29850views

東京文化会館

こどもと楽しむMusicナビ

はじめの一歩。大人気の体験型プログラムで子どもと音楽を楽しもう/東京文化会館『ミュージック・ワークショップ』

7993views

太平洋に浮かぶ楽園で、小笠原古謡に恋をする Web音遊人

音楽めぐり紀行

太平洋に浮かぶ楽園で、小笠原古謡に恋をする

10800views