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今月の音遊人
今月の音遊人:諏訪内晶子さん「音楽の素晴らしさは、人生が熟した時にそれを音で奏でられることです」
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【楽器探訪 Another Take】トランスアコースティック™ピアノの仕組みとは?
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2015.3.11
tagged: アコースティックピアノ, トランスアコースティックピアノ, YU11SHTA, YU11, トランスアコースティック, トランスデューサー
電気的なスピーカーを使わず、響板を通じて電子音を鳴らすトランスアコースティック™ピアノ。そのメカニズムを説明するに当たっては、アコースティックピアノの発音の仕組みを振り返る必要があります。
その仕組みを簡単にいうと、「奏者が鍵盤を押すとハンマーが弦を叩いて振動し、その振動が響板、さらにボディ全体へと伝わって音が鳴る」というもの。トランスアコースティック™ピアノではこの仕組みをほぼそのまま利用していますが、唯一異なるのが「ハンマーが弦を叩かない」という点。
「響板やボディ全体が振動し、弦の共鳴音付きで音が鳴るという出口の部分はアコースティックピアノとまったく同じ構造ですが、トランスアコースティック™ピアノにおいては『ハンマーが弦を叩いて振動し、その振動が響板へと伝わる』という部分は電気の力を借りて別の形で行います」と小関さん。
その要を担うのが、響板に設置された「トランスデューサー(加振器)」。電子音の信号を振動に変換し、響板を振動させる機器です。
これがトランスデューサー!鍵盤下の左右に2つ設置されています(ページトップの写真参照)。なお、響板の振動は駒や響棒といったパーツを通して全体に伝わっていきますが、これらの振動しやすいパーツの近くにトランスデューサーを取り付けると音の鳴りが良いのだとか。
ここで問題となるのが、響板に重い機器を直付けすると振動をさまたげ、発音に影響を与えてしまうこと。
「そこで、響板には軽い部分のみを取り付け、重量がある部分はピアノ本体で支える事により、響板の動きをさまたげない工夫を施しました。アコースティックピアノ本来の発音に影響を与えず、響板にトランスデューサーを取り付けるにはさまざまな試行錯誤がありました」(小関さん)
トランスデューサーは、響板を振動させ、電子音をアコースティックピアノと同様の響きで鳴らすことを可能にしました。ですが、トランスアコースティック™ピアノでできることはこれだけではありません。ほかにどんなことができるかは次のTake3にて。
Take1:新時代のアコースティックピアノ、誕生
Take2:トランスアコースティック™ピアノの仕組みとは?
Take3:トランスアコースティック™ピアノ3つの新体験
■トランスアコースティック™ピアノ製品情報はこちら
文/ 武田京子
photo/ 村上一光
tagged: アコースティックピアノ, トランスアコースティックピアノ, YU11SHTA, YU11, トランスアコースティック, トランスデューサー
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