60〜70年代アメリカの伝説のスタジオミュージシャンを描いたドキュメンタリーがついに日本で公開!

  • ALL
  • ニュース
  • レビュー
  • レッスン
  • プレイ
  • 楽器・オーディオ
  • アーティスト
  • 会員限定企画
レッキング・クルー 伝説のミュージシャンたち
60〜70年代アメリカの伝説のスタジオミュージシャンを描いたドキュメンタリーがついに日本で公開!

レッキング・クルーは、かつてロサンゼルスで大活躍したスタジオミュージシャンである──。ということをこの映画で初めて知った。レッキング・クルーのギタリストであるトミー・テデスコの訃報を伝えるアメリカのテレビニュースでも、「彼の名は知らなくても、この曲は聴いたことがあるでしょう」というフレーズで始まるのだから、ご当地アメリカでもその名を知る人は少ないようだ。

ところが、映像を見始めて驚いた。紹介されるどの曲もかつてのヒット曲ばかりなのである。それもジャンルを超えて次から次へと出て来る。映画の中で「ヒット曲を作った陰のヒーローよ」(ナンシー・シナトラ)、「彼らはロックのノウハウを知り尽くしていた」(ブライアン・ウィルソン/ザ・ビーチ・ボーイズ)と語られるように、60〜70年代にかけてヒットした伝説のナンバーには、レッキング・クルーが濃厚に関わっていたのである。

ママス&パパス『夢のカリフォルニア』のイントロで流れる、あの有名なギタープレイも、サイモン&ガーファンクル『明日に架ける橋』の印象的なピアノも、彼らのスタジオプレイによるものだ。エルヴィス・プレスリー、ザ・ビーチ・ボーイズ、ペギー・リー、ナット・キング・コール、カーペンターズ、シェールなどなど、錚々たるミュージシャンのアルバム制作を支え、テレビの人気番組『ボナンザ』や『バットマン』 のテーマ曲も手がけている。そして、“商業的に作られたグループ”として知られるモンキーズのアルバムでは、すべて演奏を担当していたというのも興味深い。どうりでうまかったわけだ。

(写真左)ザ・ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソン(写真右)シェール

本作はこれまで存在を知られることがなかった音楽集団、レッキング・クルーの活動を、当事者たちの思い出を掘り起こしながら綴ったドキュメンタリーである。きっかけは前述したトミー・テデスコが肺がんと診断されたことだった。その息子が彼らのことを映像に残そうとカメラを持ったのだが、それが思いがけず、埋もれていた音楽史の発掘へとつながってゆくのである。ジャズからロックへと変わる時代の音楽やウェストコーストサウンド、そしてフィル・スペクターが作り出した重厚なバック演奏「ウォール・オブ・サウンド」に至るまで、音楽の流行を巧みに取り入れてこなしていく様子は、さすがテクニシャン揃いだけのことはある。そして何よりメンバーが格好いい。中でも女性ベーシストのキャロル・ケイの弦さばきにはうっとりしてしまう。撮影当時で結構な年齢に達していると思うのだが、テクニックも魅力も衰えていない。音楽史を彩るレジェンド達はいつまでも光輝いているのだ。


映画『レッキング・クルー 〜伝説のミュージシャンたち〜』予告編

■作品紹介

『レッキング・クルー ~伝説のミュージシャンたち』
2016年2月20日(土)~新宿シネマカリテほか、全国順次公開
オフィシャルサイトはこちら

■ Web音遊人読者プレゼント

『レッキング・クルー~伝説のミュージシャンたち』の劇場鑑賞券を抽選で3組6名様にプレゼントします。鑑賞券は全国の上映劇場でご利用いただけます。
こちらのWeb音遊人専用応募フォームにてご応募ください。
応募締切:2016年2月14日(日)23:59まで
当選発表:チケットの発送をもって代えさせていただきますので、予めご了承ください。
※2016年2月中旬発送予定

文/ 唐沢 耕
photo/ ©2014,Lunchbox Entertainment