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今でもクラリネットが面白くてしかたない/北村英治インタビュー
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2015.9.10
tagged: JAZZ, ヤマハホール, クラリネット, 北村英治, Elegant Time Concert
日本のジャズ黎明期から現在まで第一線で活躍を続け、数多くの海外のジャズ祭に招聘されるジャズクラリネットの巨匠、北村英治。1951年のプロデビューから60年以上になる北村だが、ジャズクラリネットを始めたきっかけは何だったのだろうか。
「16歳の5月に東京大空襲で家が焼け、8月に終戦。9月に米軍のFEN(極東放送)が始まり、毎日素敵なジャズが流れていたんです。それまでラジオで聴けるのは『海行かば(うみゆかば)』のような軍歌ばかりでしたから、それはもう釘付けになって、いつもラジオをつけっぱなしにしていました。特にベニー・グッドマンのクラリネットに憧れましたね。そして、お小遣いをためて19歳の時にやっと自分のクラリネットを買ったんです。それまでは、竹ボウキをクラリネットの長さに切って穴を開けて運指の練習をしたんですよ」
そんな北村は、終戦記念日に、プロアマ問わず参加者を募って『シング・シング・シング』を演奏するイベントを提唱しており、今年も8月に横浜で開催された。
「年末になるとみんなベートーベンの第九を歌うでしょ。でもジャズにはそういうものがない。それならジャズが解禁された終戦の日に、みんなで『シング・シング・シング』を演奏したら楽しいんじゃないか、と思ったんです」
そこには多くの人に楽器に触れてほしいという北村の思いが込められている。
「楽器を演奏する時って、人はとても幸せな気持ちになる。『嫌だな』と思って楽器を持つ人はいないですよね?みんな楽器を持つとすごく嬉しそうなんですよ。そんな顔をたくさん見たいんです」
すでに世界的なジャズクラリネット奏者である北村でさえ、やはりクラリネットを手にすると笑顔がこぼれる。「この年になってもね、今だにクラリネットが面白くてしょうがないんです。暖かい音がしてね、音域も広い。本当に魅力のある楽器ですよ」
そんな北村英治のクラリネットが堪能できるコンサートが2015年10月7日(水)にヤマハホールで開催される。「ヤマハホールは楽器の音が心地よく響きますから、クラリネットの本当の音が味わえると思います」
コンサート終了後は、出演アーティストとアフタヌーンパーティーを楽しめる「特別プラン」も用意される。極上のジャズクラリネットの音色を楽しんだ上に食通でも知られる北村英治とのアフタヌーンプレート&トークまで楽しめる。これは見逃せないライブになりそうだ。
日時:2015年10月7日(水)13:00開演(12:30開場)
場所:ヤマハホール(東京都中央区銀座7-9-14 ヤマハ銀座ビル7F)
料金:【コンサートのみ】4,000円(税込)
【特別プラン】8,500円(税込)※アーティストと楽しむアフタヌーンパーティーとコンサートチケットのセットプラン(40名限定)
曲目:Don’t Be That Way(その手はないよ)、Petite Fleur(小さな花)、枯葉 ほか
文/ 池谷恵司
photo/ 阿部雄介
tagged: JAZZ, ヤマハホール, クラリネット, 北村英治, Elegant Time Concert
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