今月の音遊人
今月の音遊人:城田優さん「音や音楽は生活の一部。悲しいときにはマイナーコードの音楽が、楽しいときにはハッピーなビートが頭のなかに流れる」
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吹奏楽の魅力と楽しみ方を再発見!作曲家ならではの視点が好奇心を刺激する/やぎりんの吹奏楽入門~作曲家が教える演奏力向上のヒント~
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2018.12.25
幅広い吹奏楽ファンに向け、効果的な練習法や吹奏楽との向き合い方、吹奏楽で使われる楽器の特徴とワンポイントアドバイス、さらには世界の吹奏楽の最新情報などを盛り込んだ『やぎりんの吹奏楽入門〜作曲家が教える演奏力向上のヒント〜』が発売された。実際に演奏している人が「なるほど」と納得できる内容が親しみやすい文体で満載。現役部員をはじめ、指導者、一般バンドなどの間で大きな話題となっている。
著者は〝やぎりん〞こと八木澤教司。中学でたまたま吹奏楽部に入ったことがきっかけで作曲家を志した。その夢を叶え、吹奏楽と深く関わるようになった著者が、厳しくも楽しかった吹奏楽部時代を思い起こして「当時このことを知っていたら、もっと自信を持って取り組めただろう」と感じることを綴った。
「合奏で注意を受けたときなど、指摘された理由がわからなくて落ち込んだ、という人もたくさんいるでしょう。そんなときにこの本を読めば、これは先輩に聞こうとか、ここは次の合奏までに先生に教わっておこう、というように解決の糸口がつかめます。そんなふうに、吹奏楽をやっている人たちのサポートをしてあげたいという思いを込めて執筆しました」
作曲家として、全国各地をはじめ欧米やアジア諸国で審査や指導を行う著者だからこそ伝えられる言葉や情報は、指導者や一般の愛好家にとっても役立つものばかり。
「独自の発展を遂げた日本の吹奏楽と海外の吹奏楽の比較から、それぞれの良いところ、学び合えるポイントなども挙げていますので、気づきや発見のある内容になっていると思います」
日本と海外で最も大きく異なるのが練習時間。日本ではコンクールなどの本番に向け、何か月もかけて一曲を仕上げていくが、海外では2、3回の練習で本番を迎えることが多いという。それを可能にするのが、曲のスタイルや雰囲気を感じ取る〝知識〞だ。
「それには作曲家や作品の時代背景といった知識も含め、吹奏楽だけでなく音楽全体を学んでほしいのです。本書では、そのために必要な内容にも触れています」
「吹奏楽で知っておくべき知識」の章では、吹奏楽や楽譜の歴史も取り上げ、音楽そのものの原点とは何かという読者の興味を引き出していく。吹奏楽を通して視野を広げ、より豊かに音楽を楽しむきっかけをくれる一冊。ぜひ手に取って、吹奏楽の新たな魅力を発見してほしい。
『やぎりんの吹奏楽入門~作曲家が教える演奏力向上のヒント~』
著者:八木澤教司
発売元:ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
価格:1,500円(税抜)
『水上都市「ヴェネツィア」~アドリア海の女王』
作曲:八木澤教司
発売元:ワコーレコード
価格:2,800円(税抜)
八木澤教司(やぎさわ・さとし) 武蔵野音楽大学卒業、同大学院音楽研究科修士課程修了。吹奏楽曲は日本のみならず、欧米、アジア諸国でも幅広く親しまれ、各国の教育機関から招聘されて客演指揮、講習会などを行う。コンクール審査、講演、執筆など、幅広い活動を展開。第21回日本管打・吹奏楽アカデミー賞(作・編曲部門)受賞、平成23年度JBA下谷奨励賞受賞。 |
文/ 芹澤一美
photo/ 柏弘一郎
tagged: 吹奏楽, 八木澤教司, やぎりん, 吹奏楽入門
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