今月の音遊人
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今月の音遊人:生田絵梨花さん「ステージに立つと“音楽って楽しい!”という思いが、いっそう強くなります」
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2024.6.3
人気アイドルグループ在籍中からその高い歌唱力とピアノ演奏で注目されている生田絵梨花さん。近年はライブでの弾き語りが話題となっており、2024年4月にはソロアーティストとしてのファーストEP『Capriccioso』をリリース。アルバムには自作曲も収録されるなど、ますますその才能を輝かせている生田さんに、お話を聞きました。
幼いころからピアノを学び、たくさんの楽曲を演奏してきたので常にクラシック音楽に触れていました。なかでもショパンの作品が好きで、『黒鍵のエチュード』『革命のエチュード』『エオリアンハープ』はよく弾いていました。あとはプロコフィエフのピアノソナタ第2番の第4楽章ですね。この曲はピアノの先生から「あなたらしい」と言われた曲でもあります。私のせっかちさや好奇心旺盛なところに重なったのかもしれません。
他のジャンルだとエルトン・ジョンの楽曲ですね。高校の先生から教えていただきました。エルトン・ジョンの楽曲はそれからもずっと聴いていましたし、『Your Song』はライブで弾き語りもしています。最近、あらためて作曲をするようになったり、楽器を演奏するさまざまな方たちとアンサンブルすることができたりしているのは、高校時代の学びや楽曲との出会いがあったからだと思っています。
物心ついたときから「音楽にずっと携わっていきたい」という想いがありました。将来の夢というのはこれまでの人生の中でいろいろと変わってきましたが、やっぱり常に音楽と関わりのあるものでした。音楽は私という人間を作ってくれているものなのかなと思います。また、学んできたことで培われた音感やリズム感は何をするにしても活きてくると感じていて、特にお芝居の現場や英語の歌を歌うときにそれを実感しますし、実際に「耳がいいよね」と声を掛けていただけることも多いです。子どもの頃は長い時間練習したり厳しいレッスンを受けたりすることがとてもきつかったのですが、最近、歌の伴奏や他の楽器とのアンサンブルをする機会が増えてきて、あらためて「音楽って楽しい!」と実感しています。特にステージに立ったときにその思いは強くなります。
ライブでご一緒するミュージシャンの方々ですね。まさに“音で遊ぶ”人たちです。皆さん、音楽家としてすばらしくて、コード以外ほぼ何も書かれていない楽譜からたくさんのものを生み出していくのです。しかも自分だけの世界ではなく、共演者と一緒に遊びながら……というのがまたすごい。一つひとつのステージで演奏の仕方や“ノリ”もどんどん変わっていくので毎回が驚きです。私の歌声やピアノの音色もキャッチしてサポートしてくださるので、ご一緒すると本当にたくさん力をもらえますね。精神的にも強く支えていただいています。
私は4歳からピアノを習っていたのですが、歌うことも大好きでした。今こうして、自分で作った曲も含めて皆さまに聴いていただけるのは、長く音楽を続けてきたからこそで、それは本当によかったですし、たいへんありがたいことだと感じています。
最近は、ポップスを歌う機会が増えてきました。歌い方や、どんなふうに魅力を届けたらよいかをもっと学んで、新たな世界を広げていきたいと思っています。
生田絵梨花〔いくた・えりか〕
2021年末に10年在籍した乃木坂46を卒業。2017年に『ロミオ&ジュリエット』でジュリエット役、『レ・ミゼラブル』でコゼット役(21年上演時にはエポニーヌ役)、18年に『モーツァルト!』コンスタンツェ役を務めるなど、 ミュージカル俳優として数多くの舞台に出演を重ねる。近年は俳優や司会者としても活躍し、2024年4月からアーティストとしての活動を本格化。デビューEP『capriccioso』をリリースし、同年7月より全国ホールツアー“Erika Ikuta Tour 2024 『capriccioso』”を開催する。
文/ 長井進之介
photo/ 阿部雄介
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tagged: ピアノ, インタビュー, 今月の音遊人, 生田絵梨花
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