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【楽器探訪 Another Take】新時代のアコースティックピアノ、誕生
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2015.3.11
tagged: アコースティックピアノ, トランスアコースティックピアノ, YU11SHTA, YU11, トランスアコースティック
伝統製法に基づくアコースティックピアノづくりを行う一方、消音機能が付いたサイレントピアノ™、自動演奏機能が付いたディスクラビア™といった、時代のニーズに即したピアノの開発を進めてきたヤマハ。
そして2015年春、ヤマハが新しく提案するのが「トランスアコースティック™ピアノ」。アコースティックピアノの響きを体感しながら電子音が鳴らせて、音量調節も可能にする新技術「トランスアコースティック™」を搭載したピアノで、日本国内においては、既存のアップライトピアノ「YU11」に搭載し、「YU11SHTA」として販売をスタートします。※欧米では2014年7月より、別の機種に搭載する形で先行発売されている。
「トランスアコースティック™とは、英語の“trans”と“acoustic”の造語です。なおtransには『~を超える』といった意味があり、『既存のアコースティックピアノの価値を超える』という思いを込めてこの名称が採用されました」と、マーケティング担当の松本夕弥(ゆみ)さん。
「YU11SHTA」のベースはアップライトピアノの「YU11」ですが、スイッチ(中央のペダル)を切り替えるとトランスアコースティック™モードに切り替わる。すると、ハンマーの動きが弦の寸前で止まって音が出なくなり、センサーが鍵盤の動きを読み取ってMIDI信号(演奏情報)を作成、トーン・ジェネレーター(電子音源)がMIDI信号を電子音に合成します。
…と、ここまではサイレントピアノ™の消音機能と同じ仕組みですが、大きく異なるのは音の出口の部分。
「サイレントピアノ™では、ヘッドフォンや接続した外部スピーカーから電子音を鳴らしますが、トランスアコースティック™ピアノでは響板を振動させ、弦の共鳴音と一緒に電子音を鳴らします。別の言い方をすると、スピーカーは使わず、響板そのものをスピーカーとして使って電子音を鳴らす、ということです」と、プロジェクトリーダーの小関(こせき)信也さん。
アコースティックピアノであると同時に、響板をスピーカーとして使うことで、電子音を豊かに響かせることができるトランスアコースティック™ピアノ。でも、なぜ電気的なスピーカーを使わずに、木製の響板を通じて電子音を鳴らすことができるのでしょうか?
Take2では、トランスアコースティック™ピアノの発音の仕組みについて詳しく見ていくことにしましょう。
Take1:新時代のアコースティックピアノ、誕生
Take2:トランスアコースティック™ピアノの仕組みとは?
Take3:トランスアコースティック™ピアノ3つの新体験
■トランスアコースティック™ピアノ製品情報はこちら
文/ 武田京子
photo/ 村上一光
tagged: アコースティックピアノ, トランスアコースティックピアノ, YU11SHTA, YU11, トランスアコースティック
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