今月の音遊人
今月の音遊人:伊藤千晃さん「浜崎あゆみさんの『SURREAL』は私の青春曲。今聴くとそのころの記憶があふれ出ます」
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いまや日本のミュージカル界に欠かせぬ存在となった中川晃教が、2019年2月にライブアルバム『中川晃教 弾き語りコンサート2016 in Hakuju Hall』をリリース。シンプルなステージながら、情感豊かなピアノと圧倒的な歌声が全編で響き渡るその内容は、彼がシンガーソングライターとしてスタートした人であることを改めて感じさせる。
「2016年はシンガーとしてデビューして15周年を迎えた年だったので、15年間の集大成と、そこから次へ向かう想いを込めて弾き語りコンサートを開催したんです。あの時は、鍵盤に触れる指が震えるんじゃないかと心配になるくらい緊張しました。幼稚園の頃からヤマハの教室に通っていた僕にとって、ピアノは共に長い時間を過ごしてきた存在。ピアノを弾くことに緊張するなんて、無縁だと思っていたんです。でもプロである以上、自分は何をすればいいんだろうと絶えず考え、いろんなことにチャレンジしながら今日まで来てるので。そういうプロとしての自覚、意識が緊張感を生んだのかもしれませんね」
常にチャレンジを続ける、彼のそのアクティブな姿勢は、2019年6月からスタートする「中川晃教コンサート2019 New Wind with the Trio in Early Summer」でも強く打ち出されている。
「全国には響きに定評のある会場がたくさんあるのですが、その中でも、なるべく小規模の会場を丁寧に回っていくのが今回のコンサートツアーです。会場はすべて音の響きやニュアンスが違っています。ということは会場ごとに演奏や僕の歌も表情を変えていくと思うんです」
メロディーや歌詞だけでなく、感情や作品の世界観までも声で表現していくミュージカルを経験している中川が、自身のコンサートでどんな表現をしてくれるのかが楽しみだ。
「ミュージカルをやらせていただくことで、自分自身が楽器であるという意識、歌を極めていきたいという意識が、年々強くなってきているなと実感しています。今回のコンサートは、弦楽器、管楽器にピアノ、そして僕の歌という小編成ではありますが、“なんでこんなにワクワクするんだろう”と感じてもらえるよう、丁寧に作っていきたいと思っています」
もちろんミュージカルにおいても、中川は前進を続ける。2018年に上演され好評を得た中川の主演音楽劇『銀河鉄道999』~GALAXY OPERA~、その続編が2019年4月から上演される。
「僕はアニメを観ていなかったので、2018年の初演では“どうなるだろう?”と思いましたが、星野鉄郎として舞台に立ったことで、確かに鉄郎って自分の中に存在するかもと思えるようになって。そんな役に出会えたことが、本当に嬉しかったんです。今回は続編ということもあって、鉄郎が自分の中にしっかり根付いた状態からスタートできるので、本当に楽しんでいます」
前作の物語は、中川演じる鉄郎とメーテルが旅に出て、鉄郎の母を殺した機械伯爵を倒すところまでが描かれた。今回はその続きからスタートする完全新作である。
「今回は機械伯爵がかつて人間だったころが描かれていて、どうして人間を殺すようになったのかが明かされます。さらに、顔に傷を負っている女海賊エメラルダスが、顔に傷を受ける前の話も描かれます。時が歪んでもう一つ999号が生まれるシーンなど、舞台ならではの演出も見どころなので、そのあたりも楽しみに劇場に足を運んでいただきたいですね」
[東京公演]
期間:2019年4月20日(土)〜29日(月・祝)
劇場:明治座(東京都中央区日本橋浜町2-31-1)
料金:S席12,000円、A席9,000円、B席6,000円
[大阪公演]
期間:2019年5月10日(金)〜12日(日)
劇場:梅田芸術劇場メインホール(大阪府大阪市北区茶屋町19-1)
料金:S席12,000円、A席9,000円、B席5,000円
2019年6月8日(土)大阪・いずみホールを皮切りに、全国18公演を開催。
料金:前売8,000円、当日8,500円
『中川晃教 弾き語りコンサート2016 in Hakuju Hall』
発売元:オクタヴィア・レコード
発売日:2019年2月20日
価格:3,000円(税抜)