今月の音遊人
今月の音遊人:藤井フミヤさん「音や音楽は心に栄養を与えてくれて、どんなときも味方になってくれるもの」
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【優待チケット】長年のメンバーならではの「息」と「粋」。音になり、響きとなって届ける珠玉のコンサート/カスタム・ウィンズ木管五重奏団インタビュー
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2023.12.7
tagged: ヤマハホール, フルート, オーボエ, クラリネット, ファゴット, ホルン, カスタム・ウィンズ木管五重奏団, インタビュー
第一線で活躍する演奏家によるアンサンブル「カスタム・ウィンズ木管五重奏団」が2024年3月4日にヤマハホールでコンサートを開催する。プレミアムな空間で演奏されるプログラムは、ダンツィ、フランセ、クルークハルトの木管五重奏曲、そして福島弘和による委嘱作品と実に多彩。どんなコンサートになるのだろう。東京を拠点に活動する4人に、6年ぶりとなるコンサートについて聞いた。
お話を聞いたのは、サイトウ・キネン・オーケストラや水戸室内管弦楽団などの公演に出演のフルート奏者・岩佐和弘、東京都交響楽団首席オーボエ奏者・広田智之、日本フィルハーモニー交響楽団首席ファゴット奏者・鈴木一志、日本フィルハーモニー交響楽団客演首席ホルン奏者・丸山勉。コンサートでは、この同世代4人に、ロバート・ボルショス(名古屋フィルハーモニー交響楽団首席クラリネット奏者)が加わる。
「僕らはヤマハホールとともに誕生し、歩んだとも言えるアンサンブル。座付きクィンテットみたいなもの」と笑う広田に木管五重奏の特徴について聞くと……。
「木管五重奏って、各楽器の発音体が異なる事情から、高いレベルの演奏が望めないのでは、と有名な作曲家たちから避けられてきたところがありますが、それを乗り越える、という使命もあるんです」(広田)
「まあ、問題はフルートでしょうね」(岩佐)
「いや、オーボエでしょう」(広田)
こんなやり取りに一同爆笑。話題はやがて、フルートという楽器そのものの発達の歴史に行き着く。この丁々発止のテンポ感や間合いが、まるで演奏のよう。長年、アンサンブルを組んできたメンバーならではの「息」と「粋」だ。
プライベートでのつながりも?と聞くと「そういえばないですね(笑)」と4人。
「趣味もそれぞれだし、活動もそれぞれのメンバーが、数年に一度集まるというフレッシュ感がいいんだと思いますね。ほかのクィンテットとは明らかに違う、爆発的なものがある」(広田)
「遊び場みたいにね、何かが起こるから楽しいんです」(鈴木)
「やっちゃいけないことがない。でも不思議なことにオーソドックスな方向に収まりますよね」(岩佐)
注目のプログラムは、「どの曲も聴きごたえがあって、どれも目玉」(岩佐)と言える曲ばかり。まずは、木管五重奏のバイブルとも言えるダンツィで幕を開ける。会場の空気感が温まったところで、各楽器のソロの魅力も最大限に生かしつつ、木管五重奏としてまとめ上げられたフランセ作品へ。「このつながりがおしゃれでしょ?」と鈴木。前半2曲の色彩感の変化を存分に味わいたい。
後半は委嘱作品の初演からスタート。前回公演(2018年)で演奏した委嘱作品(八木澤教司『アゴラ』)がアンサンブルコンテストなどでも演奏されるようになったことから、木管五重奏の新たなレパートリーを「カスタム・ウィンズ木管五重奏団」から再び世に送り出したいと企画された。数多くの吹奏楽作品を手がける作曲家・福島弘和に新作を託す。
そしてラストを飾るクルークハルト『木管五重奏曲』は鈴木のイチ推し曲。「このメンバーで絶対にやりたいと思って7、8年前に譜面を買っておいた」という。「小細工せずに王道で演奏できる曲。みんな経験も年齢も重ねて、いろいろな引き出しを持っています。そんなわれわれが演奏するのにふさわしい曲だと思います」(鈴木)
「これ、実はすごいプログラムじゃない?若い人たちもなかなか取り上げないプログラムを、われわれがやるということに意味があるんです」(鈴木)の言葉に、全員が「うんうん」とうなずく。
「ちょっと楽譜が見えにくくなったり(笑)、コンディションも日々変わったり。でもそれもみんなで共有して演奏できるのがこのアンサンブルの聴きどころでもあるし、そういうメンバーが王道のプログラムでコンサートに臨むという、その気概を聴きに来ていただければうれしいです」(丸山)
「そうそう、いろんな経験を積んできたベテランが、懸命に演奏する姿っていうのも味があっていいんじゃない?」(広田)
「と言いながら、いつも一番、涼しい顔して吹いている!(笑)」(鈴木)
「朗らかですごくいい人」(広田)というロバート・ボルショスが加わることで、「われわれも刺激を受けるし、彼も影響を受けると思います。一緒に演奏するのがとても楽しみ」と岩佐。ステージでは、5人の和気あいあいが音になり、響きとなって、客席に音楽の楽しさ、豊かさを届けてくれるに違いない。本番で生まれる化学反応と、この日、このコンサートでしか聴けない音楽的ひらめきにワクワクが止まらない。
日時:2024年3月4日(月)19:00開演(18:30開場)
会場:ヤマハホール(東京都中央区銀座7-9-14)
料金:一般 4,500円、学生 3,500円(税込・全席指定)
出演:カスタム・ウィンズ木管五重奏団
岩佐和弘(フルート)、広田智之(オーボエ)、ロバート・ボルショス(クラリネット)、鈴木一志(ファゴット)、丸山勉(ホルン)
曲目:F.ダンツィ/木管五重奏曲 変ロ短調 Op.56-1、J.フランセ/木管五重奏曲 第1番、福島弘和/委嘱作品、A.クルークハルト/木管五重奏曲 Op.79
詳細はこちら
本公演の優待チケット(一般:定価4,500円/優待価格4,000円、学生:定価3,500円/優待価格3,000円)を10枚ご用意いたしました。ご希望の方は、下記「応募はこちら」ボタンからご応募ください。
※ご応募の際は、ヤマハミュージックメンバーズの会員登録(登録無料)が必要です。
応募締切:2024年1月15日(月)9:00
応募はこちら
文/ 芹澤一美
photo/ 阿部雄介
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