今月の音遊人
今月の音遊人:大貫妙子さん「言葉で説明できないことのなかに本当に素晴らしいものがいっぱいある。それが音楽ですよね」
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ポータブルタイプの電子ピアノ「Pシリーズ」に、リアルなタッチ感が得られる木製鍵盤を搭載したモデルが登場!
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2018.11.29
tagged: 電子ピアノ, Pシリーズ, 楽器探訪AnotherTake, P-515
自分の部屋に電子ピアノを置いて、好きなときに弾きたい。ときには外に持ち出して、ライブハウスでも弾きたい。そんなプレイヤーの音楽生活にぴったり寄り添う電子ピアノが、持ち運びのできる「Pシリーズ」。このシリーズのフラッグシップモデルとして、新たに「P-515」が登場しました。グランドピアノのタッチと音色を追求し、洗練されたデザインにもこだわった本格派のモデルです。
「開発にあたっては、“大人の隠れ家”“自分だけの秘密基地”に置きたいピアノをイメージしました。趣味でピアノ演奏を楽しむ本物志向の大人に向けて、ハードとソフト両面においてピアノ性能をしっかり高めた新モデルを作りたいと思ったのです」と語るのは商品企画担当の鳥村浩之さん。子どもの頃からエレクトーンを演奏し、ヤマハでも長年エレクトーンの開発を担当してきた鳥村さんは、大人になってからピアノの魅力に目覚め、独学ではじめたとのこと。まさにご自身が、このモデルにぴったりのユーザーであるだけに、情熱も人一倍です。
フラッグシップモデルの名に恥じない特長を数多く備えた「P-515」ですが、なかでも画期的なのが、「Pシリーズ」としては初となる木製鍵盤が搭載されたことでしょう。選び抜かれたむく材を使用した鍵盤は、ピアノ愛好者の心を満たすだけでなく、もちろん弾き心地も抜群。グランドピアノの鍵盤を弱い力で押したときに、わずかに感じる特有の手応えを再現する「エスケープメント」機構により、いっそうリアルなタッチ感を得ることができます。
「初めてP-515を弾いたときは、あまりの自然な弾き心地に衝撃を受けました。細かいフレージングや豊かな表現が可能なので、グランドピアノを弾き慣れている方にも自信を持っておすすめできます」と語るのはマーケティング担当の石田久美子さん。「クラビノーバにも木製鍵盤を搭載したモデルはありますが、スリムで持ち運びのできるポータブルタイプで木製鍵盤が欲しい、というご要望はとても多くありました。まず、ぱっと見て“かっこいいな”と思って、次に弾いてみて“わあ、弾きやすい!”と驚く。そこが魅力のひとつですね」
音色や響きの面でも、グランドピアノに迫るクオリティを追求するため、あらゆる高度なテクノロジーが駆使されています。まず音色面では、ヤマハのコンサートグランドピアノ「CFX」と、ベーゼンドルファーのフラッグシップモデル「インペリアル」のサンプリング音源を「Pシリーズ」として初めて搭載。その音を鳴らすスピーカーにも改良が加えられました。
「コンパクトなボディの中で、スピーカーボックスの容積をできる限り大きくとりました。低域をしっかり出せるスピーカーと、高域のきらびやかさと音の広がりを表現できるスピーカーをセットにして、左右にそれぞれ入れています。また、“ツイステッドフレアポート”という、ヤマハがオーディオ機器で培った技術を導入することで、ノイズの少ないクリアで迫力のあるサウンドを実現しています」(鳥村さん)
響きの面では、グランドピアノの複雑な弦の共鳴音をシミュレートして再現する音響技術「バーチャル・レゾナンス・モデリング」を採用。本来、グランドピアノの音には、響板によって増幅された響き、ボディが振動して生まれる響き、倍音の響き、音が跳ね返って生まれる響きなど、さまざまな種類の響きが含まれており、それらが響き合って聞こえています。「バーチャル・レゾナンス・モデリング」とは、そうした自然な響きを再現する技術。たとえば強い音のときは芯のある響きが入ったり、ペダルを踏んだときは弦が開放されて少し金属的な響きが入るなど、あらゆるシチュエーションにおける響きの違いを瞬時にシミュレートして再現してくれるのです。
さらに、「Pシリーズ」として初めて採用された「ヤマハCFXバイノーラルサンプリング音源」により、ヘッドフォンを装着しているときでも、ピアノ本体から音が鳴っているかのような感覚で演奏できるのも嬉しいところ。ヘッドフォンをつけていることを忘れて、長時間疲れず、夜間でも思いっきり弾くことができます。
スタイリッシュなデザインも、開発チームが力を入れた大きなポイントです。カラーバリエーションはブラックとホワイトの2種類。ブラックのほうには、光沢仕上げの部分とマット仕上げの部分、そして木目調の部分があり、一見したところ全体がブラックで統一されつつ、よく見ると異なる質感を持つ素材が組み合わされているというこだわりです。
「アコースティックなピアノの高級感を持ちつつ、電子ピアノならではのモダンなデザイン性もある。そのために、光沢のありなしといった質感を組み合わせたのですが、異なる素材を統一感のあるデザインの中でマッチさせるのがなかなか大変でしたね。全体としては、自分の部屋に置きたくなるような、シンプルで飽きのこないデザインを目指しました」(鳥村さん)
アコースティックとデジタル、どちらの魅力も兼ね備えているのはデザインだけに限った話ではありません。電子ピアノとしての機能をフル活用すれば、もっとアクティブに楽しめること間違いなし!
「P-515には、さまざまなジャンルにわたる40種類のリズム、楽器の音や効果音も含む538もの音色が内蔵されています。さらに、プレイヤーが演奏すると、AIがそのコードを判別し、自動的にベース音を演奏してくれる機能も。これなら一人でトリオ風の演奏ができ、家に居ながらにして凄腕ミュージシャンとセッションしているような気分を味わうことができますね」(石田さん)
Bluetoothオーディオにも対応しているので、スマートフォンやタブレットに入れてある音楽データを、ワイヤレスで楽器本体のスピーカーから再生することも可能です。アプリ「スマートピアニスト※」と連携させれば、「P-515」の操作をスマートフォンやタブレットからできるようになるだけでなく、楽譜をタブレットに表示させながら演奏したり、お気に入りの曲のコード譜を作成したりと、さらに世界は広がります。あなたもP-515で“趣味の音楽の時間”を充実させてみてはいかがでしょうか。
※アプリ使用の際は、無線接続にはUSB無線LANアダプター「UD-WL01」、iPhone/iPod touch/iPadとの有線接続にはUSBケーブルとLightning-USBカメラアダプタが必要です。
リアルタッチ&リアルなサウンドを追求した電子ピアノ「Pシリーズ」の最上位モデル。
文/ 原典子
photo/ 坂本ようこ
tagged: 電子ピアノ, Pシリーズ, 楽器探訪AnotherTake, P-515
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