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アコギ単体でエフェクト音を楽しめるトランスアコースティックギターに、クラシックギタータイプとコンパクトタイプが登場!
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2019.10.11
tagged: CFS-TA, アコースティックギター, クラシックギター, トランスアコースティックギター, CG-TA
アコースティックギターでありながら、アンプやスピーカーを通さなくてもエフェクトをかけたサウンドが楽しめる「トランスアコースティックギター」シリーズに、新たにクラシックギタータイプの「CG-TA」(ナイロン弦)と、ボディサイズが一回り小さいサイズの「CSF-TA」(スチール弦)が登場。国内マーケティング担当の風間美紀子さん、兼子義一さんに話を聞いた。
すでに発売されているトランスアコースティックギターは、スチール弦タイプのみ。そのためナイロン弦タイプのCG-TAは新たな視点で開発が進められたと、風間さんは振り返る。
「一般的なアコースティックギターはスチール弦を、クラシックギターはナイロン弦を使用しますので、弦の鳴りが異なります。ギター内部の構造も異なるので、音への影響も変わってきます。一般的にアコースティックギターは歯切れのよい音に、ナイロンギターは甘い音になります。トランスアコースティックギターはクラシックギターのユーザー以外の方も視野に入れて、これまでのノウハウをいかしながらCG-TA独自に開発が進められました」
これまでにヤマハがリリースしたクラシックギターCGシリーズから、トランスアコースティックギターに適したボディを選定。アコギの生音にエフェクトをかけるシステムの中枢であるアクチュエーター(加振器)は、ボディの構造の違いによる共鳴への影響を考慮し、新たなチューニングが施されている。
そうして完成したCG-TAは、クラシックギターのファンにも“アコギにエフェクトをかける楽しさ”を体験してもらえるはずだと、自身もクラシックギターを弾く兼子さんは語る。
「CG-TAでリバーブをかけると音に広がりが出るので、まるでホールで弾いているような感覚が得られるんです。また、コーラスをかければ音に揺らぎを与えることができます。正直、アコギにエフェクトをかけることは、純クラシックの人には抵抗があるかとも思ったんですが、アーティストや講師、販売店のみなさんにCG-TAを紹介したら『これはいいですね!』とビックリされて、予想以上の反応がありました。アンプやスピーカーを通さず、ホールで弾いているような臨場感を手軽に得られるわけですからね」
そんなクラシックギターのファンの楽しみを広げてくれるCG-TAと同時に、スモールサイズのトランスアコースティックギター「CSF-TA」も発売。コンパクトで抱えやすいボディに、600mmの短い弦長(スケール)という組み合わせながら、豊かな鳴りを追及。もちろん生音にエフェクトをかけるアクチュエーターも、CSF -TAに合わせて調整されている。
風間さんも、イベントで演奏体験してもらったユーザーの感想から、フルサイズギター同様の満足感があると感じたそうだ。
「通常のアコースティックギターでもコンパクトなCSFシリーズを出していますが、身体の小さい女性はもちろん、男性でもよりコンパクトで手軽に弾けるものが欲しかったという声を、ここ数年で聞くようになっていました。そこにトランスアコースティックギターのエフェクトをかけられる機能が加わることで、手軽さに気持ちよさが上乗せされる。コンパクトなCSF-TAは、家でちょっと弾くというひとときを、より豊かなものにできると思います」
もちろん、このCSF-TAも、そしてCG-TAも、どちらもアンプにつないでエレクトリックアコースティックギターとして使用できるので、パーティーやライブなどで演奏することも可能だ。
普段からギター演奏を楽しんでいて、そろそろセカンドギターが欲しいと思っている人、アコースティックギターは初めてだけど最初から気持ちよく弾いてみたいという人は、楽器店で一度体験してみてほしい。その心地よい響きに、いつまでも弾いていたいという気持ちになるはずだ。
※トランスアコースティックはヤマハ株式会社の登録商標です。