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今月の音遊人:H ZETT Mさん「音楽は目に見えないですが、その存在感たるやすごいなと思います」
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直感的な操作で、素早いサウンドメイキングができる!ステージキーボードの新シリーズ「CK61/CK88」
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2023.5.19
ヤマハからステージキーボードの新モデル『CK61』と『CK88』の2機種が2023年3月に発売された。いずれもライブ・バンド演奏に必要な機能や仕様にこだわり、使いやすさを追求したモデルである。スピーカー内蔵&電池駆動対応、そして軽量・コンパクトなボディで、どこでも演奏できるのも魅力だ。
そもそもステージキーボードとシンセサイザーとの違いは何か。混同されがちな両者の違いについて、ヤマハミュージックジャパンLM営業部の梅津昇陛さんはこう説明する。「少し極端ないいかたにはなりますが、バンドで良く使用される音がしっかり揃っているのがステージキーボード。誰も聴いたことがない新しい音やクリエイティブな表現を一からつくることができるのがシンセサイザーというと、解りやすいかもしれません」
ヤマハはこれまで可搬性に優れたライブパフォーマンス向けの鍵盤楽器として、多彩なジャンルに対応するピアノサウンドが特長のステージピアノ「CPシリーズ」と、オルガン音源・FM音源も搭載したステージキーボード「YCシリーズ」を発売してきた。
CKシリーズは、両シリーズのエッセンスを受け継ぎつつ、よりバンド活動で必要とされる汎用的な機能も盛り込んでいる。
「より様々なシーンで万能に使用できる製品を目指し、開発にあたってはプロからアマチュアまで幅広いヒアリングと活用シーンのリサーチがおこなわれています」(梅津さん)
CP、YCシリーズから受け継いだエッセンスのひとつが高品質なサウンドだ。コンサートグランドピアノ『CFX』や『S700』をはじめとするアコースティックピアノ、ビンテージエレピやFMエレピなどのエレクトリックピアノ、さらにオルガンサウンドやシンセ、ブラス、ギターなどキーボーディストが必要とする音色を網羅した363ボイスを搭載。これらのボイスをエディットすることで、より本格的なサウンドを生み出すことも可能だ。
その際に活躍するのが、簡単でスピーディーなサウンドメイキングやセッティング操作を実現する「One-to-Oneインターフェース」。ひとつのコントローラーに、ひとつの機能を割り当てるというものだ。
「この機能もCP、YCシリーズから受け継いだスタイルで、セッション中でも複雑な操作に気をとられることなく、プレーヤーが演奏に集中しやすい仕様になっています」(梅津さん)
ライブでの使用頻度が高い機能は、すべてフロントパネルに配されたスイッチやノブで操作可能。たとえばボイスは楽器カテゴリー別にまとめられていて、使用したいサウンドのセレクトはカテゴリーボタンで素早く簡単に。最大3つの音を同時に重ねられるレイヤーもボタン操作で容易だ。
「レイヤーができる機種はいろいろありますが、このスピード感で3レイヤーの設定ができる製品はなかなかないと思います」(梅津さん)
指定の鍵盤を境に、異なる音色を設定できるスプリット機能のオン/オフや、各ボイスのボリューム設定もシンプルな操作でOK。使用するボイスやエフェクトなどエディットした音色を本体メモリーに保存し、読み出すのもらくらく。別売りのフットペダルで、保存したサウンドを切り替えるという使い方もでき、鍵盤演奏で両手がふさがったままどんどん音色を変えていくようなプレイスタイルの場合は重宝しそうだ。
オルガンの音色をエディットするための、専用のドローバーを搭載していることも大きな特徴だろう。
「プレーヤーにとって、オルガンの音色は重要ですよね。1960~70年代の音楽にはトーンホイール・オルガンは欠かす事の出来ない楽曲が多く、ディープパープルのようにこれがないと再現できないバンドも多いです」(梅津さん)
サウンドの選択から設定まで、ともかくスピーディーで簡単。ライブ中の操作の迷いからも解き放たれ、プレーヤーが演奏に没頭できるのがCKシリーズの醍醐味といえる。
6W×2のステレオスピーカーを内蔵しているのも、CKシリーズの特長。電池駆動にも対応しているため、公園やストリートでの演奏などでも活躍しそうだ。
外部入力であるA/Dインプットにも注目したい。マイクなどを接続し、歌っていない時の雑音を軽減できるノイズゲートやEQ、エフェクト2種を設定可能。外部ミキサーがなくても弾き語りやボーカル&キーボードのデュオ演奏も思いのまま。あらかじめつくった設定を保存しておき、ライブでのMCではオフ、ボーカル時にはオンといった切り替えも瞬時にできて便利だ。
USBに保存してあるオーディオファイルを鍵盤操作で再生するオーディオトリガー機能も搭載しており、“ポン出し”などにも最適。
また、Bluetoothでスマートフォンなどと接続し、その機器で音源を流しながらの演奏も手軽にできるようになっている。アプリ「Rec’n’Share」にも対応しているので、スマートデバイスと接続して演奏を録音、撮影、シェアするなど楽しみも増えそうだ。
最後に、軽量でコンパクトな点も大きな魅力。スピーカーを内蔵していながら、CK61は5.6㎏、CK88は13.1㎏とヤマハの現行のステージピアノ/キーボードと比べても非常に軽量。別売りのソフトケースに収納すれば、持ち運びも気軽だ。
CK61はエレクトーンにも使用されているFSB鍵盤、CK88はアコースティックピアノのタッチを再現したGHS鍵盤を搭載。鍵盤タッチの好みや使用用途、プレイスタイルに合ったモデルを選ぶことができる。
「初心者向けだと捉えられてもおかしくない価格帯ですが、きちんとしたライブパフォーマンス向けのステージキーボードとして設計されています」(梅津さん)
取捨選択を重ね、洗練された機能や仕様を備えたCKシリーズ。プロから学生までバンドで演奏する多くのユーザーにとって、最適な選択肢となるだろう。
本格的なサウンドと直感的な操作性、場所を選ばずセッションできる、バンド演奏に最適なステージキーボードの新シリーズ。
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