黄金比率のような「美しさ」を発見したい/Ensemble φ(アンサンブル ファイ)インタビュー

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Ensemble φ(アンサンブル ファイ)
黄金比率のような「美しさ」を発見したい/Ensemble φ(アンサンブル ファイ)インタビュー

日本各地でリサイタルを行う傍ら「レコード芸術誌特選盤」に選定されるなど、録音作品でも高い評価を得ている宮谷理香(ピアノ/写真中)。国内外のオーケストラと多数共演し、コンサート活動の他、小・中学校でのアウトリーチにも力を注ぐ礒絵里子(バイオリン/写真左)。日本とヨーロッパに拠点を置き、ソリスト、室内楽奏者として注目を集める水谷川優子(チェロ/写真右)。
この才色兼備の3人が結成したのが「Ensemble φ(アンサンブル ファイ)」だ。しかし多忙を極めるこの3人がどうしてアンサンブルを組んだのだろう。
2015年7月に、ヤマハホールで2回目のリサイタルを予定している3人に話を聞いた。

宮谷:以前から、3人で食事をしたときなどに「いつかトリオで演奏したいよね」って言ってたんです。あまりにもお互いが違うから(笑)。
礒:それぞれがデュオで演奏した経験はあるのですが、3人が一緒になったらすごく良い音楽ができるんじゃないかと。
水谷川:トリオが面白いのは1+1+1が3ではないところ。この3人ならどんなことが起こるのか、その化学反応を見てみたいという好奇心もありました。

「Ensemble φ(アンサンブル ファイ)」という名前もとびきりユニークだ。
宮谷:トリオとか3をイメージさせる言葉を入れなかったのは、ピアノ三重奏にこだわらず、別の形態のアンサンブルもやっていきたいからなんです。
礒:宮谷さんが「黄金比率」を持ち出してきたのよね。
宮谷:黄金比率って数学だけの話じゃなく、絵画やデザイン、自然の造形にもあるし、音楽にも黄金比率が使われた曲があるんです。音楽を超えた広がりを持つアンサンブルとして成長していきたいという想いを込めました。
礒:黄金比率はギリシャ文字の「φ(ファイ)」1文字で表せる。これなら世界中で通じる、というのもありました。
水谷川:有名かどうかにかかわらず、クラシックの楽曲にはまだ誰にも見つけられていない「美しさ」がどこかにあると思うんです。自然の中に隠された黄金比率のように。私たちはそんな新しい「美しさ」を見つけていきたいなという気持ちも込めています。

Ensemble φ(アンサンブル ファイ)

7月のヤマハホールではどんな曲を聴かせてくれるのだろうか。
礒:真夏の夜だからベートーヴェンの『幽霊』はプログラムとしていいかなと(笑)。
水谷川:ブラームスのピアノ三重奏曲第2番は、1番に隠れていますが、本当に面白い曲なので、ぜひお聴きいただきたかったのです。
宮谷:ピアニストとしてはCFXという最高のピアノを最上の響きのヤマハホールで演奏できるのも嬉しいところ。ピアノの伸びのあるフォルテと弱音の繊細な美しさまでしっかりお聴かせしたいと思います。

真夏の銀座の夜、「Ensemble φ(アンサンブル ファイ)」は名曲に隠されたどんな美しさを見せてくれるのだろうか。考えただけで今からもうゾクゾクしている。

■Ensemble φ(アンサンブル ファイ)によるピアノトリオの世界
日時:2015年7月31日(金)19:00開演(18:30開場)
場所:ヤマハホール(東京都中央区銀座7-9-14 ヤマハ銀座ビル7F)
料金:4,500円(税込)
曲目:L.v.ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲 第5番 ニ長調『幽霊』Op.70-1 / F.マルタン:アイルランド民謡による三重奏曲 / J.ブラームス:ピアノ三重奏曲 第2番 ハ長調 Op.87
詳しくはこちらをご覧ください。

文/ 池谷恵司